「SMAPは15年前に壊れていた」報道は真っ赤な嘘! ジャニーズは自己正当化のためにSMAPの歴史を汚すな

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ジャニーズ事務所とマスコミが流す嘘に騙されるな


 SMAP解散報道で、ジャニーズの御用メディアと化しているのは、スポーツ紙とワイドショーだけではないらしい。週刊誌、あの文春までがジャニーズの情報を垂れ流しして、解散の責任を香取慎吾や草なぎ剛に押し付けようとしている。

 その典型が今週号の「SMAPは15年前に壊れていた」という報道だろう。「週刊文春」(文藝春秋)は、同号でSMAPメンバーの説得にあたっていたのがジャニー喜多川社長だけではなく、独立騒動の際にも登場したジャニーズ事務所顧問・小杉理宇造氏が5月頃からSMAPメンバーと何度も面談していたと指摘。「ジャニーズ事務所幹部」の証言で、その面談の詳細を報じた。

 それによると、木村拓哉と中居正広のツートップは「このままやって行く」という結論で一致していたが、香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎の3人は「5人ではやりたくない」、つまり木村とは一緒にやりたくないという姿勢を崩さなかったという。

「なぜ、やりたくないのか尋ねても、三人とも口を閉ざしてしまうのです。(略)五人でやりたくないというより『やれないんです』と言うのです。そんな、禅問答のような応酬がひたすら続いていました」(「週刊文春」に掲載されたジャニーズ事務所幹部のコメント)

 そして、このジャニーズ事務所幹部は、香取と草なぎがあるとき、小杉氏に対して突き放すようにこんな発言をしたと証言したのだ。

「昨日今日に始まったことではないんです。僕たちは十五年前にもう壊れていたんです。でも、そこから十年やり続けた。それを理解してください」

 そのうえで、記事は、「十五年前」というのがちょうど木村が結婚した直後であること、飯島三智マネージャーが木村の結婚に猛反対していたことを指摘し、キムタクの結婚を機に、他のメンバーと木村の関係が大きく変わったと解説した。

 この香取と草なぎの「15年前に壊れていた」発言は、「あの文春が書いたのだから」とネットでも大きく取り上げられ、すでに事実として一人歩きしている。

 しかし、はっきり言うが、これはジャニーズが流した真っ赤なウソだ。香取、草なぎが「僕たちは15年前にもう壊れていた」なんてことを言うはずがない。なぜなら、当の2人が今から4年前、木村に対する信頼を熱く語っていたからだ。

 2012年4月7日に放送されたスペシャル番組『SMAPがんばりますっ!!』(テレビ朝日系)では、各メンバーが他のメンバーに普段言えない“ありがとう”や“ごめんなさい”を綴る「SMAP交換日記」という企画があった。

 そのなかで、香取が“ありがとう”を言う相手として木村にチョイス、二人の間にあった心温まるエピソードを綴っていた。

 話は、まだ小学生だったとき、キムタクが革の財布をくれたことから始まる。香取は財布を持っておらず、それが人生はじめての財布だった。喜んだ香取は、この財布を宝物のように大事にし、以来、24年くらいその財布を使い続けてきた。壊れても、修理に出したりしながら、ずっと使ってきた。すると、それを知ったキムタクが最近、「いいかげん、変えろよ」とその財布に似た新しいお財布をまたくれたのだという。

 香取はこのエピソードを紹介して〈もしも、いまのお財布がなくなったら、そっちを使います、ありがとう〉と綴っていたのだ。しかもこの日記には、〈日本一の男がSMAPにいてくれてありがとう〉という言葉も添えられていた。

 香取だけではない。この企画では草なぎも木村への思いを綴っていた。草なぎは“ごめんなさい”を言いたい人として木村をチョイスし、こんな交換日記を書いていた。

〈僕はよく、コンサートライブのリハでは手を抜いたり、二日酔いのままのぞんだりしてるときがあったよね。そんな僕を木村君は全部見抜いていたよね。そんなとき、いつも言われていた言葉がある。「お客さんは、そんな剛を見に来てるんじゃないぞ!」〉
〈そんなふうに僕に注意をしてくれる兄貴。いろいろと迷惑をかける弟で本当に本当にごめんなさい。最後にひとつ…いつも『ぷっすま』を見てくれてありがとう。木村君の感想を聞くと、テンション上がります。これからも、日本一カッコイイ兄貴でいて下さい!〉

 ちなみに、キムタクのほうも、草なぎには〈剛が参加した映画やドラマ、舞台を見ると「こいつ、とんでもねえ“爪”光らせてんじゃんか!って思うんだよね」〉〈でも5人の現場にくると、剛一人の現場では光らせてる爪をあえて出さずにいてくれてるような気がするんだよなあ。それってSMAPのバランスを考えてくれてるんじゃないか〉〈これからは、5人の現場でちょいちょい出してくれよな〉。香取には〈ライブの構成、衣装、ステージング、全部慎吾が背負ってくれてるよな〉〈これが当たり前の感じになってる、システムになってしまっていることに、ちゃんと感謝しなきゃいけないのに、ありがとうを言えなくて、ごめんなさい〉と返している。

 繰り返すが、これは今から4年前の話だ。いくら番組とはいえ、15年前に関係が壊れていて、こんなメッセージを交わし合えるものなのだろうか。

 しかも、その翌年には5人の固い絆をもっとはっきり知らしめる出来事があった。『SMAP×SMAP』で結成25周年企画として放映された「はじめてのSMAP5人旅」(2013年4月8日放送)だ。

 これは SMAPの5人だけで1泊旅行に出かけ、行き先や宿泊先も、自分たちで決め、撮影許可も自分たちでとるというドキュメンタリー企画で、“5人旅新規”(5人旅からファンになった人)まで生み出したほど大きな話題になった。

 この番組が注目された理由はやはり、素の部分でメンバー同士の関係が見えたことだろう。

 当時から、SMAPメンバーはふだん仲が良くないといわれ、当人たちもプライベートではほとんど交流がないことを認めていたが、いざ旅をしたとたん、5人が根っこのところではすごく仲が良く、信頼し合っていることが伝わってきたのだ。それはキムタクとメンバーの関係もそうで、番組中、キムタクは稲垣とすごく親しげに自然に会話をし、香取にはいいアニキという感じのやさしさ溢れる態度で接していた。そして、草なぎには翌朝出発の早い彼のために出発時間を確認したり、まるで奥さんのように世話を焼いていた。

 キムタクと中居はほとんど会話がなかったが、カラオケスナックで、中居がSMAPの「BEST FRIEND」で号泣。「俺、100人だったら、相手できる」「俺、10人かかってきても、SMAP守れるよ、今」などと酔っぱらって熱く語ると、キムタクは爆笑しながら、本当にうれしそうにしていた。

 実際、キムタクは後日、自分のラジオでも「途中で中居が泣いてるなと思ったら『BEST FRIEND』が流れてて」と、この日のことをうれしそうに語っていた。

 これらについて「テレビ用で演じていただけでしょ」と言う人もいるかもしれないが、しかし、これが演技なら今でもそれができるはずだ。5人でいっしょに旅に出かけ、あの空気感をつくれたというのは、やはり5人にベースとなる関係があったからだろう。

 さらに決定的だったのは、昨年11月16日放送『SMAP×SMAP』での香取の発言だ。香取はこのとき、木村の自宅に遊びに行ったときの話をはじめたのだ。

「大きな写真が貼ってあるの、こんな……誰だっけ、エアロスミスのスティーヴン・タイラーと(キムタク)の写真が、すごいデッカいの」「全部のスペースは見てないんだよね。さすがにそこまでは言えなかった。さすがに『おじゃMAP!!』的にガンガン開けるのは……。自分の書斎みたいなの?」

 これに対して、キムタクも「おまえ、言い過ぎんなよ」「自分の部屋あるけど、書斎みたいな感覚じゃないし、まずいない。自分の物を置いとくスペース」と返すなど、結婚後に香取が家に遊びに行ったのは明らかだった。

 しかも、観覧したファンの情報によれば、放送ではカットされたが、収録中、香取はこのときキムタクの娘と遊んで、ラブレターをもらったという話もしていたという。

 いずれにしても、香取は木村と不仲どころか、結婚後も家に招かれるような関係だったのだ。それが「15年前に壊れていた」なんてことを言うはずがないだろう。

 では、「週刊文春」はなぜ、こんなデタラメな情報を掲載したのか。実は、「文春」に情報を提供したのは、その記事で、5人に面談し、説得にあたったと書かれていたジャニーズ事務所顧問・小杉理宇造氏当人らしい。

「文春は今年初めの独立騒動のとき、小杉氏からアプローチを受け、インタビューを掲載しているんですが、以来、ずっと小杉氏をネタ元にしているようなんです。今回の記事も、コメントしているのは『ジャニーズ事務所幹部』ということになっていますが、すべて小杉氏当人のようです。まあ、記事を注意深く読めば、そんなことは丸わかりですが」(芸能関係者)

 小杉氏はもともと音楽プロデューサーだったが、途中からメリー喜多川副社長の懐刀的存在として、ジャニーズのさまざまなスキャンダル潰しに暗躍してきた人物。たとえば、中森明菜が近藤真彦との交際中に自殺未遂を起こした際、ジャニーズ事務所がかなりえげつないかたちで、明菜潰しを行っているのだが、その中心になったのがこの小杉氏だった。

「小杉氏は入院中の明菜をメリー氏とともに説得して所属事務所の研音から独立させて、自ら社長になった新事務所に所属させ、近藤から隔離、そのうえで破局後に新事務所から手を引いて明菜を置き去りにしてしまったんです。そんな小杉氏が仕掛けている情報だとしたら、今回の文春情報も当然、裏があると見るべきでしょう」(前出・芸能関係者)

 今回、小杉氏が「15年前に壊れていた」という香取らの発言をでっちあげたのはおそらく、SMAPの関係が壊れた本当の理由を隠したかったからだろう。これまで説明してきたように、SMAPのメンバーの信頼関係、キムタクと香取、草なぎの関係はつい最近まで壊れてはいなかった。それが決定的に破綻したのは、やはり、昨年末から今年にかけての独立騒動で、キムタクが裏切ったことが原因であることは明らかだ。

 とくに、2人が我慢ならなかったのは、裏切りそのものよりも、4人が残留を決めた後、『SMAP×SMAP』での公開謝罪で見せた木村の態度だったという。

「そもそも、今回の騒動は木村が裏切って頓挫したわけです。その結果、飯島三智マネージャーは事務所を追われることになった。そして、4人も芸能界追放の危機にさえおちいっていた。普通なら、木村が4人に謝罪をするというのが普通で、彼らも残留を決意したときは木村がそういう行動を取ってくれるだろうと期待したようなんです。ところが、木村は一切謝罪せず、逆に、公開謝罪で不遜な態度を見せ、中居にとってかわってリーダー然と振る舞い始めた。それで、香取、草なぎが激怒し、一気に関係が険悪になっていったんです」(香取に近いジャニーズ関係者)

 しかし、これが明らかになったら、それこそ公開謝罪を強制したジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長とその名代としてふるまった木村へのバッシングが再燃しかねない。それで、確執はもっと前、キムタクの結婚に反対した飯島マネージャーについた香取、草なぎと木村の間に亀裂が生じていたという話に仕立てようとしたのだろう。つまり、愛を貫こうとした木村を妨害した“悪者”飯島に、香取、草なぎがくっついているという構図をつくり出そうとしたのだ。

 だが、これもまったく事実と違う。「週刊文春」は“飯島マネージャーが静香との結婚を強硬に反対していたのを、メリーが守って結婚させてくれた”かのように書いているが、実態はまったく逆だったと元ジャニーズ関係者が当時の状況を語っている。

「むしろ木村の結婚への反対はメリーさんが強硬で、飯島さんは完全に木村との間で板挟みになっていました。結婚を強行できたのは、飯島さんがメリーさんを説得したおかげなんです。だいたい、結婚への強硬な反対が飯島さんの問題ではなくジャニーズの方針であることは、他のジュリー派のグループを見てもわかるでしょう。『文春』は1月にも“静香とキムタクの共演を飯島さんが勝手に断って、静香が怒った”みたいな話をあたかも飯島さんの理不尽のように書いてましたけど、夫婦共演なんてジャニーズで誰もしてないし、ジャニーズじゃなくてもよほど安い感じのタレントじゃないとしないですよ。まったく言い掛かりとしか思えません」(前出・香取に近いジャニーズ関係者)

「文春」が掲載したジャニーズ幹部のコメント、そして「僕たちは15年前に壊れていた」発言がいかに恣意的に操作されたものであるかがわかってもらえただろうか。しかも、「文春」は一方で木村拓哉のことを擁護するこの幹部のコメントもしっかり載せている。

「木村にしてみれば、一度は事務所に残ることを決めたのに、なぜ五人でやりたがらないのか理解できない。『は? なんで? やるために残ったんじゃないの』と。本人たちに確認したくとも、彼には他の四人とコンタクトを取る術すらなかったのです」(同前)

 スポーツ紙、ワイドショーだけかと思ったら、週刊誌までが垂れ流し始めた香取、草なぎバッシングと木村擁護。せめて「週刊文春」くらいは、ジャニーズ事務所の情報操作に乗っからない姿勢を貫いてほしいものだが……。
(時田章広)

最終更新:2016.08.19 02:38

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