渡辺謙が語った『ゴジラ』出演と震災、原発、そして日本の戦争映画批判…「日本人は過去と向き合うのが下手だ」

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渡辺が出演する『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(公式サイトより)


 現在公開中のハリウッド版『ゴジラ』映画の最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に出演している渡辺謙。前作『GODZILLA ゴジラ』に引き続き、芹沢猪四郎博士を演じている渡辺が公開に合わせて、複数のメディアのインタビューに応じているが、そのなかで、社会問題に対する真摯な思いを語っている。

 たとえば、「婦人公論」(中央公論新社)、2019年6月11日号のインタビューでは、今作がオリジナルの“昭和のゴジラ”に近く、人類や文明、環境問題が描かれているとしてこう語っていた。

「ゴジラをはじめ、怪獣たちの制御がきかなくなったら世界はどうなるんだろうという不安。これは今、われわれが直面している。たとえば自然災害のような人知の及ばないことや、人間にとっては有益なものであるはずのAIの制御がきかなくなったら人間を凌駕してしまうんじゃないかといった不安とも通じます。それは原子力なども同じ。どんなにテクノロジーが進んでも、未来に対する不安は、いつの時代にもあるものだと僕は思う。そういうテーマに僕ら俳優がきちんと向き合ったうえで、社会に一石を投じられるような力がその作品にあれば、やる意味があると思っています」

 また、6月2日付朝日新聞デジタルのインタビューでも「単なるパニック映画には出たくなかった。エンタメだが、21世紀の科学が人類に何をもたらすのかという深い部分に切り込んだ脚本を読んで出演を決めた」と語ったうえ、自分がこうした考えをもつようになったきっかけについて語っている。

「東日本大震災後、このままの社会でいいのか、科学を信奉して未来はあるのかを考えてきた。ゴジラは怪獣映画でありながら、今日的な問題を含む」

 たしかに、渡辺は東日本大震災後、熱心な被災地支援をしてきたのはもちろん、折に触れて、復興や原発事故の問題に踏み込んで発言するようになった。2019年2月11日付朝日新聞DIGITALのインタビューでも、「幹線道路の脇に、延々と置かれている除染土の黒いビニール袋をもう1回みんな見るべきじゃないかと思う。若い世代や、お子さんを持っている世代が戻れているかというと、なかなかそうではない。故郷を離れて、二度と戻れない人たちは少なくないのが現実でしょう」と、日本国民が忘れ去っている原発事故の被害の大きさを改めて強調。さらに東北が置いてきぼりにされたままオリンピックの準備が進められていく現状に苦言を呈した。

「2020年の東京五輪だって、復興五輪のはずなのに経済五輪になっているところが気になります。日本が復興していく姿を世界に見せていくんだというところに端を発しているはずなのに、経済効果だけを考えるオリンピックになっている気がします。東京だけ盛り上がって、東北が全然そっちのけっていうかね。遠い国の話みたいな感じなんじゃないかなあ」

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