『メディアに操作される憲法改正国民投票』著者・本間龍氏インタビュー

安倍首相が党大会で「改憲」強行を表明! 裏では電通に依頼して国民投票に向けた大規模広告戦略を計画

2018.03.25 07:00
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国民投票法を改正して広告規制を

──国民投票になれば、そうしたタレントも動員しての連日のプロパガンダが繰り広げられるわけですね。テレビをつければ改憲派の主張一色。そんな事態になれば、改憲に賛成・反対という意見を決めていない人々は大きな影響をうけてしまいます。

本間 福島原発事故以前、電力会社のプロパガンダで7割もの国民が原発政策を支持していたみたいにね。広告宣伝のテクニックで国民の意識をある程度変えることが可能だということです。一方からの圧倒的な量の広告宣伝攻撃に晒されると、多くの人はそれを不思議と思わず、無意識に洗脳されてしまう危険性があるんです。問題はまだあります。こうした大量の広告出稿で潤うのが、他ならぬメディア企業だということです。さらに改憲派からの大量の広告が、そのオピニオンや報道内容、主張にどう影響するのかという懸念もある。

──聞けば聞くほど恐怖を感じます。その改憲シミュレーションを阻止するために、何か方法はあるのでしょうか。

本間 2016年からジャーナリストの今井一さんが主宰する「国民投票のルール改善(国民投票法の改正)を考え求める会」で話し合いが行われています。いろいろと議論がありますが、広告規制の問題に対しての危機意識はみなさん高いようです。今のままだとフェイクCMなども垂れ流されてしまいますから、最低でもテレビCMを無尽蔵に流すことだけは止めたい。そのために、たとえば国民投票は国の行事ですから、国が国民投票広報としてCM予算を全部出すという案や、企業、個人による「イエス! 改憲」みたいな広告は禁止するなどの法改正案や自主規制案を考えています。他にも現行法では、戸別訪問も物品を配ることも飲食のふるまいもOKですし、抜け穴がたくさんあり、“改憲うちわ”などがお祭り会場で配布されかねません。さらに、第三者の監視、検証機関についても法律で定められていないんです。ですから、まず国民投票法そのものを見直す必要があります。そして法改正のためには、国会議員の尽力も必要です。「求める会」の会合には民進党の桜井充氏や杉尾秀哉氏、立憲民主党の山尾志桜里氏、自由党の山本太郎氏などの現職議員も参加しています。また民放連も何も規制しないのはまずいという方針になっていると聞いていますが、しかしマスコミの腰は重いんです。なにもしないままの方が広告代理店やマスコミは潤うから(笑)。そしてもし憲法改正が発議された時点で、護憲派が何の準備もしていなかったら、それは罪だとさえ思います。そうならないためにも、国民投票法には広告規制がない、という致命的な欠陥があることが広く知れ渡ればいいと思っています。

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 本間氏が語るように、改憲発議を目前にしてもなお、護憲派は有効なPRを準備できずにいる。その間、改憲派は自民党を中心に電通とタッグを組み、着々とリサーチや世論誘導を進めている。

 すでに、世論調査の傾向を見ると、ずるずると改憲の方向へ引きずられている。たとえば共同通信が今年1月13・14日に行った調査では、憲法9条に自衛隊を明記する首相の提案には反対52.7%で賛成35.3%を大きく上回った。ところが、同じ共同通信が3月3・4日に行った調査では、同じ質問で賛成が39.2%と上昇し、反対が48.5%とついに過半数を割った。

 何度でも言うが、安倍政権による憲法改悪は、緊急事態条項の新設からもわかるように、現行憲法で保障された国民の基本的人権や自由を奪い、国家に従順させようとするものに他ならない。しかし、現行の国民投票法は発議した側と金持ち、つまり自民党に圧倒的有利となっている。このまま状況を黙って見ているだけでは、改憲は食い止められない。その危機感を共有し、一刻でも早く行動に移すことが求められている。

最終更新:2018.03.25 07:04

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