米イラン緊張のなか“自衛隊の中東派遣”第一弾強行!「調査研究」「日本のタンカー守る」は真っ赤な嘘、安倍首相が本当に狙うのは…

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首相官邸HPより


 昨日11日、中東地域への自衛隊派遣第一弾として、海上自衛隊の哨戒機2機が、沖縄の那覇基地から出発した。来月2日には海自の護衛艦の出航がすでに決定されている。米国とイランの戦争可能性はひとまず一時ほど高くなくなったが、それでも一触即発の緊張状態が続いている。
そんななか、安倍首相は中東の海域への自衛隊の派兵を強行したのだ。

 米軍によるイランのソレイマニ司令官殺害によって急激に緊張感が高まった中東情勢は、イランの米軍施設へのミサイルによる報復後、トランプ大統領が「軍事力を使いたいわけではない」として報復合戦の回避を一応は表明したことによって、かろうじて歯止めが効いている。だが、ウクライナの旅客機がテヘランの空港を離陸した直後に墜落(11日にイラン側は「人的ミス」と声明)したように、偶発的な「攻撃」はありえる情勢だ。

 ほかにも、イラン政府のコントロールが効かない武力勢力が米軍側を標的にする可能性もありうる。つまり、現在の状況は「米国とイランとの全面戦争」がギリギリで踏みとどまっているに過ぎず、いつ偶発的な軍事行動が起こってもまったく不思議ではないのだ。

 いずれにせよ、昨年末に安倍政権が自衛隊の中東派遣を閣議決定した時とは、情勢が大きく変わっているのだ。にもかかわらず、安倍首相は派遣を見送ることなど露ほども考えないかのごとく、国会の承認が必要ない自衛隊法の「調査・研究」を使って自衛隊を送り出した。野党は派遣の中止を求めていく構えだが、20日から始まる国会での追及を回避するために強行したのだ。議論さえ封殺して、自衛隊を緊張が高まる地域に派兵するとは……安倍首相は自衛隊員を殺したいのか。

 そもそも、この中東の海域への自衛隊派兵は、当初の名目からして無茶苦茶としか言いようがなかった。政府は自衛隊法の「調査・研究」にのっとって周辺地域の情報収集を行うと謳っているが、実際には、トランプに圧力をかけられて従ったに過ぎない。

 昨年6月にホルムズ海峡で日本企業が運航するタンカーが攻撃された後、トランプ大統領は〈なぜ、われわれアメリカが他国のために航路を何年も無償で守っているのか。そうした国々はみな、自国の船を自国で守るべきだ〉とツイートするなど、自衛隊派兵への圧力を強めてきた。イランとの関係もある安倍政権は、苦肉の策で米国主導する「有志連合」への参加を見送り、「調査・研究」の名目で独自に自衛隊を送らざるをえなくなったわけだが、結局、この中途半端な自衛隊派遣は「派遣せねばならないから派遣する」という、手段が目的化した本末転倒なシロモノだ。

 いま、安倍応援団のネトウヨや、政権御用紙の産経新聞など右派メディアは「日本の原油の8割が通る地域で日本タンカーに不測事態が起きたらどうするのか!」などと喚き立てているが、馬鹿も休み休みにしてほしい。連中が哨戒機2機と護衛艦を派遣しただけで「中東の海域が安全になる」と考えているのなら、それこそ、完全に“脳ミソがお花畑”としか言いようがないだろう。

 だいたい、日本が外交努力によって米・イラン関係の根本的改善を行わなければ、船舶の安全確保など夢のまた夢だ。どっちつかずの派遣でイランを刺激するのは、外交の観点からも完全に逆効果である。内閣官房副長官補として安全保障・危機管理を担当した元防衛官僚の柳澤協二氏も、このように指摘している。

〈日本が何もしないわけにはいかないことは理解できるが、自衛隊が行けばタンカーが安全になるわけではない。ペルシャ湾の緊張の背景にはイランとサウジアラビアの対立に加え、核合意を一方的に離脱してイランに圧力をかける米国への反発がある。これを戦争で解決できないとすれば、外交で和解を目指す以外に方法はない。米・イラン双方と良好な関係を持つ日本に求められるのは、そのための仲介だ。その努力をせずに自衛隊に丸投げすれば、かえって状況を悪化させることを認識すべきだ。〉(東京新聞2019年12月28日)

 結局、安倍首相は米国と、イランの両国にいい顔をしようとして、中途半端で効果すら疑問のなか派遣を決定し、情勢が激変してからも国会議論すらさせずに自衛隊を送り出し、結果、自衛隊員を危険に晒そうとしているのである。

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