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リテラの新年特別企画◎御用ジャーナリスト大賞(前編)
コロナと五輪で悪質ぶり発揮した御用コメンテーター10位〜6位発表! いつもの顔ぶれに夏野剛、谷原章介、ブラマヨ吉田&小杉も
左・谷原氏(『めざまし8』HP/右・夏野氏(公式Twitter)
“政権に尻尾をふる犬”の皆さんにリテラ が毎年、贈呈している「御用ジャーナリスト大賞」。2021年は安倍首相に続いて、菅首相もコロナ対策で完全にボロが出て撃沈。御用ジャーナリスト、政権応援団コメンテーターのみなさんもさすがに恥ずかしくておとなしくなるかと思っていたのだが、そんなことはまったくなかった。
菅首相のコロナ対策軽視、経済・東京五輪優先を全面擁護した学者や芸能人コメンテーター、菅首相が辞任するや、岸田新首相に乗り換えた評論家、“我らが安倍様”が推す高市早苗に媚びまくる政治記者、さらには、吉村洋文知事人気に乗っかった維新御用コメンテーターも多数現れた。
新しい年、彼らに騙されないためにも、そのトンデモ言動をもう一度振り返り、その悪質な体質、思想を再認識していただきい! ということで、前編ではまず10位から6位をお届けしよう。
【10位】谷原章介(俳優/『めざまし8』MC)
人畜無害なフリをして政権批判・体制批判を「雑音」よばわり! 「批判=悪」になったいまのメディア状況象徴するニューカマー
年々、政権忖度がひどくなっているテレビのワイドショーだが、2021年はタチの悪いニューカマーが現れた。小倉智昭の『とくダネ!』(フジテレビ)の後番組として2021年3月末から始まった『めざまし8』のMCに就任した俳優の谷原章介だ。
「さわやか」なイメージで、発言も「人畜無害」な印象のある谷原だが、その本質は“隠れ権力応援団”でしかない。
そのことがよくわかったのが、東京五輪をめぐる発言だろう。谷原はもともと聖火リレーの代替イベント・トーチキスに参加するなど東京五輪開催に前のめりだったのだが、大会が近づくにつれて、開催を不安視し五輪優先を批判する声を封殺する役割まで演じ始めた。
たとえば、7月7日放送の『めざまし8』で「富岳」がはじきだした有観客の場合の感染シミュレーション結果が紹介されると、谷原は「人数の問題ではなくて、もうオリンピックは開催されます」とコメント。感染者が何人だろうと関係ない、という姿勢を見せた。
さらに、中止を求める声を「雑音」呼ばわりしたこともある。開会式まで10日を切った7月14日の同番組では、東京五輪開催是非をめぐるアンケートで6割近くの人が中止してほしいという結果が出たことが紹介されたのだが、これについてコメンテーターらが「中止してほしいという言葉を選手に聞かせたくない」「開催が決まった以上応援してあげないと」(3時のヒロイン・福田麻貴)などと言うと、谷原はわが意を得たりとばかりに、こう宣言したのだ。
「本当ですね。競技場で僕らは応援することはできないけれども、せめて、そういう雑音は耳に入れたくないですし、メディアを通して、オリンピック頑張ろうとしている選手たちを後押ししたいと思います」
言うまでもないが、東京五輪の開催に反対する意見が多かったのは、感染拡大や医療提供体制の逼迫に東京五輪が追い打ちをかけるのではないかという心配や不安が大きかったためだ。実際、こうした危惧は現実のものとなり、五輪を強行した今夏の第5波では新規感染者数は急増し過去最多、各地で医療崩壊状態となり多くの犠牲者を出した。
ところが、谷原は国民のこうした切実な声を「雑音」などと簡単に切り捨ててしまったのである。「五輪反対派は反日的な人」という安倍元首相の発言も想起されるが、谷原という人はおそらくヒーロー、光の当たっているものだけが大好きで、その裏で苦しんでいる弱い人々のことは一顧だにしないのだろう。
そういえば、あの「吉村知事はタイプ?」発言もそうだった。大阪で入院率10%、東京を超える死者を出すという凄惨な状況が起きていた5月の放送で、谷原はなんと、3時のヒロイン・福田麻貴らと「吉村さんは(男性として)タイプかどうか」話で盛り上がり、「肌がきれい」などと発言。「全部背負いすぎている」「頑張ってください!」と吉村にエールを送ったのだ。
大阪では医療崩壊によって救えたはずの命が救われず、自宅で亡くなる人が多数出ているのに、ルッキズム丸出しで容姿を褒めそやすって、いったいどういう見識をしているのか。
しかし、谷原が悪質なのは冒頭でも書いたように、そのさわやかイメージでこうした本質を隠し、むしろ政権を批判している側が「悪」であるかのように価値観を転倒させてしまうことだ。
そういう意味では、谷原の登場は「批判ばかりじゃ意味がない」というロジックで権力のやりたい放題を応援する昨今のメディア状況を象徴しているともいえる。今後とも、その人畜無害イメージに騙されず注視していく必要があるだろう。
【9位】ブラックマヨネーズ 吉田敬&小杉竜一(お笑い芸人)
吉田だけでなく小杉もネトウヨっぷり露わ! 二人揃って「コロナたいしたことない」、維新と吉村知事礼賛、高須院長擁護も
ブラックマヨネーズといえば、もともと吉田敬のネトウヨ丸出し発言が知られていたが、2021年は相方の小杉も同類だったことが露呈した。
レギュラー出演中の『バイキングMORE』(フジテレビ)で安倍・菅政権応援団の常套句だった「コロナたいしたことない」を連発したのだ。
典型的なのが4月6日放送回での「一年半くらい蔓延してるのに、人口激減するくらい人死んでるわけでもないし、ちょっと疑問が湧くというか。なんなんですか? この手軽なPCR検査と恐ろしがり方のギャップっていうのは」という発言。人口が激減してないからたいしたことないって、どういう感覚なのかと疑いたくなる。
さらに、小杉は、菅政権がこの間、やろうとしては批判を受けて頓挫していた新型コロナの感染症法における扱いの「5類引き下げ」も熱烈に支持していた。何しろ、東京五輪の影響で東京ではまさに1日の新規感染者数が5000人を超え入院できず自宅死も出ていた8月12日の時点でさえ、5類引き下げについて「メリットしか感じない」と発言していたのである。
もちろん、こうした「コロナたいしたことない」というスタンスは、相方で本家ネトウヨの吉田も同様だ。
高橋洋一・内閣官房参与が、日本のコロナ状況について〈日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑〉とツイートした際も、吉田は、『バイキング』で、なんと「笑笑」のくだりまで含めてこう高橋を擁護していた。
「『笑笑』って(五輪)できるやんけって呆れ笑いですよね? それはなんで行間くみ取ることができへんのかって思いますけどね」「ちょっとマイルドに嫌味っぽく言うてることで、ここまで怒る必要ってどこにあるんですか?」「死んだってかまわないとは言ってないですよね」
さらには、2021年最後の放送となった12月28日の『バイキング』では、ようやく各地で無料検査が開始したというニュースについて「PCR無料って言っても国が立て替えてるだけで、そうなると増税という話にもなる。増税になるとテンション下がるし経済にも影響する」。自分たちがこの2年、安全にテレビの仕事をできたのは定期的な検査のおかげなのに、一般庶民の無料検査には税金が上がるなどと言って、イチャモン。というか、そもそもPCR検査のせいで税金アップって頭の悪いネオリベの典型だろう。
そろいもそろって、さすがコンビというしかない。ちなみに、吉田は番組で小杉と“ほかのことでは意見は合わないが。コロナでは一致した”と言っていたが、そんなことはない。維新や吉村知事についてもいつも揃ってヨイショしまくっているし、愛知県のリコール名簿事件でも、「送り込まれたスパイがやったんちゃうかとか、これ潰したい人間がいたんちゃうか」(小杉)、「高須先生のためにちょっとでも票を増やすっていう方向やとしても稚拙じゃないですか。成人式に暴れてる奴並みに何考えてるのかわからん」(吉田)と、二人ともネトウヨそっくりの論理で、高須克弥院長を擁護していた。
年を追うごとにネトウヨっぷりを増していく吉田と、2021年にトンデモ政権応援団的本性が露わになった小杉。本業のお笑いでは若手の突き上げでどんどん居場所をなくしているから、今後、このネトウヨ路線はますますエスカレートしていくだろう。それこそ『バイキング』がなくなったら、『虎ノ門ニュース』あたりに出演し始めても全くおかしくないかも……。
【8位】三浦瑠麗(国際政治学者)
アベノマスク を擁護した「コロナたいしたことない」派の急先鋒が「トランピスト」並みにトンデモ化!とうとう“マスク外せ”と…
「学者」を名乗りながらフェイクまじりのトンデモ政権擁護でこのランキング常連の三浦瑠麗だが、2021年はついにトランピストの域にまで足を踏み込んだ。
三浦センセイ、もともと「コロナたいしたことない」「経済を回せ」派の急先鋒で、アベノマスク を擁護したりしていたのだが、2021年は前出のブラマヨと同じく「5類引き下げ」を主張、緊急事態宣言を無意味と切って捨てるなど、その「コロナたいしたことない」思想がさらに先鋭化したのである。
とくに唖然としたのが2021年1月1日未明放送の『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)で、「コロナはがんより怖い病気じゃない、致死率が違う」「メディアはがんは煽らないのにコロナは煽る」などと発言したこと。いちいち説明するのもバカバカしいが、がんは感染しないのに対してコロナは感染症だ。社会的対策や報道の仕方が変わってくるのは当たり前の話だ。感染症には自己責任や新自由主義では対応できないことが露呈し、世界各国が「大きな政府」への転換を迫られているというのが現実なのに、国際政治学者であるはずの三浦氏は感染症ではないがんとコロナを同列に並べてまで「コロナたいしたことない」と主張したのである。
三浦氏のファクト無視の妄言はこれだけではない。東京五輪についても、こう総括してみせた。
〈反対論は新型コロナに対する不安を漠然と反映したものに過ぎなかったのではないでしょうか〉
〈菅政権は大会期間中も厳しく批判されましたが、五輪・パラリンピックを開催するというのは国際社会との約束です。批判も多く出ていますが、「その責任を果たそう」という覚悟を感じました〉(スポーツ報知8月9日)
言っておくが、これ五輪開催前の楽観論などではない。この時点ですでに、東京では新規感染者数が連日5000人超え。菅政権や東京都は「自宅を病床に」と言い出す医療崩壊状態に陥り、医療を受けられないまま命が失われる「自宅死」も発生していた。そうした悲惨な現実を一切無視して「反対論は新型コロナに対する不安を漠然と反映したものに過ぎなかった」って、この人は一体どこの世界線を見ているのか。
しかも三浦氏が悪質なのは、これだけコロナを矮小化しておきながら、一方では政権擁護のために病院叩き・医療従事者叩きを扇動したこと。早くから「今の日本の医療体制ではコロナ対応していない医療機関や医療従事者が多すぎる」「コロナを受け入れているのは公的病院ばかりで、民間病院がコロナを受け入れていない」などと病院・医療従事者叩きを展開。公的病院削減により医療崩壊を引き起こした維新や自民党政権の責任を、あろうことか医療従事者に転嫁するという卑劣な論法の先鞭をつけたのだ。
しかもここに来て、ノーマスクまで主張。11月5日には〈人々がマスクを外す段階に来ているのではないか〉とツイートし、12月12日放送の『ワイドナショー』では夫がマスクしないまま投票に行ったが注意されなかったというエピソードを開陳。マスクが感染対策に大きく寄与していることは世界各地で科学的に証明された事実であり、一時解禁していた欧米でもオミクロン株の拡大を受けまたマスク着用を呼びかけている。
ここまで来ると、もはやアメリカのトランプ支持者かノーマスクデモの人かと言いたくなる。
ようするに、この人、政治的思惑のためならファクトなんてどうでもいいというということなのだろうが、しかし、問題なのは、こんなフェイク撒き散らすコメンテーターを、右派メディアばかりか中立系メディアまでが相変わらず重宝していることだ。しかも、この人は、政権応援団であると同時に維新応援団でもある。維新で講演会をしたり、橋下徹氏と共著を出したり対談イベントをやったり、また改憲については、2015年の時点で維新は安倍政権と"グランドバーゲン"し安倍改憲に協力せよ!と呼びかけていた。2022年は改憲アシストにも要注意だろう。
【7位】岩田明子(NHK解説委員)
公共放送の“安倍代理人”は自民党総裁選でもドン様の意向どおり岸田首相と高市早苗の二股、アドバイザー役まで
安倍政権下では「安倍首相にもっとも食い込んでいるジャーナリスト」と呼ばれ、安倍首相辞任の際もその一報をスクープしたNHKの岩田明子記者。もともと距離があった菅義偉首相の誕生によってすっかり影を潜め、さらに2021年政治部からネットワーク報道部に異動となったが、岸田政権の誕生により再び息を吹き返している。
というのも、先の自民党総裁選では、岩田記者が岸田陣営に出入りしている様子が多数目撃されており、「もはや岸田選対の一員ではないか」という声さえあがっていたのだ。
実際、岸田政権が誕生すると、岩田記者はさっそく解説委員として“安倍外交の継承”を強調しながら岸田首相の外交力をアピールするように。岸田首相も「彼女からの電話には必ず出る」と言われるほどの関係を築いているのだ。
だが、これは岩田記者が安倍氏から岸田首相に乗り換えたという話ではまったくない。むしろ、岩田記者による岸田首相への接近や露骨なヨイショは、安倍氏との強固な関係を象徴するものだからだ。
安倍氏は先の自民党総裁選で、表向きは同じ極右思想の持ち主である高市早苗を支持していたものの、高市氏が決選投票に残る可能性がゼロに近いとわかるや否や裏で「岸田支持」に回ったが、じつは岸田氏が総裁選出馬を表明する少し前から安倍氏は岸田陣営に自分の代理人として側近中の側近だった今井尚哉・元首相補佐官と「官邸のアイヒマン」とも言われた北村滋・元国家安全保障局長を投入。そこに岩田記者も加わっていたのである。
しかも、岩田記者は岸田陣営に出入りしながら、その一方で安倍氏が支持していた高市氏にも肩入れしてアドバイスを送っていたといわれる。
28日に放送された『踊る!さんま御殿!!年末4時間SP』(日本テレビ)では高市氏が出演し、総裁選の裏側を暴露。その際、「某公共放送の美人記者」が「洋服にクレームをつけ始めた」と明かし、「毎日出てる討論番組とか見て、メールがくるんです」と語っていた。この「某公共放送の美人記者」というのは、もしかして岩田記者のことではないか。
いや、岩田氏でなくても公共放送の記者が特定の総裁選候補者に肩入れし、ファッションやメイクの“アドバイザー”まで務めていたとしたら、記者としてあるまじきことだが、いずれにしても、岩田記者は総裁選でも安倍氏と一心同体で動いていたのは間違いない。
いや、総裁選だけではない。岩田記者は12月初旬にも安倍元首相と一緒に麻生事務所に出入りしていたという報道があったが(「週刊現代」12月25・2022年1月1日号/講談社)、安倍元首相は最近、岸田首相をハンドリングするために麻生副総裁と頻繁に密談しており、その席に岩田記者も参謀役として同席したのではないかと推測されている。
安倍氏と岩田記者の密着ぶりには「何か番組をやらせるのか、それとも岩田さん本人を選挙に出すのか」という声が出ているが、この安倍氏の意のままに動く記者の存在をとっても、公共放送たるNHKの歪んだ報道、御用ぶりは今後も変わることはなさそうだ。
【6位】夏野剛(KADOKAWA代表取締役)
五輪無観客開催に「五輪に比べればクソなピアノの発表会なんかどうでもいい」「アホな国民感情」と暴言 棄民丸出しのメディア企業トップ
安倍・菅政権を通じてとんでもない政権擁護や批判封じ発言を繰り返してきた実業家・夏野剛だが、これまではあまり一般的な知名度がなかったのでこのランクには加えなかった。
しかし、2021年は「ニコニコ動画」を擁するドワンゴ代表だけでなくKADOKAWAというメディア企業のトップに立ったにもかかわらず、メディアで信じがたい暴言を吐いた。
7月、東京五輪が無観客開催となったことについて、『ABEMA Prime』(ABEMA)でこんな言葉を吐いたのだ。
「これは、今年、選挙があるからという理由だけだと思いますよ。さっきの宇佐見さんの言っているね、公平感……そんなクソなね、ピアノの発表会なんか、どうでもいいでしょう、五輪に比べれば。それを一緒にする、アホな国民感情に、やっぱり今年、選挙があるから乗らざるを得ないんですよ」
「だから、Jリーグだってプロ野球だって入れてるんだから。五輪を無観客にしなければいけないのは、やっぱり、あおりがあるし、選挙があるから……そこに対して国民感情を刺激するのは良くないという、ポリティカルな判断に尽きると思います」
反対世論が危惧していたとおり、その後、五輪開催によって感染爆発と医療崩壊が引き起こされたことを考えれば「アホ」なのは一体どちらなのかという話だが、夏野氏は組織委参与をはじめ東京オリパラでいくつかの役職を担っているのに加え、代表取締役社長を務めるKADOKAWAはオフィシャルサポーターとなっており、公式ガイドブックやプログラム、競技図鑑などを出版。こうした利権を死守したいのと、選挙のために五輪を強行したい菅政権の意向を汲むことでさらなる利権にありつこうと考えているだけなのはミエミエだった。ようするに、「自分のカネのために、アホな国民は黙っていろ」と言い放ったわけだ。
しかも、当然ながらこの暴言には多くの批判が集まったため夏野氏は謝罪に追い込まれたが、KADOKAWAの役員報酬を一部返納しただけ。謝罪ツイートでは「アホとかクソという言葉を使ったのは、番組の雰囲気に甘えた」などと番組の雰囲気のせいにしており、まったく反省などしていないのは明らかだった。
実際、夏野がこうした大衆蔑視を口にしたのははじめてのことではない。たとえば2020年8月には当時の安倍首相がコロナ下での仕事ぶりを批判する声に対して、「『一般ピープル』の目線で見るのは大間違い」「この批判をしている奴は一回、選挙権を返上しろ」などと大暴言。また2013年1月には〈税金払ってないくせに格差を問題視する若者、将来に希望なし〉とツイートし、税金を払っていない者は格差に異を唱える資格はないと切って捨てたこともある。ようするに今回の「クソなピアノの発表会」発言は、まさに夏野氏の大衆蔑視を象徴する発言なのだ。
竹中平蔵と同様に、平然と一般市民を見下した特権意識丸出しの暴言を吐き続ける夏野氏。だが、問題なのは、このような新自由主義者の象徴的人物を、「新自由主義的な政策を転換する」と言って首相の座に就いた岸田首相が重用していることだ。
実際、夏野氏は安倍政権の露骨なヨイショを繰り返した結果、安倍政権下の2019年に「規制改革推進会議」のメンバー入りを果たし、菅政権では同会議の新しい議長に選任。そして、岸田政権でも岸田首相が会長を務める「デジタル臨時行政調査会」の有識者メンバーとなったのだ。
メディア企業のトップでありながら権力監視という役割を放棄した上、「アホな国民感情」「ピアノの発表会なんてどうでもいい」などと暴言を吐く人物が政権にありがたがられる──。岸田政権のもと、今年もこの男が棄民思想を剥き出しにすることは間違いなさそうだ。
(後編へ続く)
(編集部)
最終更新:2022.01.03 09:30
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