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衆院選を前に、小泉今日子、水原希子ら著名人が踏み込んだ発言! 投票呼びかけだけでなく具体的な政策への支持や批判も表明
小泉今日子と小川淳也候補のインスタライブ告知
菅田将暉らが投票を呼びかける動画「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」が大きな話題になったが、ここに来てさらに踏み込んだアクションをする芸能人たちがあらわれている。
小泉今日子は立憲民主党の小川淳也候補(香川1区)とインスタライブを実施。小泉は、コロナ下における演劇や音楽関係者の苦境を語ったり、また視聴者からの質問を小川にぶつけたのだが、自身が直面した芸能人の政治的発言をめぐる葛藤についても明かした。
小泉といえば、近年、検察庁法改正案問題や公文書改ざんを強要された近畿財務局の職員・赤木俊夫さんが自殺に追い込まれた問題、入管によるウィシュマさん虐待死問題、コロナ対策など、折にふれ、SNSで政権批判も含め発信している。しかし、そこに至るまでには逡巡があった。2018年に安倍政権による公文書改ざんが明らかになった際、官邸前抗議デモに「いいね」をしたことが大きな話題になったが、自宅に週刊誌記者が押しかけるなどの騒動になったことから、こうした発言は控えようという気持ちになっていたのだという。しかし、昨年、SNSで政府のコロナ対策や赤木さんの問題などで自分も含め多くの人が憤っていると感じていたところ、検察庁法改正案問題のハッシュタグを目にし、「勇気を出そう、覚悟しよう、私も」と、再び発言することを決意したのだという。
また、小泉は「国会中継を見ていると、野党にはなかなか素晴らしいキャラクターの方が増えましたよね」「女性もズバッと切り込む」とも語った。知ったかぶりのコメンテーターたちが、「野党は批判ばかり」などとよく言うが、小泉は国会中継もチェックするなど普段から関心を持って政治をチェックしていることがよくわかった。
小泉は以前から小川氏のドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を薦めるなどしていたが、このタイミングで候補者とSNSで対話をするというのは、かなり勇気のいる行動だろう。
一方、水原希子は、インスタグラムのストーリーに連日のように投票を呼びかける投稿をしている。若い世代に向け投票方法など解説する「選挙の教科書」や、パタゴニアの「私たちが本当に必要とするこれからの政府をつくる」「私たちの地球のために投票しよう」という呼びかけをシェア。さらにイラストレーターやデザイナー、漫画家などがそれぞれ投票を呼びかけるポスターを制作した「#投票ポスター2021」からも複数のポスター画像を投稿した。
水原は投票の呼びかけにとど止まらず、気候変動問題など具体的な政策に関する投稿もしている。たとえば、気候危機をめぐる日本共産党のアニメ動画も複数シェア。気候危機をめぐる自公政権の政策を批判し、「CO2最大60%削減」「石炭火力・原発ゼロ」「省エネ・再エネで雇用増」といった共産党の提言を紹介したうえで、「選挙区 野党統一候補」「#比例は共産党」と訴える動画などだ。
さらに水原は、モデルで実業家・アクティビストのeri氏が自民党の政策集をチェックし旧態依然としたエネルギー政策を批判する画像を引用。〈泣く、、、気候危機だって沢山の人が体感レベルで気が付いているのに、なんで!!胸が締め付けられる、、みんな絶対投票行きましょう!みんなの清き一票で地球を守る事が出来るよ!〉と訴えた。そして、29日には〈私は選挙権がないから投票出来ないのだけど 選挙権のある友達と一緒に決めて投票してもらった!自分の票ではないけど、投票出来た気持ちがして嬉しい〉と報告した。
浜野謙太、渡辺満里奈、相島一之らも具体的な政策に言及
小泉や水原だけではない。ファンクバンド「在日ファンク」のボーカルで、俳優としても活躍する“ハマケン”こと浜野謙太は、菅田将暉らの動画「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」を一人でオマージュし、「一票の小ささを噛み締めながら投票に行こう」と呼びかける動画を公開していたが、ラジオではさらに踏み込んで発言。10月21日放送の『荻上チキ・Session』(TBSラジオ)に出演し、学術会議任命拒否問題を批判し、具体的な投票行動を語った。
ドラマ『相棒』(テレビ朝日)シリーズなどバイプレイヤーとして知られる俳優・相島一之は、10月28日に誰に投票していいいかわからないという人たちに、〈選挙が近いので、誰に投票していいかわからない人へ。投票は難しく考える必要はありません。基本的には今の政治で良ければ与党に。今の政治が嫌なら野党に。それだけです。選挙は今までの政治の通信簿です。よくやっていたら合格。ダメだったらバツをつけてあげましょう。これが基本です。〉と呼びかけていたが、本日30日にはさらに踏み込んだ、こんなツイートを連投した。
〈ちょっと政治について。あいじまの個人的な考えです。嘘をつく政治には退場してもらいたい。公文書を偽造、改ざん、隠ぺいを許す政治は最悪です。何故そんな政治になったか。権力の一極集中が長く続いたから。長く続けば腐ります。〉
〈今の野党が政権交代してその任を負えるのかという意見が多くありますが、腐った政治よりは多少未熟な政治の方がよっぽどましだと思います。繰り返します。息を吐くように嘘をつく政治家には退場してもらいたい。〉
〈この10年の間に政治は本当に劣化していると思います。空気の入れ替えをしましょう。これがあいじまの考えです。もちろん違う意見があって当然。それでいい。みんなで話し合って、考えて、投票しに行きましょう 長々とすみませんでした。〉
浜野謙太、渡辺満里奈、相島一之らも具体的な政策に言及
たんに投票を呼びかけるだけでなく、具体的な政策への支持・批判、さらには投票行動まで明言した、これらの発言は高く評価したい。しかし、懸念されるのは、彼らがまたぞろ「芸能人が政治発言するな」というバッシングを受けかねないことだ。
実際、これまでも政権や自民党の政策を批判したり、野党の支持を表明した芸能人には、かならずといっていいほど激しいバッシングが浴びせられ、仕事を干されるケースも少なくなかった。
だが、欧米では、トップアーティストや映画スターが支持する政党や大統領候補を表明するのは、別に不思議でもなんでない。それがタブーとされる日本のほうがおかしいのだ。
ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)や『いだてん』(NHK)などで知られる売れっ子バイプレーヤーでありながら、ネトウヨの攻撃にも臆することなくガンガン政権批判などをツイートしてきた古舘寛治が、この芸能人の政治発言問題について、まさに本質を突く発言を行なっていた。
菅田将暉らの動画を知り、〈すげ〜!こんな有志の行動がっ!!! 日本人が変わろうとしてる?? 俺も参加したかった!笑〉(10月16日)とツイートしていた古舘だが、翌日、こんな投稿をしていた。
〈著名人に政治発言をもっとしてほしい と言う声がたくさんありますが、政権交代すればみんなできるようになります。今はメディアでさえ忖度する。なぜか?権力が長年固定化したために強力化したからです。絶対権力には逆らえない。権力移譲が必要なんです。さぁ政権交代!〉(10月17日)
まさにその通りだ。メディアや著名人が自由に政権を批判できるような言論状況をつくり出すためにも、自民党政治をストップするしかない。
(編集部)
最終更新:2021.10.31 05:04
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