上西小百合議員の問題でも被害者面…橋下市長はなぜ不祥事の責任を問われないのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
uenishihashimoto_150407.jpg
左/うえにし小百合オフィシャルウェブサイト 右/橋下徹オフィシャルウェブサイトより


 予想以上に大きなニュースとなった“浪速のエリカ様”、維新の党の上西小百合議員の国会サボリ問題。上西議員にはあらゆるメディアから厳しい追及が続いているが、本サイトとしてはそれよりも首をひねりたくなるのが、上西議員の所属する維新の党顧問、大阪維新の会代表を務める橋下徹大阪市長の対応だ。

「納税者の皆さんは納得しない。(議員を)辞めたほうがいい」と即座に議員辞職を勧告し、一見、毅然とした対応をとったかに見える橋下市長だが、よくよく発言内容を聞いてみると、自らの責任には完全に頬被り。「彼女はこれまで国会議員としての言動に非常に問題がある」「だってこれ、現金で給料2200万円に1200万円の経費、29歳の女の子に入っていくわけです」、あげくは「あの議員とは2度と付き合いません」と、まるで自分が被害者であるかのような発言を連発しているのだ。

「橋下市長はおそらくなんの責任も感じてないですよ。議員辞職を勧告したのも、統一地方選や大阪都構想の住民投票に悪影響が出ることを恐れたというだけ。それと、上西議員が保守オヤジを籠絡するのが得意で自民党幹部に急接近していたことも気に入らなかったようです。橋下市長は上西議員がそのうちほとぼりがさめたら、自民党に鞍替えするんじゃないかと警戒して、徹底的につぶしにかかったんじゃないかといわれています」(全国紙大阪本社社会部記者)

 だが、その「29歳の女の子」を国会議員にした張本人はまぎれもなく橋下市長自身である。もともと候補者に強く推したのは松井一郎大阪府知事らしいが、2012年の最初の選挙では橋下市長が全面的にバックアップした。そして、当選後は女性局事務局長、党国会議員団副幹事長に抜擢。実父を第一秘書にすえたり、昨年12月の選挙では運動員が選挙違反で逮捕されるなどの問題が次々に発覚していたのに、処分もせずに放置してきたのだ。

 しかも、橋下市長がつくりだしたトンデモ議員は上西議員だけではない。維新の党、とくに橋下市長の率いる大阪維新の会系の国会議員、府議、市議はひどい不祥事を次々引き起こしている。ひき逃げ、LINEでの女子中学生恫喝、婚約者へのDV、体罰セクハラ……。そしてその度に、橋下市長は今回と同様、「とんでもないことだ」とまるで他人事のように当事者を批判して、自分の責任に頬被りしてきた。

「橋下さんにとって議員なんてただの数合わせ、資質や人柄なんてどうでもいいんですよ。しかも、橋下さんがああいうキャラだから、倫理観のかけらもないようなうさん臭い人間ばかり集まってくる。それを片っ端から議員にしている。維新の議員なんてみんな上西さんと似たり寄ったりですよ。実際には犯罪者予備軍のような人物さえまじっています」(政界関係者)

 それでいて、不祥事が発覚すると、知らんぷりを決め込むのだから、橋下徹という政治家の無責任ぶりにはただただ呆れるばかりだ。

 ただ、こうしたトンデモ議員は維新にかぎった話でもない。小泉チルドレン、小沢ガールズ……小選挙区制によるドミノ現象で、自民党でも民主党でも政治家の資質に欠けるトンデモ議員が続々と誕生してきた。今の安倍自民党でも、ネトウヨやヘイトスピーカーがそのまま国会議員や地方議員になっている。

「今はそもそも、政治家志望者のレベルが低くなっていますからね。各党とも新しい候補者を探すとなると、ああいうレベルになってしまう。とくに地方議員はひどい。おそらく、きたる統一地方選挙で各党がたてている地方議員候補者の身辺調査を真剣にやったら、金銭疑惑や過去の不祥事が山ほど出てくると思いますよ」(前出・政界関係者)

 政界の劣化ここにきわまれり、と言う感じだが、今回の騒動ではもうひとつ、メディアの動きにも疑問が残る。

 上西議員の疑惑は関西テレビと「週刊文春」(文藝春秋)が動いて表面化したのだが、ネタ元は、上西議員や橋下市長が指摘した通り、対立候補の自民党・渡嘉敷奈緒美議員の関係者だと言われている。

 もちろん、対立候補から情報が出ていようが、事実なら報道すべきだと思うが、問題は関西テレビの異常なまでの熱の入れようだ。

 橋下市長は会見で関西テレビに対して、「記者複数人がムービー持って1人を囲むなんてありえない。どういうことなんですか」とかみついていたが、たしかに、国家議員に対してここまでの取材をするのは珍しい。たとえば、もっと重大な疑惑が浮上した小渕優子議員や下村博文文科相をカメラを持って追いかけ回したテレビ局が一局でもあっただろうか。

「テレビ局は自民党議員には絶対ああいう取材のやり方はしません。政権与党を怒らせると、後でどんな圧力を加えられるかわからないですから。でも、逆にネタ元が自民党で、相手が野党だったら、平気で強引な取材をする。今回はその“強きを助け弱きをくじく”テレビ局の体質がもろに出た感じですね」(テレビ局関係者)

 劣化する政界に、堕落したメディア。もはやため息しか出ない。
(時田章広)

最終更新:2017.12.23 06:50

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

どうなる大阪: 「都」になれない都構想

  • amazonの詳細ページへ
  • Yahoo! ショッピングの詳細ページへ
  • セブンネットショッピングの詳細ページへ

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

上西小百合議員の問題でも被害者面…橋下市長はなぜ不祥事の責任を問われないのかのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。上西小百合政治家時田章広橋下徹の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 あいトリの補助金取り消した文化庁・宮田長官がAPA代表とヨイショ対談!
2 菅原経産相のカニ・メロンばらまき疑惑に新証拠もテレビはスルー
3 安倍政権がホルムズ海峡への自衛隊派遣の詐術と本当のシナリオ!
4 東京五輪がIOCにマラソン札幌開催を提案されるお粗末
5 安倍政権が参院選終わった途端“ホルムズ海峡への自衛隊派兵”
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 台風被害で後手後手も安倍首相は自治体任せで知らんぷり
8 「安倍政権が八ッ場ダムを復活させ氾濫防いだ」のデマ拡散
9 嫌韓批判で炎上も…石田純一はブレない
10 安倍が統計不正答弁中の根本厚労相に「戻れ」指示
11 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
12 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
13 安倍首相が台風被害拡大の中「ラグビー」勝利に大はしゃぎツイート
14 内閣府がアパの右派活動を公益目的事業に
15 「表現の不自由展」再開で立川志らくと竹田恒泰が“小学生以下”妄言
16 台東区ホームレス排除で跋扈する差別にウーマン村本が反論
17 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
18 安倍政権「韓国ホワイト国除外」に快哉叫ぶマスコミ、八代弁護士は
19 「ノーベル賞は日本人ではありませんでした」報道で露呈したもの
20 久米宏、さんま、村本も東京五輪批判
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

カテゴリ別ランキング


人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄