安室奈美恵ベストアルバムにも奴隷契約の影が…ライジングプロダクション時代の曲はすべて歌い直し収録

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安室奈美恵は3年前にも周囲のスタッフに対して「引退宣言」をしていた

 こうした四面楚歌の状況のなかで、「週刊文春」(文藝春秋)17年10月5日号によれば、安室が引退の意思を周囲に示したのはこれが初めてではないという。

 それは、14年10月のこと。もともと彼女はデビュー20周年のタイミングで一度活動を休み、今後も歌手活動を続けるかどうかも含め考える時間がほしいとしていたという。

 その旨は平社長にも伝えていた。しかし、平社長はライブ後の打ち上げの席でスタッフを前に「安室は二十一年目、二十二年目も活動を続けていく」と勝手に発言。彼女の意思を汲み取ろうとはしてくれなかった。

 それ以前から契約の問題で事務所とは話し合いがもたれていたが、この後、彼女は平社長に対して〈長年ライジングプロでお世話になって来ました私こと安室奈美恵は、現時点までに公表しているお仕事を最後まで精一杯責任をもってやらせていただいた上で、それ以降のアーティストとしての活動を停止し、引退させていただく意思を固めました事を、ここにご報告させていただきます〉と綴った手紙を送ったという。

 結局、この時点では引退することはなく、事務所独立ということで話はついたのだが、先に述べた通り、ライジングの直接的な管理からは逃げ出すことができたものの、結局はエイベックスに属したままであり、ライジングの裏にいるバーニングの支配構造からは脱することができなかった。そのことが今回の引退につながっていく。

 言うまでもなく、安室奈美恵はデビューから現在にいたるまで、日本のポップミュージックの流れをリードし続けた歌手であり、彼女なしでは生まれなかった後続のミュージシャンは数知れない。当然、ライジングにとってもエイベックスにとっても、企業が成長していくなかで、安室が果たした役割は多大なものがあるだろう。

 であるならば、アーティストとしての彼女の言うことに耳を傾け、双方にとって良い着地点を模索してしかるべきだったのにも関わらず、単なる「金づる」として引っ張り回したうえ、形だけの独立から数年で「引退」という結末を迎えてしまった。

 その「金づる」として扱う構図がいまでも続いていることは、引退前に発売されるメモリアルなベストアルバムなのにも関わらず当時の音源を使用することができず、ほとんどの楽曲をわざわざ歌い直しさせられるという状況になっていることからもよくわかるだろう。

 昨年はSMAPが、そして今度は安室奈美恵という偉大な才能が、芸能プロダクションによる支配的な構図でそのキャリアに大きな分断をつくることになってしまった。この状況はいつまで続くのだろうか。

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