「長嶋家はもともとバラバラ、家族断絶」長嶋一茂が父との確執報道めぐり法廷で衝撃証言

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長嶋一茂の衝撃発言にもメディアはだんまり(画像は「プロ野球チームをつくろう!ONLINE 2」スペシャルインタビューより)


「もともと長嶋家はバラバラです」
 
 東京地裁の法廷でこんな衝撃的な証言が飛び出した。証言者は国民的英雄・長嶋茂雄の長男でタレントの長嶋一茂。一茂は「週刊新潮」(新潮社)2013年5月16日号の〈「長嶋茂雄」晴れの舞台の後の寂寥〉という記事をめぐり、「記事は事実無根」として新潮社を名誉棄損で訴えており、その証人尋問で自らこう発言したのだ。

 一茂といえば、一時期、父親の長嶋茂雄との確執が報じられていたが、「新潮」の記事もその延長で出てきたものだった。長嶋茂雄が、2013年5月5日に東京ドームで行われた国民栄誉賞授与式の夜にまっすぐ田園調布の自宅に帰ったことを取材。自宅には家族がおらず、華やかな授与式の夜にお祝いの席も囲む会も開かれなかったとして、「長嶋家では、もはやごく普通の家族の光景を目にすることは望むべくもない」と長嶋家が家族崩壊を起こしていることを報じた。

 これに対して一茂側は、こういった家族関係が報じられる背景には、一茂が「おばさん」と呼ぶ親族のAさん(法廷では実名)の存在があると主張。Aさんさえ関与しなければ、長嶋家は平穏だったとしている。

 Aさんとはミスターの妻である故・亜希子夫人の弟の妻。ミスターからすれば義理の妹にあたる人物で、07年に亜希子夫人が亡くなってからは、茂雄氏の身の周りの世話をしているという。

「Aさんと一茂の対立が表面化したのは09年。茂雄氏の肖像権や資産管理をめぐる両者のトラブルが週刊誌で相次いで報じられました。すぐ後には、田園調布の長嶋邸で保管されていたミスターゆかりのグッズが、福井県のミュージアム(現在は閉館)に大量に売却されていたという報道も出ました。この記事では一茂がミスターに無断で処分したとされましたが、一茂はこれを否定。Aさんサイドのメディアへのリークを疑うようになったようです」(週刊誌記者)

 これを機に、週刊誌を中心に“長嶋家骨肉の争い”という見出しが相次ぎ、世間の耳目を集めることとなった。とくに、テレビ朝日に勤めていた次女の三奈はミスターとA氏に近いとされ、一茂とは対立の構図にあるとされている。

「新潮」との裁判では、一茂本人も出廷してAさんとの確執の詳細が語られた。一茂によれば、茂雄氏は脳梗塞の後遺症もあってAさんへの依存が強まり、「すべて言いなり」の状態だという。また、現状ではAさんを“後妻”と認識していることも明かされた。

 さらに、一茂本人の口からは思わぬかたちで“長嶋家の実像”をさらけ出すような発言も飛び出した。「新潮」は記事のなかで三奈との関係を「兄妹の絶縁状態は今も続いている」と書いているのだが、これに関して一茂は冒頭のようにこう証言したのだった。

「(絶縁とは)何を持ってなのかな、と。話せば長くなりますけど、もともと長嶋家はバラバラで、母の生前も6人そろって旅行に行ったことも、食事だってそろってしたことは一度もないです」
「僕は中学から家を出ましたし、弟(次男・正興)もアメリカに行った。去年手紙はやりとりしましたけど、一度も会っていない。だいたい弟の所在を知る人間もいません。妹(長女のこと、法廷では実名)にしても、会っても年に1回です。このように、基本的にバラバラなので、もともとが家族断絶といってもよいと思います」

 なんと、ミスターの現役時代からも含め、いわゆる“普通の家族像”などはまったくなく、きょうだい間の交流も事実上の断絶状態であったことを明かしたのだ。

 弁護士からは、「家族関係がドライということですか?」と補足質問があったのだが、一茂は「ドライというか、これが普通だと思っていました」と受け流した。

 つまり、長嶋家は世間一般の家族像とはちがうものであるがゆえ、「新潮」がいうような「普通の家族の光景」などなくて当然ということなのだ。言い換えれば、一茂は“国民栄誉賞授与式の夜に家族でお祝いなどをしませんけど何か?”と主張しているのである。

 もちろん、家族のあり方にはさまざまな形態があるだろうし、率直にいえば、“普通の家族が何か”という問いに正解などないのかもしれない。

 だが、世間一般の人々が長年抱いてきた、“理想の家族像”的な長嶋ファミリーのイメージを根底から覆すような証言だったことは間違いないだろう。

 ところが、こんな衝撃的な事実が、法廷で当事者によって語られたにもかかわらず、メディアでは一切報じられていない。一茂の発言は、スキャンダル好きなマスコミにとっては、いかにもおいしいネタにも思えるのだが、どうしてまったく報じられないのか。

 前出の週刊誌記者がその背景を解説してくれた。

「実は一茂は、ほかにもいくつかの裁判を起こしています。前述したグッズ売却を報じた『週刊ポスト』とは係争中ですし、同様に『週刊文春』とは、昨年最高裁までいって勝訴しています。いずれも弁護士は最強とうたわれる弘中惇一郎氏。どの媒体も下手なことを書けば訴えられると尻込みして、一茂関連の話題には触れないようにしているという状態なんですよ」

 なるほど、ここにもマスコミお得意の自主規制が働いているということなのである。

 だが、一茂はただのタレントにとどまらず、テレビ朝日『モーニングバード』でコメンテーターも務めて、自らの意見を発信する立場にある人物である。こういった人物の実像を伝えることは、メディアにとって重要な役割の一つであろう。

 思考停止して、すぐにタブーを作るメディアの体質はどうにかならないものなのか。
(窪川 弓)

最終更新:2015.05.11 11:55

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