“三菱グループの天皇”が息子の三菱自動車社長擁護のため「燃費なんてコマーシャル、誰も気にしていない」と暴言!

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「技術と信頼の三菱」という三菱自動車のブランドは地に墜ちるとともに、“相川天皇”のインタビューにみられる三菱のトップと社会との認識の大きなズレも明らかになった格好だ。

「“相川天皇”の息子である相川哲郎三菱自動車工業社長は『プリンス』『皇太子』と特別扱いされ、2014年6月に三菱自動車工業社長に就任した人事も“相川天皇”に配慮したものとされました。“相川天皇”としては就任してわずかの2年の『プリンス』をどうしても弁護したかったのでしょうが、この発言はいくらなんでも、社会常識がなさすぎる。ただ、マスコミとしては、あまりにヒドすぎる発言で後追い報道もはばかられたほどです」(全国紙経済部記者)

 また、この“相川天皇”の放言は、「組織の三菱」とされる三菱グループの硬直化した企業体質が現れたと見ることもできる。

「“三菱ご三家”といえば、三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行で、1970年に三菱重工業の自動車部門が独立して生まれた三菱自動車工業は格下の扱い。毎月第二金曜昼に東京・丸の内にある三菱商事ビルの最上階で行われる三菱グループ29社による親睦会・金曜会でも三菱自動車社長が座るのは末席に近い場所です。三菱グループは政府を顧客とする三菱重工や、企業を顧客とする三菱商事の発想が中心で、消費者を相手にするビジネスは格下。消費者目線というものがまったくない」(経済誌編集者)

『国策防衛企業 三菱重工の正体』(「週刊金曜日」編/金曜日)には三菱グループがかかえる構造的な問題点が次のように指摘されている。

「顧客に配慮するという意識がきわめて薄いことがある。(略)三菱重工の問題は三菱グループ内での取引が大きな割合を占めていることだ。いわば得意先が身内、しかもグループ内の序列でいえば、重工より“下位”とされる企業ばかりであるため、顧客の信頼を得るために技術的なチェックを重ねたり、販売するためのサービスに努めるという意識に乏しくなる」

 もともと、三菱自動車はゼロ戦に代表される三菱重工の軍事技術を転用した「ジープ」を手掛け、モータリゼーションとともに自動車産業に進出。80年代の社長は、三菱重工・ゼロ戦の設計チーム員で東條英機元首相の次男・東條輝雄が務めるなど、まるで戦前の三菱重工の権威主義を残したままだった。90年代前半には、パジェロシリーズがヒット。国内市場の多目的レジャー車(RV)ブームの立役者となった当時の中村裕一社長の影響力が絶大なものとなり、この時から隠蔽体質が深刻化、今回の自動車の燃費データ改竄問題の温床となったのではないかと見るジャーナリストは多い。現に2000年代にはリコール隠し問題も起こしている。

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