河野防衛相の台風を笑いにした「私は雨男」発言を百田尚樹ら安倍応援団が必死で擁護、逆に報道を攻撃! 萩生田文科相も…

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閣僚の本音暴言で決まって飛び出す「切り取り」の報道批判! 萩生田文科相も自らインチキ弁明

 しかも、河野防衛相を擁護する意見のなかには「発言の一部が切り取られている」「自衛隊をねぎらっているだけ」と主張する者がいるが、災害派遣で出動する自衛隊員をねぎらうのに「私は雨男」などと言う必要はまったくない。そもそも、自衛隊員は「雨男」の河野防衛相のために災害派遣に出ているのではない。「雨男」発言は災害現場で尽力する自衛隊員を貶める発言でもあり、そのことに怒るべきだ。

 さらに、「河野大臣は災害時にTwitterで一生懸命情報発信してきた」という意見も多いが、河野防衛相がTwitterで批判的なユーザーをブロックしていると言われ、「ブロック太郎」とさえ呼ばれている。アメリカの連邦控訴裁判所は、トランプ大統領が自身に批判的な投稿をおこなったユーザーをブロックしていることが違憲だと判決を下したが、河野防衛相も閣僚でありながら国民の意見をシャットアウトしている結果、災害情報を受け取れない人も多くいるのだ。それで「一生懸命情報発信してきた」と擁護できるはずがない。

 だが、安倍政権支持者が「切り取りだ」と騒げば、そうやって問題の本質がごまかされ、かき消されていく。そして、暴言を吐いた大臣自身がそれを利用するという状況が繰り返されてきた。

 事実、24日放送の『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)で「身の丈に合わせて」と述べて経済格差による教育格差を容認した萩生田文科相は、昨日、「謝罪」したと報じられているが、その中身はとても謝罪といえるものではなかった。萩生田文科相は、発言について「番組を観ていない方で報道だけでその部分をとれば、そう受け止める人もいたと思う」とした上で、「国民のみなさま、とくに受験生のみなさんに不安や不快な思いを与える説明不足な発言であった」と釈明。つまり、報道の「切り取り」によって「不安や不快な思いを与えた」と主張しているのだ。

 萩生田文科相の発言も、切り取りでもなんでもない。実際に萩生田文科相は「大学入学共通テスト」の英語民間試験の導入で経済格差による教育格差が生まれることについて「『あいつ予備校通っててずるいよな』って言うのと同じ」「身の丈に合わせて」と言って、家庭の経済状況によって十分な試験対策ができる受験生とできない受験生が出てくることを容認したのだ。河野防衛相と同じで、前後に何を言っていても、その発言は無効化されるようなものではない。にもかかわらず、萩生田文科相は「切り取り」だとして自分の責任をまったく認めていないのだ。

 そして、河野防衛相の暴言に対し、湧いて出る擁護論──。河野氏といえば外相として各国に北朝鮮との国交断絶を訴えたり徴用工問題をめぐっても嫌韓パフォーマンスに勤しみ、その結果、ネトウヨ支持率が高まった。こうして擁護論が出てくるのもその“効果”なのだろうが、河野発言が災害規模を軽んじ、被災者の感情を無視した発言であることは変わりようがない。擁護する者も河野防衛相と同じ穴の狢であり、災害被害を矮小化しているということを自覚するべきだろう。

最終更新:2019.10.29 01:09

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