安倍首相「1億総活躍社会」はインチキだらけ! アベノミクスも正社員を減らし非正規社員を増やしただけだった

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 まずは、「大胆な金融政策」のために日本銀行が掲げる「16年度前半ごろ」の物価2%実現だが、きわめて厳しいことが誰の目にも明らかになった。8月の消費者物価指数(除く生鮮食品)は前年同月比0.1%下落し、日銀が量的・質的金融緩和に踏み切った2013年4月以来のマイナスに転じている。昨年夏以降の原油価格の大幅下落と中国など海外経済の減速もあり、事実上、第1の矢「大胆な金融政策」は振り出しに戻ったのだ。

 第1の矢は、投資家の期待から株式市場を瞬間的に潤わせたものの、円安に誘導しただけの結果に終わった。

 第2の矢である「機動的な財政政策」は「10年間で200兆円」という目玉の目標は財政難から看板倒れ、円安による資材価格の高騰もあり、公共事業の入札さえも不調に終わるケースが相次いだ。

 第3の矢「民間投資を喚起する成長戦略」では今国会で労働者派遣法の改正を断行。非正規雇用をさらに増やしかねない懸念だけを生んだ。非正規雇用の増加に歯止めがかからず、首相は会見で「アベノミクスで雇用は100万人以上増えた」としたが、朝日新聞の記事(9月25日付「アベノミクス 遠い実感 成長・消費・賃金 伸び悩む」)では、「政権発足前の12年春からの3年間で、正社員は56万人減る一方、非正規社員は178万人も増えた」と明らかにしている。

 つまり、第1の矢で体力のある大企業や富裕層がさらに富み、第3の矢で、持たざる非正規雇用者が増えるという格差拡大だけがもたらされたのだ。しかも、すでにこの10年で格差は固定化されている。

「配偶者のない非正規雇用男性は84%が10年たっても配偶者のない非正規雇用男性のまま」──その冷酷な現実を調査で明らかにしたのは、『格差固定 下流社会10年後調査から見える実態』(三浦展/光文社)だ。社会デザイン研究家である著者は05年に『下流社会 新たな階層集団の出現』(光文社新書)で、日本の社会がすでに一億総中流社会ではなくなり、「中流から上流に昇る人」と「下流に落ちる人」に分化することを問題提起したが、10年後の現在、同種の調査をすることで、10年間の変化を検証したものだ。

「『下流社会10年後調査』では、10年前と2015年時点の雇用形態を聞いているので、10年間での雇用形態の変化がわかる。(略)配偶者のない非正規雇用だった男性は84%が今も同じ状態である。同様に女性も配偶者がない非正規雇用は72%がそのままであるが、15%は配偶者がある無職(専業主婦)に移行した」

「配偶者がない非正規雇用」が「正社員」に移行した割合は男性で4.5%、女性で1.4%にすぎない。一方で、「配偶者がない非正規雇用」男性が「配偶者がない無職」に移行した(失業した)割合は6.8%と高いのだ。

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