『アラサーちゃん』どころではない!お色気TV番組の過激な歴史

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
danmitsu_01_141011.jpg
テレビ東京『アラサーちゃん 無修正』番組サイトより


 全裸の壇蜜が男にバックから攻められ、はしたない喘ぎ声を晒しながらオルガスムを迎える──。前クールでは深夜ドラマ『アラサーちゃん 無修正』(テレビ東京系ほか)の、AVさながらの過激な表現が話題となったが、かつてのテレビは、その比ではなかった。テレビ創成期から現代までのお色気番組を、当事者の証言を交えながら考察した『昭和・平成 お色気番組グラフィティ』(河出書房新社)から、その過激な表現を紹介したい。

 まず、日本のお色気番組のパイオニアとなったのが、読売テレビの『11PM』(1965〜90年)だ。それまで視聴率不毛と言われた深夜帯に始まり、当初は時事問題を中心に取り上げる硬派な番組だったが、68年に大橋巨泉がMCになってから“夜のワイドショー”的な側面が強くなる。「セックス革命」、「妖奇!レズビアンの実態」などのコーナーで当時の風俗を紹介・分析し、西洋諸国でのポルノ解禁や日活ロマンポルノやピンク映画の隆盛、そして性風俗産業の活発化という社会状況の変化に呼応。性のルポタージュ企画が急増したのだ。

 なかでも話題となったのが、72年放送の「見たな!関西ストリップの妙技」だ。当時“ストリップの女王”と称されていた一条さゆりの生々しいオナニーショーを放映し、高視聴率を獲得したが、放送6日後に一条が公然わいせつ罪で逮捕されるという騒動にまで発展。さらに年末には、全国からストリップ嬢が集結して“艶技”を披露する「紅白ストリップ合戦」が、番組史上最高視聴率の48%を叩き出した。2013年の紅白歌合戦の最高視聴率が44.5%だったことを考えても、その注目度の高さは言わずもがなだろう。

 そして、『11PM』のヒットに追随するように、60年代末頃からお色気情報バラエティが続々と始まる。コント55号が人気女性歌手やタレントと野球券に興じる公開ストリップ『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』(69〜70年)や、女性ゲストが爬虫類や両生類の入った箱に手を入れて当てる企画で、手を引っ込めるとスカートをハサミでバッサリ切る、という過激な演出がウケた『スターびっくり箱』(69年)、日本のテレビ番組で初めてバストトップを映したと言われている『23時ショー』(71〜73年、77〜79年)に、混沌とした70年代を映し出したエロ・グロ・ナンセンスな『テレビ三面記事 ウィークエンダー』(75〜84年)など、各局が趣向を凝らし、とりわけ深夜帯がお色気番組の激戦区となった。

 80年代に入ると、『オールナイトニッポン』などの深夜ラジオが若者に支持され、コンビニやファミレスといった深夜営業チェーンが普及。情報を消費する速度も速くなったが、そんな深夜帯が若者に開かれた時に始まったのが、テレビ朝日の『トゥナイト』(80〜94年)だ。勝新太郎や“ハマコー”こと故・浜田幸一、戦前からの右翼の大物・笹川良一といった従来にはないキャスティングと政治家同士が怒鳴りあうハプニングが好評を博したが、最もヒットしたのが“カントク”こと山本晋也の性風俗リポート。“ノーパン喫茶”にはじまり、“のぞき部屋”“テレクラ”など最新の風俗だけでなく、ド派手な女体盛りサービスのある温泉旅館やポルノビデオの撮影現場、放送後に売春で摘発された“愛人バンク”といった放送コードギリギリの取材を敢行し、それまでアンダーグラウンドだった風俗を一般に定着させた。さらに素人女子大生を大量に起用したフジテレビの『オールナイトフジ』(1983〜91年)が始まり、女子大生ブームを巻き起こして高視聴率を叩き出すと、他局も同時間帯に参戦し、“土曜深夜戦争”が巻き起こる。
 

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

【昭和・平成】お色気番組グラフィティ

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

『アラサーちゃん』どころではない!お色気TV番組の過激な歴史のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。宮谷 烈性教育の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 警視庁捜査、ジャパンライフと安倍政権
2 「人の税金で大学に」麻生太郎の悪質性
3 BTS問題で『ワイドナ』が意外に冷静な姿勢
4 安倍内閣の官房参与が消費税批判
5 ナベツネにいったい何が? 読売の異変
6 百田尚樹『日本国紀』にネットから総ツッコミ
7 安倍が膳場や池上にもらした改憲の本音
8 森友学園が麻生財務相側近に口利き依頼
9 BTSファン「ARMY」がスゴイ!国境を超える連帯と勇気
10 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
11 ジャニーズタブーで犯罪もみ消し
12 ネトウヨのTWICE「慰安婦シャツ」炎上攻撃は韓国ヘイト
13 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
14 在日差別に怯え続けた芸能人の苦悩
15 安倍政権がひた隠しにする外国人労働者の“奴隷”実態
16 Wikiコピペを百田尚樹も認める!『日本国紀』を真面目に検証
17 BTSの『Mステ』締め出しは原爆を口実にした韓国ヘイト
18 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
19 加藤勝信一億総活躍相がマルチの広告塔
20 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
1安倍政権の水道民営化強行の裏! 日本の水道が崩壊
2安倍内閣の官房参与が消費税批判
3BTSの『Mステ』締め出しは原爆を口実にした韓国ヘイト
4安倍官邸「FTA言葉狩り」でNHKが忖度訂正
5警視庁捜査、ジャパンライフと安倍政権
6片山さつきだけじゃない! “ほぼ全員スキャンダル内閣”
7植村隆の名誉毀損裁判で不当判決!櫻井よしこの捏造を無視
8安倍政権がひた隠しにする外国人労働者の“奴隷”実態
9やっぱり安倍政権の外国人実習生調査結果は嘘だった!
10安倍政権が北方領土のため「年金の金」でプーチンに貢ぎ物計画
11安倍「徴用工でなく労働者」と言い換えも麻生家の炭鉱は「朝鮮人地獄」
12田崎史郎にも“国会通行証”疑惑が浮上!?
13安倍首相も桜田五輪相と同じ「事前通告がない」ウソの常習犯
14百田尚樹『日本国紀』にネットから総ツッコミ
15BTSファン「ARMY」がスゴイ!国境を超える連帯と勇気
16ナベツネにいったい何が? 読売の異変
17竹田恒泰が慰安婦像に「鼻クソの刑」ツイートの愚行
18BTSを「ナチス礼賛だ」と歪曲攻撃したナチ信奉者たち
19「人の税金で大学に」麻生太郎の悪質性
20トランプ中間選挙会見で「晋三は自動車関税のことでハッピー」と皮肉

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄