百田尚樹が「安倍総理が名誉毀損裁判で噂の真相を廃刊に追い込んだ」とデマ…ならば公開しよう、安倍vs噂真裁判の全容

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危険な外交姿勢など、政治論評まで、「名誉毀損」と訴えてきた安倍

 安倍のこうした姿勢は裁判が始まってからも変わらなかった。準備書面を見ると、安倍側が本題と関係のない記述について、言いがかりとしか思えない主張を繰り広げ、「噂の真相」側に反論されると、詭弁を弄して話をずらす、ということを繰り広げていたことがうかがえる。

 たとえば、「噂の真相」には前述したように安倍が「オフレコ懇談を利用して自分の立場を有利にする恣意的な情報をリークしまくっている」「自分の武勇伝を書かせている」という旨の記述が掲載されており、安倍側はこれを「明らかに事実と異なる」「不法行為に当たる」としていた。ところが、「噂の真相」側は安倍の担当記者から入手した複数のオフレコ懇談メモと、それと同一の内容が書かれた産経新聞の記事を法廷に提出。メモのなかに、日朝会談で安倍自身が席を立って帰ろうと小泉首相に進言したという例のウソ武勇伝や、田中均外務省アジア大洋州局長の悪口が書かれていることを突きつける。すると、これに対して、安倍側はなんと「(産経記事は)賞賛じゃなく事実を書いているだけ」「(オフレコ懇談は)国民の知る権利に奉仕している」などという反論を始めるのだ。その詭弁とごまかしは、まさに森友加計問題を彷彿とさせるものといっていいだろう。

 また、安倍サイドは裁判が始まってから、訴状にはなかったパチンコ業者からの不動産貸与や譲渡の記述についても「事実無根」であると指摘し始めるのだが、説得力のある反論はなく、不動産の賃料や譲渡額を一切明らかにしなかった。そのかわりに、「噂の真相」がパチンコ業者から貸与されていた安倍事務所の449.02平方メートルの敷地面積を「500平方メートル近い敷地」と表現していたことや、不動産貸与から譲渡までの期間を間違えて記述していたことなど、枝葉末節の部分を鬼の首をとったようあげつらったのである(ちなみにこの期間の間違いについては、「噂の真相」側が裁判で指摘されるより先に気づき、誌面で訂正している)。

 これまた、細部の間違いや表現を針小棒大に喧伝して、全体をデマだと攻撃するいまの安倍政権の手法そのままといっていいだろう。

 しかし、「噂の真相」側はそれでも、安倍側からの言いがかりとしか思えない、主張に逐一反論していった。

 また、記事の本題である地元・下関の疑惑については、川端と記事の取材を担当したジャーナリストの山岡俊介の2人が何度も下関に入って再取材し、安倍側が事実無根だとした記述の真実性を裏付ける新証言や物証を次々と発掘。裁判ではもちろん、誌面でも続報という形で安倍の下関での疑惑追及を展開していった。

 そのひとつが、例の安倍首相宅への火炎襲撃事件を報じた2004年2月号の特集「人気と権力でメディアを支配する安倍晋三幹事長“清新な改革派”の虚実」だ。

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