TBS杉尾記者も裸踊り接待…検察・国税の元担当記者が明かす当局幹部との癒着の実態

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 毎日さぞ、楽しかったに違いない。こうした記述の中で特に見過ごせないのは、「シドニーでの出来事」だ。筆者は、検察にどこまで“協力”できるかを考えていたと言う。そんな中で、仕手筋による国際航業の株買い占め事件が起きると、関連取材でオーストラリアに飛び、事件関係者の取材をした。帰国後、当時の石川達紘特捜部長に呼ばれる。

〈部長室には副部長も同席していました。こちらの情報が捜査に使われるのはどうかと慎重に対応しました。雑談として話したのですが、副部長がメモを取っていたのです。「記録には残さないようにお願いします」。マスコミの情報提供はリアクションも考えなければならないと思ったからです〉

「慎重に対応しました」などと言い訳しているが、取材で得た情報を最強の権力機構に渡してしまうことに、痛痒は感じなかったらしい。まるでペンを持った岡っ引きである。村串氏の回顧談には、権力監視を第一とすべき報道機関とは思えない話が次から次へと出てくるのだ。権力中の権力である検察と、いったいどこで戦っていたのか。検察という権力の監視はどうなっていたのかと呆れてしまうのではないか。
 
 村串氏はたくさんの「独自記事」を書いたのだという。一時国税担当になったときも、「書いた国税独自記事は多すぎてほとんど忘れてしまった」となんのてらいもなく、記しているが、こうした独自記事とは、しかし、「きょう強制捜査へ」といった“発表の先取り型記事”にすぎない。そんな業界の内輪の「記者クラブ型のスクープ」に血道をあげる一方、検察の違法捜査や見込み捜査はほとんど問題にせず、「検察は正義の味方」というイメージを作り上げてきたのだ。それがマスコミである。それが証拠に、マスコミの検察担当記者は冤罪事件に加担した検事の責任などほとんど追及してこなかったし、民主党代表だった小沢一郎氏にまつわる一連の政治資金問題でも検察にとって都合の良い記事を書き続けた。

 マスコミと検察権力の癒着ぶりは、休刊になった「噂の真相」が1999年に報じた東京高検検事長にまつわる一件を振り返っても分かる。この検事長はとんでもない女性スキャンダルを抱えていたのだが、多くのマスコミは報じなかった。ところが同誌の報道を後追いして朝日新聞が1面で報じ、検事長は辞任に追い込まれていく。なぜ、マスコミは先に報じなかったのか。当時の「噂の真相」には大手紙の司法担当記者のこんなコメントが出てくる。 

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