封印された事務所役員の「AKB48盗撮事件」…マスコミだけでなく警察も隠蔽に協力か

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AKBスクープを報じた「週刊文春」(文藝春秋)4月2日春の特大号(週刊文春デジタルより)

 川栄李奈の卒業発表に、柏木由紀のNGT48兼任、小嶋陽菜の総選挙辞退……。ここ連日、スポーツ紙の芸能欄を賑わせているAKBグループのニュース。しかし、そんななかで完全に“封印”されてしまった衝撃スクープがある。

 それは、先週発売された「週刊文春」(文藝春秋)4月2日号がトップの扱いで報じた「AKB48盗撮事件 犯人は事務所〈元〉役員 15時間75本に及ぶ「動画」を入手」という記事。なんと、2005年からAKBの運営にかかわり、07〜10年にわたってAKBメンバーが多数在籍する芸能事務所「オフィス48」の取締役に就いていた人物・N氏(「文春」では実名)がAKBメンバーを盗撮。「文春」はそのデータを入手し、動画は75本計15時間以上、写真200枚以上にもおよぶという。

「文春」では、その盗撮動画に映し出された場面を克明に描写。当時未成年だったという〈人気メンバーのA子〉や〈当時、十代半ばだったメンバーB子〉がホテルの一室や控え室で全裸になり水着を着替えるシーンや、09年の大晦日に行われたNHK紅白歌合戦の大きな控え室で大勢のメンバーが衣装を着替える様子が動画には映っていたという。なかでも、N氏がとくに親しかったというD子の盗撮動画の描写は強烈で、N氏が〈マッサージと称し、D子の胸元をまさぐり始める〉シーンが残されていたと「文春」は伝えている。

 こうした非道な盗撮動画の衝撃はすさまじいが、驚くべきは、なんとこのN氏、2010年に「オフィス48」を退社した3年後に〈小学生の女子児童に対するわいせつ行為で埼玉県警に逮捕され、「強制わいせつ罪」で懲役一年四カ月の実刑判決を受け服役している〉という点だ。じつは、AKBメンバーが盗撮されていたデータも、この事件で逮捕された際に押収されたパソコンに保存されていたという。

 これが事実なら、強制わいせつ罪で逮捕した時点で警察はN氏がAKBに関わっていた人物であることをつきとめており、十分、このAKBに対する盗撮行為でも立件が可能だったはずだ。だが、「文春」によれば、〈捜査員の中にはAKBの盗撮についても事件化すべきだという向きもあったが、結局、立件されたのは女児へのわいせつのみだった〉と記している。

 いや、もしAKBメンバーへの盗撮で立件しなかったとしても、普通ならば警察からN氏の経歴が発表され、新聞をはじめとする報道は「元AKB幹部が強制わいせつで逮捕」と打っていたはず。しかし、N氏の逮捕当時、そのような報道は見当たらない。これは意図的に警察がAKBを庇い、N氏の経歴情報を伏せたと見ていいだろう。

 さらにいえば、N氏が逮捕され、パソコンからAKBの盗撮データを発見した時点で、警察がこの件での立件も視野に入れていたことを考えると、AKBの運営サイドに盗撮データの存在を伝えているのは間違いない。にもかかわらず、今回「文春」がAKB運営幹部に盗撮データの存在について明かし、今後の対処を問うと、「今の段階で事実関係を確認できていないため、コメントは差し控えさせて頂きます」という返事が返ってきたという。──当の昔に把握していた情報をいまになって突きつけられて、AKB運営は“知らない、わからない”と逃げ回っているようにしか思えない状態だ。

 しかし、ここで「どうして警察がAKBにそこまで気を遣う必要があるのか?」と疑問に思う人も多いだろう。だが、ジャニーズ事務所やバーニングプロダクションがそうであるように、大手芸能プロダクションと警察の癒着はいまに始まった話ではない。AKBでいえば、警察OBを「OJS48」として秋元康がプロデュースしたり、前田敦子をはじめとする人気メンバーたちが警察署で1日署長を務めるなど、その蜜月関係はAKBブレイク期からいまも続いているものだ。

 運営の元幹部が強制わいせつ罪で逮捕されるという事件だけでなく、その元幹部が未成年者を含むAKBメンバーを盗撮し続けていたことが発覚すれば、AKB運営は社会的な責任追及を免れない。そうした事情のなか、AKBサイドが日頃昵懇にしている警察関係者を通じて、情報を握りつぶさせた──事の真相はこんなところだろう。そしていま、隠蔽したはずの情報を「文春」に暴かれ、AKB運営は慌てふためいているのだ。

 実際、今回の盗撮問題について、スポーツ紙やテレビのワイドショー、その他の週刊誌は完全スルー状態。冒頭に書いたように、川栄の卒業や総選挙、チームの組閣などの話題で繋ぎ、盗撮問題そのものをなかったことにしようとしている。いつもなら「文春」が報じるメンバーたちのスキャンダルに怒りや擁護の声をあげるファンたちも、今回は盗撮されたメンバーを案じてなのか、それとも目を背けたいのか、沈黙に近い静けさを保っている。

 だが、こうして社会的な問題を引き起こしながら、説明はおろか、今後の再発防止のための対処についてもコメントしようとしないAKB運営の態度は、もっと糾弾されるべきだ。未成年者を多く抱えるアイドルグループで、あろうことか、運営の幹部が盗撮という刑事事件の犯人だったのだ。それを人気維持のために闇に葬ろうとするのは、社会的責任の放棄であり、なにより被害者であるメンバーたちに対して不誠実すぎるのではないか。

 先日、卒業を発表した川栄は、卒業理由を“握手会に出られないこと”と説明した。昨年の握手会襲撃事件で傷害を負った川栄と入山杏奈は、いまだ握手会には参加できていない。突然、見知らぬ男に殺されかけたのだから、当然の話である。しかし、傷を負ったのは彼女たちだけではないはずだ。同じ会場にいたメンバーも、参加していなかったメンバーも皆、大きな恐怖に包まれ、いまもそうした恐怖と戦いながら握手会に挑んでいるのだろう。それでも、あれほどの事件が起こったのに、AKB運営は約1か月という異常な早さで握手会の再開に踏み切った。その上、世間に広がったAKBへの負のイメージを払拭するため、御用マスコミを通じて“いかに対策を講じているか”をアピールさせた。

 握手会に参加できないという理由で卒業を決めた川栄の言葉は、いかに運営がメンバーの心のフォローをおろそかにし、商品として扱ってきたかを浮き彫りにしたが、今回の盗撮問題も結局は同じ話だ。運営側の失態を警察を通じて隠蔽し、被害者たるメンバーたちへ公に謝罪することもなく、マスコミを操作して何事もなかったかのように振る舞う……。こうしたAKB運営の“封殺”は、一体いつまで許されつづけるのだろうか。
(大方 草)

最終更新:2017.12.23 06:42

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