ろくでなし子“まんこ裁判”の本質を見誤るな! 追求されるべきは警察の報復逮捕だ

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初公判で無罪を主張したろくでなし子氏(『ワイセツって何ですか? 「自称芸術家」と呼ばれた私』/金曜日)

 昨日15日、アーティスト・ろくでなし子氏の初公判が東京地裁で行われた。ろくでなし子氏は、自身の女性器を型取りデコレーションした「デコまん」など、“まんこ”をモチーフにした作品を制作してきたが、昨年7月、まんこの3Dデータを配布した「わいせつ電磁的記録媒体頒布罪」の容疑で逮捕、同月に釈放されるも、昨年12月に「わいせつ物公然陳列」の疑いで再び逮捕されていた。

 初公判で、ろくでなし子氏は「私のアート作品はわいせつではありません」と述べ、無罪を主張。弁護士も「創作活動に刑法を適用するのは、表現の自由を保障した憲法に反し、許されない」とし、検察と対立する姿勢を見せている。

 今回の裁判では、司法がまんこ作品を「わいせつ」と見做すか、「アート」と判断するかに注目が集まっており、テレビのワイドショーもこぞってその話題を取り上げているが、しかし、見落としてはいけないのは、日本の警察が表現者を恣意的に逮捕できることの危険性だ。

 実は、ろくでなし子氏の2度目の逮捕には、彼女が1度目の逮捕・釈放後に「週刊金曜日」(金曜日)に寄稿したマンガの表現が原因ではないかとも言われている。そこには、まんこ作品を押収するため、ろくでなし子氏の自宅にガサをいれた刑事たちの杜撰な捜査、唖然とするような認識レベルの低さ、そして明確な警察による虚偽の説明が、ユーモラスに描かれていた。

「週刊金曜日」は、このマンガを読んで激怒した警察側が、〈不都合な真実の隠蔽、あるいは報復のために〉、ろくでなし子氏を再び逮捕した可能性を示唆している。

 以下に、本サイトが以前にこの問題を取り上げた記事を再録するので、ぜひご一読いただきたい。
(編集部)

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 これを表現の自由、そして女性への弾圧と言わずして何と言おう。もちろん、昨日、「わいせつ物公然陳列」の疑いで逮捕されたアーティスト・ろくでなし子氏と作家・北原みのり氏の件だ。

 ろくでなし子氏が逮捕されるのは、7月につづきこれで2度目。今回は、ろくでなし子氏の作品を、北原氏がオーナーを務めるアダルトショップ「ラブ・ピースクラブ」で扱っていたことから2人が逮捕されたが、「わいせつ物公然陳列」であれば、ふつうなら在宅起訴で済まされるもの。それをいきなり逮捕するという警察の処置は、暴挙以外の何物でもない。

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