高田延彦の安倍・安保法制批判ツイッターが話題! 元スポーツ選手には珍しい反権力姿勢

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
takadanobuhiko_150713.jpg
高田延彦オフィシャルウェブサイトより


 最近、意外な著名人がツイッターで安倍政権と安保法案を正面から批判し、話題を呼んでいる。

 その人物とは、元プロレスラー・格闘家でタレントの高田延彦だ。

 たとえば、この一週間をふりかえっても、7月6日に「この安保法制は憲法違反。まともな論拠がない上に安倍氏、中谷氏、高村氏、若手議員などなど、申してることが横暴でむちゃくちゃだもの」と発言。

 その翌々日の7月8日には、「6日に開かれた政府与党連絡会議で安倍氏『おごりや油断が生じれば、、、』と述べたらしいが、本人が先頭に立って驕っている事実にまったく気づかないこれまた驕り」と皮肉たっぷりの一撃。

 そして、7月11日には、安倍首相が集団的自衛権行使の前提条件とする「存在危機事態」に触れ、「解釈改憲は論外、安倍氏は総合的な判断など出来ません」と安倍首相を一刀両断している。

 まさに小気味がいいくらいのツイートだが、しかし、これらは最近の安保法制批判の空気に乗っただけのただの悪口や印象批評ではない。

 昨年の集団的自衛権容認の閣議決定前後から、高田は一貫して「戦争のできる国」をめざす安倍政権の姿勢を批判してきた。

「集団的自衛権。これだけ重要な憲法のこれまでの解釈を真逆に変えるなんて、時の政権が勝手に、それも閣議決定で!断じてあってはならない、やるならば正々堂々と国民投票で審判を仰ぐべき」(14年6月11日)

 また、その時々の政治家の言動をきちんとチェックし、的確な論評をしている。たとえば、1カ月ほど前に起きた憲法学者の「違憲」発言問題では、こんなツイートをしていた。

「憲法のスペシャリスト、オーソリティーが異口同音に憲法違反だと宣言しているのに、政権からは苦し紛れに出てくる低レベルな言葉の羅列。なんなんだい?高村氏の「憲法学者はどうしても憲法の字面に拘泥する」この言い草はナニ?ご都合主義も甚だしい」(6月16日)

 先頃の自民党勉強会での“言論弾圧”にも、こう怒っている。

「時の権力者たちの真上から放つ『懲らしめる』発言、まさか現代日本の政治社会からこんなセリフが飛び出すとは思わなかったな。総理大臣の側近が権力に逆らう『マスコミを懲らしめる』って!」(6月30日)

 これまでプロレス出身者や格闘家が政治的発言をしなかったわけではない。アントニオ猪木を筆頭に、馳浩、大仁田厚、グレート・サスケ、神取忍、西村修など、政治家に転身した元プロレスラーも数多い。だが、その多くが自民党だったり、保守的な色合いが濃いのが特徴だった。リングの上の勇ましさとは裏腹に権力に媚びる姿勢ばかりが目立っていた。

 しかし。高田は彼らとはまったく逆だ。リベラルなスタンスをもち、かつてのリング同様の勇敢さで、権力と闘っている。

 その発言は何も安保法制や集団的自衛権に限らない。とくに東日本大震災と、福島第一原発の事故以降、高田は反原発のスタンスで発言をし、また何度も福島や他被災地を訪れ、13年にはモニタリングポストの線量を検証するなどの活動も行っている。そして、ツイッターでは、原発の危険性を訴え、原子力規制委員会への批判も投稿している。

「原子力規制委員会委員。やはり五人のうち二人の委員が入れ替わるんですね、慎重派から原発推進派に、福島原発の検証も収束メドも立たずの最中か!」(14年6月11日)

 さらに、高田が主催する体育教室「ダイヤモンド・キッズ・カレッジ」を岩手県宮古市で開催し、募金活動も精力的に行っている。

 それに加えて、高田から強く感じるのは、やはり平和への思いだ。高田は戦後70年、著名人が未来に残す、戦争の記憶や平和への思いを記す「未来への手紙」に、こんな言葉を寄稿した。

〈戦争が終わって70年、私は今青い「空」を見上げて平和を実感し、感謝の思いに身をひたしている。
 ただ、「空」を見上げるだけでいい。
 戦争は、互いの人生を破壊する。
 戦争は、永遠の憎しみを生む。
 戦争は、心を焼き尽くしてしまう。 
 戦争は、生活の場や故郷、何もかもを奪ってしまう。
 戦争は、あなたが人殺しになるということ。
 戦争は、時の権力者の裁量で始まるが、終わりを知る者はいない〉

 集団的自衛権や安保法制に批判し、その先にある“戦争のない平和の世の中”を願う。高田がここまで強く平和を訴えるのは、これまで歩んできたある壮絶な闘いにあるのではないか。とくに子どもの存在だ。

 高田は03年に妻・向井亜紀との間に双子を授かった。しかし、それは通常の出産ではなく、アメリカでの代理母によるものだった。このことは当時、社会に賛否両論の大きな波紋を呼んだ。しかも、向井を「母親」とし、子どもを「実子」とする出生届を出した高田に対して、行政は分娩者を母親とする法律解釈から受理しようとせず、「実子でなく養子」扱いにしようとする法務省と間での激しいやり取りに発展。事態は裁判へ、そして最高裁にまでもち込まれた。そして、子どもたちが生まれて4年の年月を経た末、実子としての出生届は受理されないことが確定している。

 高田はこの経験を通じて、社会的な問題にめざめ、さらに勉強を重ねることで、原発の問題や安倍政権の戦争政策に危機感をもちはじめたのではないだろうか。

 タレントやスポーツ選手などの著名人がこうした社会的発言をすると、すぐに「芸人やスポーツ選手風情が浅い発言をするな」「政治家にでもなるつもりなのか」などといった批判が起こる。しかし、高田の発言を見ると、それこそ自民党にすり寄って政治家になろうとする他のタレント議員たちとは、関心の深さも覚悟もまったくちがう。

 日本の平和があやうくなり、子どもたちが戦場に送られる事態を食い止めるためにも、高田の発言がもっといろんなところで取り上げられようになることを期待したい。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015.07.13 07:04

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

宰相A

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

高田延彦の安倍・安保法制批判ツイッターが話題! 元スポーツ選手には珍しい反権力姿勢のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。伊勢崎馨安倍晋三憲法の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 菅官房長官「政府支援で高級ホテル50カ所に新設」に非難殺到
2 世耕の不当イチャモンで『報ステ』に謝罪させたテレ朝上層部の愚
3 葵つかさが「松潤とは終わった」と
4 消費増税で景気が東日本大震災直後に次ぐマイナスに!
5 『THE MANZAI』ウーマン村本がこだわった「透明人間」たちの思い
6 安倍が国会閉会会見で「桜を見る会」に自分から触れず! 会見は出来レース
7 安倍政権が「桜を見る会」ごまかしで「反社の定義は困難」の閣議決定
8 田崎史郎が御用批判に失笑の言い訳
9 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
10 「朝生」で田原総一朗よりさきに「下村文科相」名前を出した出演者
11 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
12 炎上、欅坂46の歌詞の最大の問題点
13 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
14 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
15 田崎史郎のいない素晴らしい世界
16 慰安婦の軍直接関与と強制性を示す公文書を内閣官房が保有! 
17 「桜を見る会」ジャパンライフ招待問題にマスコミが消極的な理由
18 マツコ「安倍首相は馬鹿」にネトウヨが
19 安倍政権が「明治の産業革命遺産」報告書から“朝鮮人の強制労働”を削除
20 「桜を見る会」名簿問題で菅官房長官の会見が支離滅裂!
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄