きょう降板表明? 『あさイチ』で有働由美子とイノッチが語ったこと…夫婦別姓、戦争反対、沖縄基地、言論弾圧

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籾井勝人・前NHK会長体制のもとで政治的テーマにふみこんだ意義

 叩かれたとしても、大きな流れに与することなく言いたいことは言う──こうした番組出演陣とスタッフの覚悟があるからこそ、『あさイチ』は弱腰のNHKにあって、弱者切り捨ての貧困や、他の情報番組では少しもクローズアップされない沖縄、戦争などの問題にも踏み込んでこられたのだろう。とくに、そうした覚悟が感じられたのは、井ノ原のこんな言葉だ。
 
「まわりから『そんなこと言わないほうがいいんじゃない?』と言われるような、そういう人がいなくなるのがいちばん怖い」

 柳澤は、「戦争ってよくはじまるときに『正義のための戦争』って言うけど、ぼくは戦争っていうのは形容詞つかないと思うんですよ。戦争は戦争。戦争が一度はじまってしまったら、人が人を殺す現実しかないってつくづく思う」と戦争の本質を語れば、井ノ原は「毎日、朝ドラ観たいじゃないですか。で、観ながらああだこうだ言いたいし」と“ただ暮らしを守りたい”という生活者としての戦争に反対する素直な感想を口にした。

「たったこれくらいのこと」と思われる向きもあるかもしれないが、忘れてはいけないのが、こうした特集の多くが、あの籾井勝人・前NHK会長体制のもとでおこなわれていたということだ。

 籾井勝人・前会長といえば、安倍首相の“お友だち”として知られ、2014年の就任以来、就任会見での「(従軍慰安婦は)戦争をしているどこの国にもあった」発言に始まり、公共放送、そして言論機関のトップとは到底思えぬ政権へのすり寄りを進めた。

 就任会見で「政府が右と言うものをNHKが左と言うわけにはいかない」と豪語していたが、実際、熊本震災時には「原発報道に関しては日本政府の公式発表をベースにするように」との指示を出していたことが明らかになっている。

 籾井体制のもと、NHKは安倍政権のPRを垂れ流す一方、政権に都合の悪い情報には一切触れない“安倍さまのNHK”とも揶揄されるように、安倍政権の広報機関と成り果てていった。籾井氏は昨年1月に退任したが、その影響は現在も色濃く残っている。

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