「給料はゼロ」「自転車のサドルを盗まれたがお金もないのでそのままにしていたら痔になった」…アイドルが極貧生活を告白

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〈しかし、この誓いが人生に汚点を残すことの発端となるのでした……。
 それは、私が立ちこぎライフを始めて、三ヶ月ほど経った時のことでした。
 原因不明のお尻の痛みが、突如私を襲ったのです!
 とは言え、我慢出来る程度の痛みだったので、あまり気にせず過ごすことにしました。
 しかし早期に治ると思っていたその痛みは、日を追うごとに着々と増していき、そしてついに、ライブ中にまで影響を及ぼしてきたのです。
 曲に合わせてぴょんぴょん飛び跳ねる、アイドル特有のダンスをする度に痛みがお尻を襲うのでした。
 耐えきれなくなり病院へ向かうことにした私は、診察室でお医者さんから耳を疑う事実を告げられたのです。
「山口さん、これは痔ですね……」
 なんということでしょう!
 私はアイドルという立場にも関わらず、痔の痛みに耐えながらステージに立ちオタクからの声援を笑顔で受けていたのです!〉

 アイドルを続けていくうえでの苦労は金銭面だけではない。ブームの余波でアイドルグループの数が増えていくにつれ、各運営が他グループとの差別化のため試行錯誤したのが、「握手」に代わる「接触商法」の開拓であった。その動きは時が進むにつれ「ハグ会」や「ケツバット会」など過激化の一途をたどっていく。そんななか、彼女が所属するグループ「怪傑!トロピカル丸」の特典会にも新しい企画が導入されることとなった。

〈ファーストアルバムのCD100枚購入特典に、『推しメンとの1時間デート権』という特典がありました。(もちろんスタッフも同伴の特典です)
 この特典内容を社長から知らされた時、ここまでやるか……と、正直思いました。
 マネージャーに抗議してみたけれど、「そんなことをしなくてもCDが売れるぐらいファンを増やせ」と説教される始末……。〉

 彼女がここまで「推しメンとの1時間デート権」企画に抗議した理由、それはこれまでの人生で誰とも付き合ったことのない彼女にとって、その企画が「人生初デート」になってしまうから。確かに、初めてのデートの相手が恋人でなくオタクというのは悲しいかもしれない……。

 それ以外にも、本書には女同士の苛烈な争いにまつわるエピソードも綴られているのだが、これらは読んでいると少し背筋が凍るものがある。その事件は、多数のアイドルグループが出演するイベントに出た時に起こった。

〈とある対バンライブで、私たちより少し遅い時期に結成した他事務所のアイドルユニット・Dさんのメンバーたちが、
「あの……、実は前からすごく可愛いと思っていて、仲良くしたいと思っていました。もしよろしければ、一緒にお写真を撮ってもらってもいいですか!?」
 と、可愛いらしいアイドルボイスで、私たちに声をかけてきました。〉

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