甘利大臣の収賄疑惑に東京地検特捜部が動き出した! 特捜部に10年以上前から眠る「甘利ファイル」とは

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 さらに、特捜部が注目しているのは、「文春」の記事に出てくる2度目の陳情の場面だ。甘利大臣と甘利事務所が賄賂を受け取ったのは、「文春」に告発した一色武氏が総務担当を務める千葉の建設会社S社とURの間で起きた道路建設をめぐるトラブル処理だった。

 甘利事務所はまず、2013年5月に一色氏から最初の陳情を受け、URから2億2千万円の補償金を引き出す。そして、8月20日に一色氏から公設第一秘書が謝礼として、500万円を受け取り、11月14日には議員会館でS社の社長が直接、甘利氏に50万円を手渡している。

 だが、甘利大臣の不正はこれで終わりではなかった。翌14年2月、一色氏は道路建設で新たな支障が出たとして、URにさらなる巨額の補償を求め、甘利事務所に再び、陳情を行っている。

 しかも、このとき、一色氏は地元事務所で直接、甘利大臣に会い、トラブルを説明するファイルを手渡している。そして、甘利氏から「わかりました」との答えを引き出し、その際に、再び50万円を甘利氏に直接手渡している。

「最初の陳情は、陳情と現金の支払いのあいだに間があるので、まだ、政治献金と申し開きできる可能性があるが、この二度目の陳情では、口利き依頼と現金の支払いをいっしょにやっている。これは『不正の請託』にあたる可能性が高い。これが立証されれば『文春』が指摘したような第三者に利益をもたらすことを罰する『あっせん利得罪』にとどまらず、政治家本人の不正行為そのものを処断する本格的な容疑『受託収賄罪』も視野に入る。特捜部は俄然やる気になっています」(前出・全国紙司法クラブ記者)

 贈賄側が実名で告発したうえ、本人が明確に否定できない状態をさらけだしてしまったのだから、特捜部が意気込みを見せるのも、至極当然だろう。

 だが、特捜部がやる気になっている理由はそれだけではない。実は、特捜部では過去にも、甘利氏の不正を立件しようとして挫折したことがあり、いわば因縁の相手なのだという。

「捜査に動こうとしたことは何回もあるようです。特捜部には過去の疑惑をまとめた『甘利ファイル』なるものが代々引き継がれているとも聞いています」(同前)

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