英軍ラグビーチーム靖国参拝報道を“ヒゲの隊長”佐藤前外務副大臣が「韓国のフェイク」と攻撃 フェイクはヒゲのほうだ!

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イギリスタイムズ紙は、靖国神社の歴史修正と戦争美化を批判

 靖国神社の神職がラグビー英国軍代表を案内した遊就館が、いかに日本の戦争を美化し、史実を捻じ曲げた展示をおこなっているかについても、きちんと報じている。

〈遊就館は、特攻兵器・人間魚雷回天の潜水員などの遺物を崇敬するように展示している。パネルでは、戦争を始めた日本の責任を認めず、石油や原材料などのアメリカの制裁によって真珠湾攻撃は「追い込まれた」と主張する。
 その最も異常な主張は、南京事件と呼ばれるものについてだ。日本以外ではthe Rape of Nankingとしてよく知られている。
 遊就館のパネルには「中国軍は完全な大敗を喫して、多数の犠牲者を苦しめた」「南京市内では一般市民の生活に平和がよみがえった」というように書かれている。他方、ほとんどの外国の研究者や多くの日本の歴史家は、南京市街陥落において何万人あるいは何十万人の中国兵と女性や子どもを含む民間人が殺害されたと考えている。〉

 さらに、遊就館が日本の戦争犯罪を完全にネグっているという事実も強調している。

〈大日本帝国軍の「慰安婦」あるいは性奴隷、生きている戦争捕虜を使って生体兵器の人体実験をおこなっていた731部隊についての言及は、ここにはない。保存状態のよい泰緬鉄道の機関車が目立つように展示されているが、この鉄道を敷設させられたおびただしい数の連合軍捕虜が耐えた苦痛、そして彼らが泰緬鉄道を「死の鉄道」と呼んでいたことには一切触れていない〉

 日本のネトウヨや極右文化人たちは、「靖国を問題視するのは中国と韓国だけだ」「戦争で亡くなった人たちを慰霊するのはどの国でも当たり前」だのと吠えているが、イギリスのタイムズも指摘しているように、靖国は単なる追悼施設では決してない。国家神道の中心として侵略戦争を正当化した装置であり、戦後も、帝国主義や軍国主義を賛美する歴史修正主義の根源のひとつなのである。

 これが国際的認識のスタンダードだし、イギリス大使館もイギリス大使もこの認識は明らかに共有している。

 大日本帝国の侵略戦争正当化の装置である靖国神社と、日本の伝統文化としての一般的な神社との違いを明確に理解しており、だからこそ靖国とそれ以外の神社をいっしょくたに扱う「すべての神社に行かないようにとの指示」を否定したのである。

 しかし、佐藤外務副大臣は、「靖国神社=侵略戦争正当化の装置」という世界共通の認識をあえて無視し、イギリス政府およびイギリス大使館の声明を歪曲し、韓国メディアをフェイク攻撃。韓国ヘイトを煽動した。

 しかも、重要なのは、こんな人物が自衛隊出身で防衛省に影響力をもち、安倍政権下で「外務副大臣」という職をつい先日の内閣改造まで2年以上にわたり務め続けていたということだ。

 現在日本を覆う嫌韓の空気が、いかに官製ヘイト、官製フェイクによるものかが、よくわかるだろう。

最終更新:2019.09.23 06:25

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