フジ番組審議会で林真理子が月9『いつ恋』めぐり暴言! 介護職という設定に「あの容姿ならもっとラクな仕事ある」

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 しかも、きちんとドラマを視聴していたならわかると思うが、有村演じる主人公は介護の仕事に使命感や責任感、充実感をもっている。「楽な仕事はたくさんあるのに」という意見こそ、世間に蔓延る介護職に対する偏見そのものではないか。

 さらに、ここで林が同時に露呈している“かわいいなら水商売で楽に稼げるのに”というのは、悪質なオヤジ意識だ。容姿端麗なら男に寄生し、人並み以下なら過酷な労働も致し方ないとでも林は考えているのだろうが、それは男社会の論理、女を容姿で分断する思考でしかない。そもそも林は女が女に抱くミソジニーを描かせたら右に出る者はいない作家だが、その女・女間のミソジニー自体も男社会が生み出し、温存させつづけている価値観だ。つまり、いつまで経っても林は男性側の意識から離れられずにいるから、このような暴言が吐けるのだろう。

 だが、皮肉にも、林のこうした男社会的な価値観によっていかに女性が生きづらさを抱えているかという点をも、『いつ恋』は描いている。主人公は1話目から、美人ゆえに資産家から結婚を申し込まれ、貧窮した養父に一方的に結婚させられそうになるし、田舎から東京に上京してきた別の女子は、めぐまれた容姿と若さは対価を得られる価値であることを知る一方、危うい目に遭ったりする。つまり林の“かわいいなら介護などせず水商売で楽に稼げるのに”というような差別観を、『いつ恋』はすでに批判的なかたちで物語のなかに組み込んでいるのだ。

 さらに脚本を手がける坂元裕二は、過酷すぎる労働環境や働けども賃金が上がらない状況のみならず、現状のおかしさを訴えても「対案を出せ」「すべては自己責任」だと問題を押し付ける社会の歪みをも描いている。この社会を覆っている生きづらさ、それを克明に描かずしていま現在の恋愛は描けない……『いつ恋』からはそんな坂元の覚悟が感じられるが、そうした創作における現実との誠実な向き合い方が、作家であるのに林にはどうやら伝わらないらしい。

 こうした番組意図も理解できない人物が番組審議会のメンバーであり、平然と差別意識を開陳させて疑義を呈する……。議論のレベルの低さには閉口してしまうが、しかし、番組審議会には、もっと深刻な問題がある。それは権力に迎合する場になっているという問題だ。

 テレビ朝日の放送番組審議会では、委員長を見城徹・幻冬舎社長が務めているが、見城氏といえば安倍首相とは公邸で“組閣ごっこ”写真を一緒に撮るほどの昵懇の仲で、早河洋・テレ朝会長と安倍首相をつなげたのも見城氏だ。昨年の『報道ステーション』をめぐる古賀茂明氏の更迭問題にしても、見城氏のパイプによって安倍首相と関係を深めた早河会長が『報ステ』の政権・原発批判路線からの転換を迫っていたなかで起こった問題だった。しかも見城氏は、昨年2月、この番組審議会の席で“『報ステ』は政権擁護もするべき”との発言を行ったと「週刊ポスト」(小学館)は報道している。

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