エロすぎて? 能年、広末が出演拒否したと噂の過激な映画とは

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「ローファー娘は体なんか売らない」「十六歳はセックスの齢」は、能年玲奈の瑞々しさが生きただろうと思わされる作品。

「ローファー娘〜」は、他の子がニューバランスのスニーカーや、コンバースのオールスターを履いている中、一人学校指定のハルタのローファーを履く、真面目な女子高校生が主人公。彼女には誰も知らない秘密がある。友人たちは時々迎えに来る中年男を彼女の「お父さん」だと思っているが、実は年齢すら知らない男で、肉体関係を持っているのだ。

「部屋に入るとすぐに彼女は制服を脱いだ。白いブラジャーと水色のしましまパンツ、そっくタッチで留めたルーズソックスを脱ぐときは、べりっと糊の剥がれる音がした」

「ハアハアと荒い息づかいで彼女の体を這いずり回るように撫で、べろべろと味わうように舐める。あらゆる場所に舌を這わせ、こそばゆくて彼女は身をよじり、くすくす笑いみたいな喘ぎ声を小さく挙げた」

 一方「十六歳は〜」は、16歳のうちに脱処女を果たそうとする高校が主人公。親友とオナニーの話や猥談で盛り上げるだけで15歳の1年が過ぎてしまったが、やがて柴田という彼氏ができ、脱処女はあっさりと果される。

「セックスはやってみなければ知り得ないディティールが確かにいろいろあった。服を脱がせ合うときのぎこちなさとか、男の子のチンコが凶器のように尖っているのを見たときの、ドキリと胸を衝く凄味。パンツを脱がされたときはギョッとしたし、あそこを触れられるのはもっとギョッとした」

「あたしはなんとかこの行為を、処女喪失というアンニュイな方向でまとめたいと思うけど、どう考えてもただただ間抜けでしかないのだった。ひたすら滑稽なあたしの大股開き、そして哀れな犬みたいな柴田くんの腰の動き。なにもかもが悲しい。そして気まずい」

 両作品ともに、10代特有の性への憧れと、その反動として実際のセックスに対する冷静な目線を持つ少女の姿が浮かび上がってくる。8月公開の映画『ホットロード』では、大人への不信や社会への怒りをもつ女子中学生を演じている能年。「ローファー娘〜」と「十六歳は〜」の性と現実に揺れ動く繊細な女子高生役を彼女が演じていたら、演技の幅もグッと広がり、実力派女優の第一歩となっただろう。

 最近では、映画『私の男』における二階堂ふみの演技が絶賛された。家族を失ってしまった少女と、引き取った遠縁の男の禁断の愛を描いたのもので、激しい濡れ場もあり、二階堂が18歳になるのを待って撮影したという。もともと演技力が評価されていたが、この作品で一躍若手実力派女優の仲間入りを果たした。

 今後『ここは退屈〜』が映画化されるのかは未知数だが、多くの女性がもつ「ここではないどこか」に焦がれ、悩む主人公は演じがいのある役どころ。生々しいセックスシーンを厭わず、名乗りを上げる女優が出てきてほしいものだ。
(江崎理生)

最終更新:2014.12.10 04:16

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