林真理子と江原啓之が今度はシングルマザー批判!「子供を産んでなぜ離婚するのか」

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 まるで子供を多く持つ母親が離婚するのは罪だと言わんばかり。本サイトでも何度も紹介したが、現在の貧困、特にシングルマザーの貧困はそんな簡単なことではない。なかには貧困家庭に育ち、親からの暴力や育児放棄を受けた女性だっている。そんな女性が親から逃げるように結婚し、離婚したからといって誰が責められるのか。

 “祖父母の協力”などと言うが、そこには祖父母の経済や健康状態についての配慮も一切なし。貧困の世代間連鎖、そのためのトラブルや孤立が原因で、頼れる親族など存在しないケースは多い。また夫の暴力から子供を連れて逃げるケースだってある。実際、今回の被害者遺族である母親は夫の暴力が原因で離婚しているが、しかし2人はそうした多くの貧困女性たちの実情を考慮、いや想像することすらないようだ。

林「手に職を持って、一生懸命働くとか、努力した人、能力が高い人はそれなりの待遇を得ているんですよ。逆にいえば、努力もしない能力も磨かない、それでは貧困から抜け出せないと思う」

「努力しない奴が悪い」――。全てを個人の資質に貶め、既に社会問題となって久しい格差社会や増大する一方の非正規雇用や派遣切りの実態、はびこるブラック企業や新卒でさえ就職困難な現状、弱者切り捨ての政治政策や社会状況、そして貧困の裏に存在する様々な困難、時には知的障害さえ指摘されているのに、それらはまるで無視だ。まるで選民主義かと見まがう強者の理論でもある。

 さらに江原は幼い頃父親と死別したことで、祖母の家に預けられた経験を開陳した上で、離婚し生活基盤がないなら子供を児童養護施設に預けることを推奨する。「生活の基盤もないのに手元に起きたいというのは、ただのエゴだと思わずにはいられません」と。

 極めつけがシングルマザーに対する男性関係の苦言だ。

林「最近、子供が被害者になる事件の裏を見ると、母親が男の人を家に入れる、そのために子供の行き場がなくなって、外に出ていたという例が少なくないんですよね。かわいそうだから、もう言うのはよそうね、ということでは、同じような事件がこの先、何度でも起きてしまいますよ。(略)せめて子供が義務教育を終えるまでは我慢して自分のことは後回しにしなくちゃ」
江原「家事育児は放棄、それでいて自分は欲望のままに生きたいなんて、自分に甘すぎますよ」

 シングルマザーに対し、我慢や努力といった精神論まで振りかざしていく。言っておくが彼らが俎上に載せているのは13歳で命を奪われた被害者遺族であり貧困に喘ぐシングルマザーたちだ。

 しかも2人の根底にあるのは「子育ては母親の役目」という強固で旧態依然とした考えだ。彼らの頭の中には子供に対して大きな責任があるはずの父親の存在すらないらしい。

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