クドカン大河の主演は嵐メンバーのリレー方式か? 能年玲奈か? 嵐なら大河はナチス「民族の祭典」になる

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 しかし、一方で忘れてはいけないのは、能年玲奈(のん)の存在だ。能年といえば、いまもクドカン脚本の『あまちゃん』(NHK)とは切り離すことができないが、朝ドラの成功から大河主演へというパターンは、宮崎あおい、井上真央、鈴木亮平と最近多いパターンではある。

 事実、『あまちゃん』終了直後も、次は、クドカン脚本・能年主演の大河ドラマを!という声もあったし、能年自身も「宮藤さん脚本の大河初のコメディに使っていただくのが夢です」と話していた。

 コメディ大河というのはさすがにないだろうが、ここ数年、大河の主演は男性と女性が交互に演じている。「主人公が無名」「スイーツ大河」「歴史に無理矢理女を絡ませるな」などと批判されがちではあるが、男目線で語られてきた歴史をあえて1年おきには女性目線で描くことにこだわるのはひとつの見識ではあるだろう。仮に2019年もこのローテーションが踏襲されるなら、クドカン大河の年は女性主人公の番だ。

 もしクドカンが前述のように五輪ナショナリズムを解体しようとしているなら、帝国主義の時代のオリンピックを、当時まだ参政権もなかった女性を主人公に、能年で描くという可能性はあるかもしれない。

 ただ、ネックとなるのが、事務所独立による“干され問題”だ。クドカンは「週刊文春」(文藝春秋)の連載で能年の再出発にエールを送っていたが、舞台やミニシアター系映画などならともかく、NHKは民放に負けず劣らずバーニングの影響力が大きい。しかも影響の及ばない報道やマイナー番組ならともかく、大河は看板番組だ。

 放送される3年後に能年を取り巻く環境がどこまで改善されているかは不明だが、主要なキャスティングは来年夏ごろまでには決定、今の時点ですでにある程度検討されているはず。クドカンは能年に「のんさんの代表作が早く生まれるといいなと思います」(「文春」の連載より)と語っていたとはいえ、ジャニーズとの関係を見てもわかるように、大手芸能プロともうまく付き合ってきたタイプだ。芸能界の論理を超えて、能年を主役にキャスティングできるだろうか。所属事務所とたった一人で闘っている能年をずっと応援してきた本サイトとしては、ぜひ能年を主演に選んでほしいところだ。

 しかも、主演が嵐か能年か、というのは前述したひとつめの課題ともつながってくる。たとえば、主演が嵐メンバーのリレー形式になるなら、国威発揚ドラマになるのは避けられないだろうし、能年主演なら、帝国主義の時代のオリンピックを相対化する存在になる可能性が高まるからだ。

 嵐主演でナチスの『民族の祭典』をやるのか、能年主演で五輪ナショナリズムを乗り越えるのか。クドカンにはぜひ後者にチャレンジしてほしい。
(酒井まど)

最終更新:2017.11.12 02:06

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