橋下徹のトランプ絶賛に、池上彰と佐藤優が「トランプと橋下は似ている」「安倍首相も同じミニ・サルコジ」

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 だが、このように橋下がトランプの政策に同調するのは、トランプと似た者同士であるがゆえだ。実際、その共通点を、政治に精通する論客たちも言及している。それは、ジャーナリストの池上彰と作家の佐藤優だ。

 ふたりがトランプと橋下の類似性について述べているのは、10月に発売した共著『新・リーダー論 大格差時代のインテリジェンス』(文藝春秋)でのこと。まず、池上がトランプについて「「これは口には出さない方がいい」と皆が思うような問題に敢えて触れることで、質の悪い連中を駆り立てて、結局、共和党を乗っ取ってしまった」と言うと、佐藤は「その潜在的な素質は橋下徹にもありますね」と返答。池上も「トランプと橋下徹は、似ている部分がある」と言い、以下のように“池上解説”をはじめるのだ。

「橋下は、大阪の子供たちの学力が低いのは学校の先生のせいだ、教育委員会のせいだと言ってバッシングする。そうやって、わかりやすい敵をつくる。実はその背後には貧困の問題があるのに、そこには目を向けず、「先生が悪いんだ」と非難する。言われた以上、先生たちも必死になり、多少は学力が上がったりもするのでしょうが、明らかに本質ではないところに敵をつくり出してバッシングすることで人気を得る、という形を取っている。
「トランプがアメリカ大統領になるのがいいことか悪いことか」とゲストに訊ねるテレビの番組で、「日本にとってはとんでもないことだ」と皆が答えているのに、ただ一人橋下徹だけが「日本にとっていいことだ」と答えていました。「日本の独立について改めて議論するきっかけになるから」「駐日米軍がいなくなったらどうするのかということを私たちが真剣に考えるきっかけになるから」というのです。トランプの発想と大変似ています」

 根本的な問題をはぐらかすために仮想敵をつくり出し、それを攻撃することで強いリーダーであることを演出する。たしかにこれは、前述したトランプの態度であり、橋下の態度そのものである。

 さらに池上の発言に対し、佐藤は「「米軍駐留をやめる」などと発言するトランプが、真面目に考えていないのは明らかです。注目を浴びさえすれば、何でもありなのです」と言い、橋下のトランプ評の甘さを指摘。それに続けて池上は、トランプの「炎上商法」を取り上げて「橋下徹がわざと極端なことを言ってメディアに取り上げられたのと同じです」と述べている。

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