NHK捏造・虚偽放送問題で河瀬直美監督のコメントが無責任すぎる!ドラマの デモ描写に異議唱えた『相棒』脚本家と大違い

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番組HPより


 証言のない「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」というテロップを流し、重大な放送倫理違反が問われているNHKの捏造・虚偽放送問題。ここにきてようやく河瀨直美監督がコメントを発表したが、それが火に油を注ぐかたちとなっている。

 河瀨監督が11日までに公表したコメントでは、〈五輪反対デモに参加していると紹介された男性について、公式映画の担当監督の取材において、当該男性から、「お金を受けとって五輪反対デモに参加する予定がある」という話が出たことはありません〉とし、同時に〈番組内で、担当監督が取材のまとめ映像を私に見せるという場面がありましたが、このまとめ映像にも、当該男性は含まれていません〉と説明。こうつづけている。

〈今回のNHKの取材班には、オリンピック映画に臨む中で、私が感じている想(おも)いを一貫してお伝えしてきたつもりでしたので、公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に、残念でなりません。〉
〈現在は、6月の公開に向けて、たくさんの登場人物の、唯一無二な時間の数々と向き合いながら、鋭意編集作業を進めています。映画を楽しみにしてくださっている皆様のもとに、この作品がお届けできるその時まで、真摯(しんし)に創作に打ち込みたいと思います。〉(朝日新聞デジタル11日付)

「本当に、残念でなりません」って、いまさら言うか、という話だろう。まず、最初にこの番組が放送されたのは12月26日で、30日の再放送後からはネット上で問題のシーンに対して「本当にそんな証言があったのか」「どうして肝心の証言の音声は使わずにテロップだけで出しているのか」などといった問題を指摘する声があがってきた。自身の名前がタイトルに打ち出された密着ドキュメンタリーのなかで不自然かつ捏造が疑われる場面があったというのに、どうしてすぐに公式記録映画の責任者として説明をおこなったり、NHKへの抗議といったアクションを起こさなかったのか。

 いや、抗議どころか、すでにこの問題を指摘する声がネット上で多数上がっていた5日に河瀬監督は〈めちゃくちゃ面白かった!自分達に都合が悪いとすぐBPOだの放送倫理違反だの言ってくる人たちの誹謗中傷に負けずこれからも頑張ってください〉というあるTwitterユーザーの投稿をわざわざ引用リツイートし、〈はい(キラキラマークの絵文字)〉と返信していた。

 つまり、河瀨監督は疑義を呈する声を「誹謗中傷」扱いし、“そんな声には負けない”と宣言していたのである。ところが、NHKが「字幕が不適切だった」と公表した途端、「残念でなりません」などと被害者ヅラをしはじめたのだ。

 だが、今回の問題はたんにNHKが勝手に捏造・虚偽のテロップをつけただけで河瀨監督は被害者、というわけではまったくない。本サイトでは繰り返し指摘しているように、問題の男性の取材は公式記録映画のためにおこなわれたものであり、当然ながら河瀨監督には「取材時点で五輪反対デモに参加したこともなかったこの男性に、何の目的で取材しようと思ったのか」「どうして五輪反対運動をおこなってきた市民団体に話をじっくり訊こうとしなかったのか」など説明すべき問題が山のようにある。同時に、自分たちがおこなった取材が発端となって「五輪反対デモは金で動員されていた」というデマが拡散されてしまったことに対する見解を示し、デマによって誹謗中傷を受けている人々への名誉回復をNHKに促す最低限の責任がある。

 しかし、河瀨監督はこうした説明責任を果たさないままだというのに、番組内で島田角栄監督が取材のまとめ映像を見せる場面でも自分は問題の映像を見ていないのだと強調した挙げ句、「たくさんの登場人物の、唯一無二な時間の数々と向き合いながら、鋭意編集作業を進めています」「真摯に創作に打ち込みたい」などと言い募っているのである。ようするに、NHK同様、河瀨監督も、五輪反対デモを主催してきた市民団体や手弁当で参加した人々を傷つけたことの責任・自覚がまるでないのだ。

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