年末特別企画 リテラの2014年振り返り

ほとんどブラック! カリスマ経営者のトンデモ経営哲学2014ワースト5

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★第3位 ファーストリテイリング会長兼社長 柳井正
「僕はハードワーキングは問題ではなく、人材を促成栽培することが問題だと思います。(略)でも、それでもできる人がいるんですよ。例えば1年とか、2年で店長になる人がいる。それはその仕事に対する情熱や執念ですよね」
(「経営は実行なり」『日経ビジネス 総力編集 徹底予測 2015』/日経BP社)

 ユニクロを展開しているファーストリテイリングの柳井正会長兼社長、そのブラックな経営哲学はこれまでも問題視されてきた。新卒者の2人に1人が3年以内に辞め、しかも店舗正社員の休業者のうち42.9%がうつ病など精神疾患にかかっていた(12年8月期)。ユニクロは新卒社員を半年くらいで早く店長にしようとする。店長を残業代を支払わなくて済む労働基準法上の「管理監督者」、管理職にする、いわゆる“名ばかり管理職”として扱った上に、「月330時間労働」(ユニクロの月の上限労働時間は240時間)を強いた。
 2013年4月の朝日新聞のインタビューでは「世界同一賃金」を導入すると明言。「グローバル化で、将来は、年収100万円か1億円かにわかれていく。これは世界の傾向です。『あなたは付加価値を与えられる仕事ではないといけないのですよ』と。そういう人を育成して、海外に行って店の経営をやってもらわないといけないのです」(『追及!ブラック企業』/しんぶん赤旗日曜版編集部/新日本出版社)
 タイトルの発言は日本電産永守重信会長兼社長との対談で従業員にハードワークを求めることが話題になった際に語ったものだ。店長を促成栽培したことの問題点については認めているが、仕事の出来不出来を「経験や能力の違い」ではなく、「情熱や執念の違い」に求めているのだ。仕事ができないのは情熱や執念が足りないからという精神論は、ブラック企業の論理そのものだ。
 柳井は12月、学生向けの就職セミナーで「(過酷な労働環境を強いる)ブラック企業ではない。サービス残業もなくなった。セクハラやパワハラは即座に処分する」と強調し、職場環境の改善をアピール。「若い社員が本当に輝ける企業に変わりたいと努力している」と訴えたというが、職場環境の改善こそ「情熱や執念」でやっていただきたい。


★第2位 サイバーエージェント代表取締役社長 藤田晋
「成長意欲のある部下ほど、『叱ってもらいたい』傾向が強いのですが、これはもちろん激怒されたいわけではなく、自分の悪い点や課題点を論理的に教えてほしいだけなのです」
(『藤田晋の仕事学』/日経ビジネス人文庫)


「先日、とある若い社員が、突然サイバーエージェントを辞めたいと言って有給消化に入ったという話を聞き、私は『激怒』しました。『社長が怒っている』という噂が社内に拡散するよう、意図的に怒りました」というのは、芸能人らが多数所属するAmeba(アメーバ)ブログで知られるサイバーエージェント(CA)の創業者・藤田晋社長だ。10月の日経のコラムで「激怒」した内容を語っているのだが、若手社員に新事業の立ち上げを任せていたのに、放り出す形になったこと、競合他社からの引き抜きを防ぐため、「一罰百戒」が経営上必要だからと説明している。
 藤田といえば、今や数少ないITバブル業界の勝ち組。「渋谷で働く社長のアメブロ」で華麗な交遊を披露し、かつては女優の奥菜恵と結婚(その後、離婚)、現在も、「キラキラCA女子」という言葉もあるように、女子社員は美人が多く「顔採用」ではないかと揶揄する声が聞こえるほど。「昭和」的な経営とは一線を画したスマートな経営をしているものかと思いきや、「激怒」も辞さないなどと昭和の体育会系経営をしていることがネットを中心に驚愕された。しかし、藤田の著書を読めば、また、冒頭の発言を見れば明らかなように、その経営哲学は昭和の体育会系経営だ。たとえば「泊りがけの合宿で視点が変わる」という一文では、「気候がよくて、さわやかな春は、企業の研修合宿に適した季節です(略)泊りがけの合宿でしか得られないものもたくさんあります(略)私は、役員合宿、部門合宿、マネージャー合宿など、年10回程度の合宿に参加しています。ほとんどが1泊2日の合宿です。最初は役員合宿しかありませんでしたが、それが思ったより効果があったことから、今ではほとんどの部署が合宿を行うようになりました。会社としても合宿を奨励しており、費用も会社が負担しています」というのだ。
 春は合宿、上司は部下を叱るもの……ITなのに体育会系の単純な発想の数々に唖然だが、あ、そうか、「キラキラCA女子」ってもしかしたら、キラキラさせて、ブラック企業ぶりを覆い隠そうとする作戦なのか。

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