安倍首相の歴史修正主義を、赤川次郎と高橋源一郎が痛烈批判「国家サイズのモンスターペアレンツ」「安倍首相にとって命は数字に過ぎない」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
mikenokogang_01_150815.jpg
赤川次郎『三毛猫ホームズの推理』光文社/高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』講談社


 昨晩、安倍首相が戦後70年談話を発表した。しかし、本サイトでもすでに指摘しているように、その内容は巧妙に謝罪を避け、過去の歴史から目を背け、さらには「積極的平和主義」という名の新たな戦争を肯定するものだった。

 こうした歴史修正に対し、わたしたちはどのように抗えばいいのか。そのヒントとなる、ある作家ふたりの言葉がある。その作家とは、赤川次郎氏と高橋源一郎氏だ。

 ふたりの対談は、以前、本サイトでも紹介した「すばる」(集英社)8月号に掲載されたもの。赤川氏は日本を代表する人気ミステリー作家であり、かたや高橋氏はポストモダン文学の旗手と呼ばれた純文学作家……なんとも意外な組み合わせだが、じつはこのふたり、不思議な縁がある。

 というのも、赤川氏の父親は、満州に渡り、満州映画協会(満映)に勤めていた。この満映を率いていたのは陸軍軍人の甘粕正彦。アナキストの大杉栄と内縁の妻で婦人解放運動家の伊藤野枝、大杉の甥の3名が憲兵隊によって殺害された「甘粕事件」の首謀者とされる人物だ。赤川氏の父は甘粕大尉の側近だったが、なんと甘粕大尉は高橋氏の大叔父にあたるというのだ。

 ふたりは戦後生まれのいわゆる“戦争を知らない世代”ではあるが、飛び出す話を読んでいると、戦争とはつい最近の話なのだという思いが強くなる。たとえば、高橋氏の母親は広島への原爆投下の日に広島へ行く予定だったが、「二人手前で切符が売り切れ」た。そのため母親からは「あと二枚切符があったら、おまえいてへんで」と言われるらしい。さらに、呉の軍港に軍事奉仕にも出ており、「人間魚雷みたいなのを作らされていた」という話もずっと聞かされていたという。

 他方、赤川氏は、父親から聞いた話として、甘粕大尉が甘粕事件で刑務所に入れられたことを「軍部に裏切られたとものすごく怒っていた」ことや、彼が「中国人だろうが日本人だろうが、同じ仕事をしたやつには同じ給料」を支払うなど平等に扱っていたために「終戦を迎えたときに、うちの両親は周りの中国人にすごく親切にされ」たという話を披露。「(きょうだいのなかで)僕だけが内地生まれ。(中略)内地なんて言うと、いかにもという感じですけど(笑)」と赤川氏は語っているが、戦争を体験していない世代とはいえ、「体験として直接聞いている」(赤川氏)のだ。

「高橋 父親が本当にしみじみと言っていました。国は最後に国民を裏切る、だから国は信じたらあかんでって。思想としてはうちの父親はすごい右翼なのに、国は信じられない。その辺りはわりとはっきりしていましたね。
赤川 右翼でも国を信じられない。そう、戦争を体験した昔の人はみんなそうですよね。」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

指の骨

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

安倍首相の歴史修正主義を、赤川次郎と高橋源一郎が痛烈批判「国家サイズのモンスターペアレンツ」「安倍首相にとって命は数字に過ぎない」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三歴史観水井多賀子の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 昭恵枠、明細書の嘘、晩餐会…安倍「桜を見る会」疑惑が止まらない
2 ネトウヨ大喜びの韓国ベストセラー『反日種族主義』の編集協力に安倍応援団
3 つるの剛士が「桜を見る会」問題で台風被災者をダシに安倍政権擁護
4 警視庁捜査、ジャパンライフと安倍政権
5 安倍首相の総理在任最長でNHKが岩田明子解説でヨイショ特集
6 「桜を見る会」参院選に招待枠、選挙利用の証拠が次々と
7 葵つかさが「松潤とは終わった」と
8 安倍首相の強気の裏にニューオータニ幹部との関係
9 沢尻エリカMDMA逮捕を警視庁がTBS、文春に事前リーク!
10 韓国ベストセラー『反日種族主義』は日本のネトウヨ本そっくり
11 「桜を見る会」招待の基準は安倍応援団とワイドショー!
12 自民党がネトサポに他党叩きを指南
13 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
14 「桜を見る会」ケータリングは安倍首相、昭恵夫人のお友達の会社
15 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
16 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
17 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
18 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
19 即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客が
20 「桜を見る会」で田崎史郎と産経が失笑のスリカエ詐術で安倍擁護
1久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄