参院選「安倍やめろ」に続き埼玉知事選でも…警察が柴山文科相への抗議を違法排除! 当の柴山も「表現の自由」制限を主張する横暴

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「サイレントマジョリティは賛成」などと嘯きながら声をあげた市民に「権利はない」

 繰り返すが、大学入試改革に対する批判に〈サイレントマジョリティは賛成です〉などと人を食った発言をしたのは柴山文科相だ。それが、いざ実際に黙ることなく声をあげたら「大声をあげる権利は保障されていない」と言い出すとは……。

 弁護士である柴山文科相に言っておきたいが、そもそも市民が街頭演説で為政者に怒りの声をぶつけるのは「表現の自由」にほかならず、男性の行動は選挙妨害罪について定めた公選法225条および第230条にも当てはまらない。抗議の声をあげる権利は保障されているのだ。

 だが、さらに驚愕させられたのは、会見後に柴山文科相がTwitterに投稿した内容だ。会見での「大声をあげる権利は保障されていない」という発言を批判する意見に対し、柴山文科相はこう返答したのだ。

〈13条見て下さい〉

 これは憲法13条を指しているのだろうが、13条に定められているのは「表現の自由」ではなく、「個人の尊重」だ。そこにはこうある。

《すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。》

 つまり、柴山文科相は、わざわざ「表現の自由」と関係のない条項を持ってきて、大臣に批判の声をあげる行為が「公共の福祉」に反していると言っているのだ。こいつは本当に弁護士なのか。

「表現の自由」が「公共の福祉」による制限を受けるとしても、それは刑事犯罪につながる表現やヘイトスピーチのような差別的言動に対してであって、大臣へのヤジが該当するはずがない。それを、よりにもよって弁護士の文科大臣が「自分に対するヤジは公共の福祉に反する」と宣って「表現の自由」に制約を加えようとしているのだ。これこそが憲法違反の行為ではないか。

 だが、これが安倍政権の姿勢そのものなのだ。実際、「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」中止問題でも、自民党の杉田水脈議員は〈憲法第21条で保障されている表現の自由は、「公共の福祉」による制限を受けます…〉と投稿。ようするに、自分たちのヘイトや歴史修正主義発言を「表現の自由だ」と正当化しながら、市民の「表現の自由」だけを制限しようとしているのである。

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