東日本大震災から8年、安倍政権の被災者切り捨て、棄民政策の実態 「復興五輪」と銘打ちながら復興を妨害

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ウーマン村本も炎上! 原発批判と「被災地の現実」を語ることがタブーに

 たとえば、ウーマンラッシュアワーの村本大輔が2月15日、〈福島の浪江町で21時以降の遅くまで空いてる飲み屋さんありますか?あと宿も。知ってる方いたらインスタのDMください。自分の町がなくなることへの話が聞きたい。ちなみに明日の話です〉と投稿したことに批判が殺到。村本はその後、〈最低な一言だった〉〈おれは思いやりが欠けてた。いや、欠けている。大反省しないと〉と撤回・謝罪をした。

 たしかに「自分の町がなくなること」というのは無神経な言葉だっただろう。ただ、浪江町は現実として、避難指示解除後、帰還した居住者が6%強ともっとも低い。ひとたび原発が事故を起こせば暮らしを奪われるのは住民であり、現実に、福島では自分の故郷を奪われてしまった住民が数多くいるのだ。大飯原発のお膝元である福井県おおい町に生まれた村本にとって、その現実は他人事ではなかったからこそ、行動を起こそうとした。それを言葉尻だけ捉えて、炎上させ、現実を封じ込める。

 原発事故の影響もそうだ。マスコミではすでに原発批判は完全にタブーになっており、ネットでも放射線の危険性を口にしようものなら、たちまち“放射能厨”として炎上させられてしまう。

 政府による「復興五輪」なるまやかしに乗り、福島への“棄民政策”に大きな反対の声も上がらず、東京五輪の開催に疑義を呈すると「もう決まったこと」「和を乱すな」と同調圧力が起こる──。私たちは「復興」に名の下、一体、何から目を逸らされてしまってきたのか。震災から8年を迎えるきょう、いま一度、そのことを問わなければならないだろう。

最終更新:2019.03.11 12:01

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