橋下、竹中の露払いで菅政権が病院への責任転嫁開始!「医療崩壊は病院のせい」は嘘、最大の戦犯は公的医療を弱体化させたお前らだ

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コロナ病床確保しろという一方で、菅政権は消費税でご褒美出して全体の病床を削減する「地域医療構想」を推進

 ようするに、今回の政府と都による要請は菅政権の支持率低下へのテコ入れとパラ開催に合わせた「やってる感」の演出、パフォーマンスでしかない。それどころか、橋下氏や竹中氏のツイートからも明らかなように、本当の目的は病床の確保ではなく「悪いのは患者を受け入れない医療機関」と印象づけたいだけだとしか考えられない。

 だいたい、「名前を公表するぞ」などと医療機関を恫喝するまえに、政府と都にはやるべきことがある。

 大前提として今回の政府と都による要請は、一般病床を大幅に減らしてコロナ病床に転用しようというもので全体の病床を増やすものではない。恫喝をかけるまえに、まずは効率的に患者を診ることができる野戦病院のような施設を早急に用意し「増床」をすべきなのだ。

 ところが、田村厚労相も東京都もオリパラ競技会場や関連施設の野戦病院への転用を検討しつつも、本日から開幕するパラリンピックが5日まであるため〈転用は早くても同月(9月)6日以降〉(産経新聞22日付)だという。この災害クラスの非常事態にパラリンピックを予定どおり開催すること自体が異常だが、さらに都民の命を救うための施設の整備を「パラ開催」を理由に先延ばしにしようというのである。

 いや、そもそも国にも都にも、医療機関に「病床を確保しろ」などと強権発動する資格はない。菅政権はこのコロナ禍にも病床削減のために補助金までつけて推進しているからだ。
 
 本サイトではこれまで繰り返し言及してきたが、2014年に安倍政権が医療費を削減するため、公立・公的病院の統廃合を進めて病床数を20万床減らすという「地域医療構想」なる制度を開始し、2019年9月には「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。また、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上。この制度は「病床削減支援給付金」と名付けられているが、ようは病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減しようというものだ。言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金である。

 わざわざ税金を使って医療をカットするとは意味不明としか言いようがないが、もっと愕然とするのは、2020年にコロナ感染が広がり、医療逼迫が叫ばれるようになっても政府はこの政策を撤回せず、2021年度予算では2020年度の2倍以上になる195億円を計上。さらにその財源を消費税で賄うために法改正までした。これにより、今年度は消費税を195億円も使い、なんと1万床を削減するというのである。

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