思想統制、人格統制、教育格差化……安倍政権の「教育改革」が危険すぎる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
abekyouiku_141229.jpg
首相官邸ホームページ「教育再生実行会議」より


 ヤンキー先生こと義家弘介議員は、第一次安倍政権で教育再生会議の委員を、第二次安倍政権で文部科学大臣政務官を務めた、安倍政権が教育政策を進める上で重宝されている人物の1人だ。彼が、高校教科書に採択されていた作家・池澤夏樹「狩猟民の心」(『母なる自然のおっぱい』所収)の記述に噛みついたことをご存知だろうか。

 池澤氏は「桃太郎」の物語を、「あれは一方的な征伐の話だ。鬼は最初から鬼と規定されているのであって、桃太郎一族に害をなしたわけではない(中略)鬼が島を攻撃し、征服し、略奪して戻る。この話には侵略戦争の思想以外のものは何もない」と書いている。これに対して義家議員が「伝統的な日本人なら誰もが唖然とするであろう一方的な思想と見解が公教育で用いる教科書の検定を堂々と通過して、子供たちの元に届けられた、という事実に私は驚きを隠せない」「歴史を超えて語り継いできたお伽噺が侵略思想の権化としてすり替わり、子供たちを巻き込んで展開されていくことなど公教育の現場ではあってはならないことだ」(産経ニュース/10月25日)とした。

 だが、池澤氏の記述は民俗学の解釈では常識といえるものだ。桃から生まれた桃太郎が鬼を征伐するという物語は時代を超えて語り継がれたものではなく、時代や地域によってさまざまなバリエーションがあった口承文芸を、明治期、国威発揚のために今の形に統一してつくりあげたにすぎない。また、その桃太郎の行為については、あの福沢諭吉でさえ「ももたろふはぬすびとともといふべき、わるものなり」と指摘している。

 そういった背景を少しも考慮せずに圧力をかけてくる国会議員の無教養と思想統制の野心には唖然とさせられるが、しかし、そこからは、安倍政権がこれからどのような教育の改革を目論んでいるのか、が見えてくる。

 景気以外の論点を逸らしに逸らした「アベノミクス選挙」で勝利した安倍政権は、改憲や原発再稼動を「選挙で国民の信任を得た」として推し進めていくようだが、教育の分野での暴走にも十分な注視が必要。既報通り、2018年度からは道徳が教科化し、その習得具合が評価対象になる。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

安倍「教育改革」はなぜ問題か

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 官邸、山口敬之がネトウヨ妄想に丸乗り
2 ECDの妻が明かした夫のがん闘病
3 橋下徹が籠池証人喚問以来、完全沈黙
4 昭恵夫人が籠池妻に小川榮太郎を紹介
5 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
6 マツコが“忘れられない男”と首都高で
7 安倍応援団の情報操作に騙されるな!
8 2枚目のFAXを封殺、官邸の情報操作
9 山口敬之、“安倍太鼓持ち”の歴史
10 安倍が木村草太嫌がり報ステ出演中止
11 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
12 松本人志が森友問題から逃げた!
13 安倍100万円振込票と長女の目撃証言
14 籠池証人喚問で自民党議員の質問に唖然
15 昭恵夫人付役人から籠池に予算化報告
16 籠池と松井の接点を大物府議の元秘書が
17 籠池独占取材した菅野完爆弾会見の中身
18 浅田舞が真央との不仲は母のせいと告白
19 ニュース女子・沖縄デマはなぜ生まれた
20 稲田夫が籠池と財務局との交渉に同席
PR
PR
1籠池独占取材した菅野完爆弾会見の中身
22枚目のFAXを封殺、官邸の情報操作
3 昭恵夫人付役人から籠池に予算化報告
4安倍が防大卒業式で軍人勅諭ばり訓示!
5籠池理事長が「安倍首相から100万円」
6安倍100万円振込票と長女の目撃証言
7迫田、松井、昭恵も証人喚問せよ
8橋下徹が籠池証人喚問以来、完全沈黙
9“第二の森友学園”関係者を最高裁判事に
10安倍応援団の情報操作に騙されるな!
11籠池証人喚問で自民党議員の質問に唖然
12森友で橋下と松井が国の圧力暴露も…
13昭恵夫人の口利きで8千万円の予算が
14田崎が“籠池が稲田にセクハラ”の噂を
15稲田夫が籠池と財務局との交渉に同席
16籠池の依頼で昭恵夫人が口利きか
17松井知事が森友認可前に私学課に圧力?
18国税の税務調査を使った報道への圧力
19官邸、山口敬之がネトウヨ妄想に丸乗り
20橋下後援会長の息子と籠池と元在特会
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」