西野カナ「レコ大」受賞の裏側で何が? 審査委員や主催団体幹部が健全化に動くもバーニング系に潰されていた

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 そもそも、「週刊文春」がレコード大賞の買収問題も報じた後、一番最初に口火を切ったのが「レコ大のドン」こと、レコ大の主催者である日本作曲家協会の叶会長だった。彼は騒動が起きた翌週、「週刊文春」16年11月10日号の取材に応え、「このような証拠が出た以上、放置しておくわけにはいかない」とのコメントを出している。

「叶会長自身もエイベックスとは癒着していたし、レコ大の主催者である以上バーニング支配の状況にも協力していた。ただ、叶会長はそれでも一連のバッシングを受けて、賞に対するバーニングの影響力を減らそうと動いていたのです。ところが、そこに横やりが入りました。例の『女性セブン』記事ですよ。『レコ大のドンがレコード会社幹部に「大賞はAKBで…」』と見出しが付けられたあの記事です」(前出芸能記者)

「女性セブン」(小学館)といえば、バーニングの御用雑誌として有名だが、12月22日発売(1月5日・12日号)の記事が、レコ大を私物化していたのはバーニングではなく「レコ大のドン」である叶会長だったと書きたてたのだ。そのうえで、12月中旬には叶会長がAKB48が所属するレコード会社幹部に対し「大賞はAKBで行こうかという動きがある」と煽っているとも記されていた。

 この記事は、読者に「真の犯人は『芸能界のドン』ではなく、『レコ大のドン』叶会長だったんだ」と思い込ませる以外に、もうひとつの効果があった。

「こんな記事が出れば、審査員は当然萎縮します。不穏な動きをすればバーニングの御用メディアを使って犯人に仕立てあげられることがわかったわけですから。これで大勢は決まり、例年通りのバーニング支配に抗う者は激減してしまいました」(前出芸能記者)

 昨年のレコード大賞授賞式は平均視聴率14.5%を記録。放送日を30日に移動させて以降最低の視聴率(13%)を記録した一昨年に比べると一気に数字は回復したわけだが、視聴者はレコ大そのものに興味があったわけではなく、当然スキャンダルの成り行きを見るためにテレビをつけていたに過ぎない。

 結局、バーニング支配の構図が変わらないとわかった以上、いよいよ視聴者はレコード大賞を見放しただろう。今年はレコード大賞の存在意義そのものがいよいよ疑問視されることになる。
(時田章広)

最終更新:2017.11.15 06:08

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