検査拡大を訴える大谷クリニック院長が『モーニングショー』から消えた! 上念司の卑劣”デマ”攻撃、検査不要派とネトウヨの電凸が

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
検査拡大を訴える大谷クリニック院長が『モーニングショー』から消えた! 上念司の卑劣デマ攻撃、検査不要派とネトウヨの電凸がの画像1
かつては連日のようにテレビ出演していた大谷医師だが…(2月25日放送の『モーニングショー』)


 安倍首相が「1日6000件を超えるPCR検査が可能」などとぶちあげたものの、「検査を受けられない」という状況が一向に改善されない日本の新型コロナ対応。しかし、メディアの論調は大きく変化をしている。少し前まではほとんどのワイドショーが「検査しないのはおかしい」と批判の声をあげていたのに、突然口をつぐみ、「検査をすると医療崩壊が起きる」などと叫び始めたのだ。

 さらには、欧米で感染者数が増えていることを受け、「日本は感染拡大を封じ込めている」「日本の作戦が成功している」などと「日本スゴイ」論までが跋扈し始めた。

 これはもちろん、安倍政権が圧力と情報操作に乗り出した結果だ。5日、検査拡大をもっとも強く訴えてきた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に対して、厚労省や内閣官房のSNSが大嘘を仕掛けたが、その前後から、メディアの空気がガラリと変わった。

「厚労省のSNSの裏で官邸の指示があったことも明らかになりましたが、こうした表だった抗議以外に、報道局幹部や出演者には厚労省から『ご説明を』とやんわり圧力もかかっていた」(全国紙社会部記者)

 こうしたなか、さらなる異変が起きていた。PCR検査を拡大させることの重要性を説明してきた大谷義夫医師の姿が、テレビのスタジオから忽然と消えてしまったのだ。

 大谷医師は池袋大谷クリニックの院長で呼吸器疾患のスペシャリストとして知られるが、新型コロナの問題では、現場の医師としてPCR検査の必要性を訴えてきた。とくに『モーニングショー』には、ほぼ毎日のように出演。前述した厚労省のデマ反論も、大谷医師が医療機関でのマスク不足を訴えたことに対してのものだった。

 まさに国民の目線で、政府に検査・医療体制の整備を要求してくれる頼もしい存在だったのだが、その大谷医師がなぜかほとんどテレビで見かけなくなっているのだ。『モーニングショー』にも3月10日の放送を最後にスタジオ出演をしていない。

 その理由について、ある民放のニュース番組スタッフがこんな衝撃的な話を教えてくれた。

「うちの局も大谷先生に、スタジオ出演をオファーしたところ、しばらくは……と断られたようだ。どうも、クリニックのほうに抗議が殺到して、大変な状態になっているらしい。このままいくと、診療ができなくなるということで、テレビ出演を控えたということだろう」

 周辺を取材すると、たしかに、大谷医師は安倍応援団やネトウヨ、さらには“検査不要派”から、激しい抗議や嫌がらせを受けていた。

「例の厚労省の名指しツイートの前後から、『検査を拡大すべきだ』と主張する番組やコメンテーター、専門家には、抗議が殺到するようになっていた。大谷医師以外にも、岡田晴恵教授、さらには『モーニングショー』を放送しているテレビ朝日にも抗議電話や嫌がらせ電話がきているらしい。ただ、大谷先生の場合は、抗議や嫌がらせがクリニックのほうにいってしまい、診療や業務に支障をきたすような状況になってしまった」(テレビ関係者)

 しかも、大谷医師はとんでもないデマによって、さらに大規模な嫌がらせ攻撃にさらされていた。それは、報道圧力団体「放送法遵守を求める視聴者の会」の事務局長を務める安倍応援団の経済評論家・上念司氏が3月5日におこなった“デマ”ツイートが原因だった。

〈池袋大谷クリニックの大罪!
テレ朝で喘息の薬が新型コロナウイルスに効くと煽りまくった結果、当該薬が入手困難になりつつあります。喘息の子供が死んじゃうよ!本当にふざけんな!
※このTweetは医師の監修を受けております〉

 17日現在でこのツイートは1万リツイートされ、上念氏のツイートを見たTwitterユーザーは〈薬が入手困難で喘息の子どもが死んだりしたらテレ朝、池袋大谷クリニックの院長は「殺人者」と言っても過言ではない〉〈これは新たな「テレ朝の犯罪」だ〉と同調。さらに、6日にはこの上念氏のツイートを元に、ネトウヨまとめサイトである「Share News Japan」が「上念司氏「池袋大谷クリニックの大罪! テレ朝で喘息の薬が新型コロナウイルスに効くと煽りまくった結果、当該薬が入手困難になりつつあります…」」と拡散。その上、運営者が菅義偉官房長官の息のかかった自民党神奈川県議の弟であるとの疑惑が持ち上がったこともあるネトウヨ向けサイト「政治知新」も、10日の記事でこの話題を取り上げた。

 そして、ネトウヨや検査不要派は、SNSだけでなく、一斉に池袋大谷クリニックへ“電凸”をかけ、抗議をエスカレートさせていったのである。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

検査拡大を訴える大谷クリニック院長が『モーニングショー』から消えた! 上念司の卑劣”デマ”攻撃、検査不要派とネトウヨの電凸がのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。PCR検査上念司大谷義夫安倍晋三放送法遵守を求める視聴者の会新型コロナウイルス松本人志編集部羽鳥慎一モーニングショーの記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 大阪・松井市長が高市早苗と同じく公文書否定でカジノ用地鑑定談合ゴマカシ
2 葵つかさが「松潤とは終わった」と
3 高市早苗が統一教会問題でも“嘘”、領収書偽造、勝手に収支報告書修正も
4 放送法解釈変更は氷山の一角!安倍官邸は同時期、あの手この手で言論弾圧
5 三浦瑠麗問題に「週刊文春」「週刊新潮」は完全沈黙する理由!
6 『クロ現』降板の国谷裕子が圧力を語る
7 「カジノ用地疑惑」追及が松井市長から恫喝・嫌がらせ受けるも新事実を敢然と報道
8 南京大虐殺世界遺産に安倍ヒステリー
9 高市早苗と赤旗が「政治資金規正法違反」報道でバトル!
10 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
11 自民党がネトサポに他党叩きを指南
12 岸田には安倍が乗り移っている! 政策だけでなく答弁も
13 安倍政権の「放送法解釈変更」内部文書のリアルすぎる中身!
14 トム・クルーズもハマる宗教の裏
15 テレ朝で『モーニングショー』統一教会報道中止、ネット動画削除!
16 田母神を担いだ百田、中西の責任
17 首相官邸のSNSはやはり電通が仕切っていた! 高橋まつりさんも母親に
18 吉川晃司が「俺は現政権がでえっ嫌い」
19 岸田首相に「話が長くて中身がない」「何を言いたいのかわからない」と悪評
20 宮崎駿がブチ切れた川上量生の差別思想
1高市早苗が統一教会問題でも“嘘”、領収書偽造、勝手に収支報告書修正も
2大阪・松井市長が高市早苗と同じく公文書否定でカジノ用地鑑定談合ゴマカシ
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄