籠池夫人が安倍首相夫妻、稲田朋美、小川榮太郎らの嘘と手のひら返しを大暴露! 青山繁晴が籠池夫妻に送った失笑メールも公開

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 『籠池のおかん「300日」本音獄中記』(双葉社)

 先日、森友学園問題でまたも新事実が発覚した。約8億円もの値引きの根拠とされた「深さ3.8メートルからごみが出た証拠」として国交省が国会に提出していた写真が、実際には3メートルまで計測していただけのものではないかと朝日新聞が報じたのだ。

 次々とあきらかになっていく政府の嘘──。不当な国有地の取引と決裁文書を改ざんしてまで国民の目を欺こうとした事実が指し示すのは「大きな力が働いた」ことにほかならないが、安倍首相は総裁選で「(昨年の衆院選で)国民のみなさまの審判を仰いだ」と宣い、内閣改造でも麻生太郎財務相を続投させるなど、反省の色はまったくない。

 そんななか、森友問題の新たな火種になりそうな本が出版された。なんと、森友学園の籠池泰典・前理事長の妻で、昭恵氏と深い関係を築いてきた籠池諄子氏による著書『許せないを許してみる 籠池のおかん「300日」本音獄中記』(双葉社)が発売されたのだ。

 この本は、大阪拘置所で300日という長期間にわたって拘禁されていたあいだ、諄子氏が主任弁護士宛てに書き綴った手紙400通の文面を抜粋したものなのだが、そのなかで諄子氏は、財務省の佐川宣寿・元理財局長の偽証を裏付ける証言をおこなっているのだ。

 あらためておさらいすると、佐川氏は今年3月27日におこなわれた国会証人喚問において、希望の党の今井雅人議員(当時)に「(理財局の)S課長補佐さんが籠池さんに『身を隠してください』と弁護士を通じて連絡をしたというふうに言っていますが、これは事実か」と問われた際、こう証言していた。

「弁護士の方がマスコミに紙を発表されて『私自身、佐川と面識もないし連絡も取ったこともないし、その他の財務省の職員にそういうことを言われたことはない』というふうな発表をしていたということでございますし、私自身、まったくそういうことをしておりません」
「(嶋田課長補佐も)そういうふうに言っております」

●佐川宣寿・元理財局長は証人喚問でやっぱり偽証していた!

 だが、諄子氏はこの証言に対し、真っ向からこう反論している。

〈2017年2月下旬、財務省理財局の佐川宣寿局長が「10日間ほど雲隠れしてほしい」と言っていると、当時の私たちの弁護士だった酒井さんに連絡があった。私学審議会があったり、保護者への状況説明会を予定していたりと大切な時期だったが、指示に従うことにした。2月20日、主人がTBSラジオ(『荻上チキ Session-22』)の生放送番組に電話出演した後、身を隠すために主人の運転する車で二人京都へ向かい、深夜2時前、京都市内のアパホテルに入った〉

 その後、籠池夫妻は翌日、車で奈良に移動し〈近鉄奈良駅近くの小さな旅館〉に宿泊、3日目には〈天理市の石上神宮と桜井市の三輪明神大神神社にお参り〉したあと再び京都に戻り、4日目には後述する“ある人からの電話”によって雲隠れ生活の限界を迎えたという。

 こうした主張をおこなっているのは、諄子氏だけではない。財務省の職員が大阪地検特捜部の聴取において、口裏合わせの発端は「佐川前理財局長の指示だ」と言い、当時、佐川氏が「できれば籠池氏が表に出ないように仕向けてほしい」旨を部下に指示したと証言していることを日本テレビが報じていた。

 しかも、重要なのは、雲隠れをした日が昨年2月20日だという点だ。同じ日に財務省理財局の職員が、森友側の弁護士に「トラックを何千台も使ってゴミを撤去したと言ってほしい」と電話で迫り、同様に近畿理財局にもこの嘘の口裏合わせを求めたことを、太田充・前理財局長が国会で認めている。

 財務省の調査報告書では、文書の改ざんを本格的にはじめたのは昨年2月26日からとしているが、実際には少なくとも20日の時点で佐川氏を筆頭に理財局が隠蔽工作を図っていた。ようするに、文書の改ざんをはじめとする事実のねじ曲げがはじまったのは、2月17日夕方に安倍首相が国会で発した「総理も国会議員も辞める」発言が引き金だったことがあらためて証明されたのだ。

籠池夫人が明かした安倍首相と稲田朋美元防衛相の大ウソ答弁

 しかも、諄子氏が獄中で綴った手紙に書き記されていたのは、佐川氏の嘘だけではない。それは、安倍首相や稲田筆頭副幹事長がついた「嘘」だ。

 諄子氏は安倍首相が否定している「100万円寄付」問題も事実だと主張しているが、もうひとつ、安倍首相が昨年2月17日に「安倍晋三記念小学校」という学校名を持ちかけられた際に「私は断った」と述べたとき、「死後なら別だが、冠にするなら郷土の大先輩である吉田松陰先生の名前を付けてはどうかと言った」と答弁した。だが、諄子氏はこう反論する。

〈テレビで見ながら「えー、吉田松陰先生とか?」と驚きました。私はまったく聞いたことがない話だったので、国会という大切な場でも首相は簡単に嘘をつかれるのだなと、印象に残りました〉

 稲田筆頭副幹事長の嘘も同様だ。稲田氏は「ここ10年来疎遠にしている」「夫と籠池氏が関係があるかどうかは承知いたしておりません」などと国会で答弁したが、対して諄子氏は〈稲田龍示さんと朋美さんとは、よく会っていました〉と振り返る。

〈ある時、朋美さんと話していたら、「自民党の町村(信孝)さんからTELがあって、『安倍さんが会いたいと言っている』と言われて会ったら、選挙に出ないかと言われてん」と言っていた〉
〈夫・龍示さんの法律事務所と森友学園は顧問契約を結んでいましたし、(中略)主人は衆議院議員になった稲田さんが大阪で開催した著書出版記念パーティで、来賓として来られた麻生太郎さんのアテンド役も頼まれています。自民党会館でも一昨年だったか、会ったじゃないですか。10年も会ってない? 政治家は嘘をつくのが常なんでしょうね〉

 なんと、安倍首相が稲田氏に出馬を要請したことまで、直接本人から聞いていた──。これが本当ならば、安倍首相の「籠池氏は非常にしつこい方」発言と同様、よくもまあ平然と手のひら返しをしたものだ。

 しかし、諄子氏の告白を読んでいると、こうした手のひら返しこそが安倍応援団、極右のお家芸なのだと思わずにいられない。

 たとえば、杉田水脈議員擁護記事で「新潮45」(新潮社)を休刊に追い込んだ小川榮太郎氏。小川氏は昨年、衆院選に合わせるかのように『徹底検証「森友・加計事件」─朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)なる本を出版し、モリカケ問題を“朝日の捏造だ”という陰謀論で安倍首相を擁護したが、同時に“寝返った籠池”などと籠池夫妻にも刃を向けていた。

小川榮太郎、青山繁晴の豹変! 青山から籠池夫妻に届いた失笑長文メール

 だが、森友問題が騒動になっていた最中の小川氏の態度は、まったく違った。昭恵氏から電話で「私の友人で小川榮太郎さんという方がいます。マスコミ対策ではくわしい方なので一度電話してみて、相談されればよい」とアドバイスを受けた諄子氏は小川氏に連絡をとったが、そのとき、小川氏は「一度お会いしたい」と返答。さらにその後も「東京に来られるのなら僕、伺うので会ってほしい」というメールが届いたという。小川氏は、昭恵氏からの依頼で籠池夫妻の動きをコントロールしようとでもしたのだろうが、籠池夫妻がそれに応じず、安倍夫妻を窮地に立たせる“事実”を証言すると、手のひらを返して“寝返った”などと書き連ねたというわけだ。この小川氏の言動に、諄子氏も〈朝日新聞が怒って当たり前です〉と述べている。

 もっと酷いのは、自民党の青山繁晴参院議員だ。青山氏は議員になる前から塚本幼稚園の講演会に登壇し、自身の番組でも「大阪の塚本幼稚園。ここはまったくのフェアな愛国心を育てている幼稚園として推薦できます!」「塚本幼稚園、塚本幼稚園園長、がんばってくださいね!」と熱心に森友学園を応援していた。にもかかわらず、森友問題が発覚するや否や、「塚本幼稚園……だったと思うんだけど、この森友学園という学校法人、僕はこの事件ではじめて聞いたんですけど」(『真相深入り!虎ノ門ニュース』2017年2月27日放送)などと発言。参院予算委員会で泰典氏の証人喚問がおこなわれた際には、予算委メンバーとして青山議員は最前列に着座していたが、隣の議員を壁にするかのように座り、泰典氏の視界に入らないような姿勢をとっていたことでも話題になった。

 しかし、諄子氏によると、じつは青山氏は講演会をおこなったときから一悶着あったらしい。というのも、青山氏は講演会にアロハシャツ姿でやってきたからだ。さらに、籠池夫妻は青山氏を伊丹空港まで迎えに出向いたが、当の青山氏は「あー」と言うだけで礼のひとつも述べず、車に乗ると「今から寝ます」と言い放った。その態度に諄子氏は怒り、「その態度はなんですか」と青山氏を諫めたという。すると、その日の夜、青山氏からは〈長文の謝罪メール〉が。そこには「許してください」「アロハシャツはハワイの正装なんです」といった言い訳が綴られていたそうだ。

安倍事務所の秘書から「昭恵夫人の顔写真をすべて外せ」と恫喝電話

 籠池夫妻の教育方針に賛同し、夫妻を応援していたのに一転、節操もなく後ろ足で砂をかける。──つまり、小川氏や青山氏は、安倍首相や昭恵氏の立場が危うくなり、これまでの態度を一変させてしまったのである。

 しかし、そうやって籠池夫妻を裏切る者が続出するなか、トンチンカンな励ましをつづけたのは、やはり昭恵氏だった。

 前述したように、佐川氏の指示のもと、籠池夫妻は昨年2月20日から雲隠れ生活を余儀なくされたが、4日目になって、泰典氏にある人物から電話が入った。安倍晋三事務所の初村滝一郞秘書だ。

 泰典氏は当初から「(初村氏から電話があり)非常にコワモテの声で『(HPから)下ろせ』と」「『FAXで流しているので今日中に顔写真すべて外せ』ということだった」と説明していた。だが、安倍首相は昨年2月27日の国会で「ホームページを消したのは私でも私の家内でもありませんよ!」「レッテル貼りは辞めましょうよ。一生懸命、一生懸命、そうやって印象操作をされていますけど、何もないんですよ、そこは」などと激昂。ついには初村氏の連絡が事実かどうかを確認した質問書に対し、「安倍議員の政治家個人又は私人としての活動等に関するもので、政府としてお答えする立場にない」という答弁書を閣議決定までしている。

 だが、諄子氏はたしかに初村氏から泰典氏に「至急、名誉校長から昭恵夫人の名を外してほしい」という〈高圧的な物言い〉の電話があったと証言。その際、外務省から出向していた昭恵氏付き職員母親である〈住吉大社の権宮司Kさんの奥さん〉からも電話があり、「今、娘のところに来てるんだけど、昭恵夫人に“いったいどうなっているの”って聞かれているのよ」と言われたのだという。

 この昭恵氏付き職員の女性が、取材に対して「籠池さんは知らない」と答えていることについて、諄子氏は“彼女と昭恵さんと写真を撮ったこともある”とし、彼女や昭恵氏とともに住吉大社にも行ったと主張。諄子氏の証言は、昭恵氏担当の官僚を含めて昭恵氏と深い関係を築いてきたことが伺えるだろう。ちなみに、昭恵氏が住吉大社を訪れたのは、2015年9月4日。この日は奇しくも、設計会社所長ら森友関係者が近畿財務局を訪ね、近畿財務局の統括管理官と大阪航空局調査係と協議。さらには安倍首相も来阪しており、前日には官邸で当時の財務省理財局長である迫田英典氏と面談をおこなっている。

昭恵夫人は騒動渦中も「今でも名誉校長でありたい気持ちは変わらない」

 この“偶然の重なり”はさておき、昭恵氏は名誉校長を降りたあとも諄子氏と頻繁にメールでやりとりしていたことがあきらかになっているが、電話でも、昭恵氏はこのように思いを伝えていたのだと諄子氏はいう。

「今でも名誉校長でありたいという気持ちは変わらない」
「今、琵琶湖の竹生島に行ってました。そこの滝のところに龍がいて、その龍を見た時、籠池さんだと思ったんです。籠池さんご夫妻は大きな使命がおありなんだと思ったんです」

 この獄中記であらためて驚かされるのは、こうした諄子氏と昭恵氏の親密ぶりだ。問題発覚以前には、昭恵氏から「素晴らしい教育をやっている学校がある」といって加計学園の御影インターナショナルこども園への見学を薦められたり、またあるときは「大本教のお孫さんの出口光さんと会わないか」と誘われたり(このとき出口氏が会長を務める「メキキの会」に入会した諄子氏は、同会の会議で下村博文・元文科相にも会い、塚本幼稚園の会報を手渡したという)。

 さらに、昭恵氏が小学校視察に訪れた際には「夕方からあべのハルカスで飲み会がある」と言っていたというが、その後、飲み会の最中に昭恵氏から間違い電話があり、〈遠くからかなり酔っぱらっておられる昭恵さんの声〉が聞こえてきたと諄子氏は回顧している。

 昭恵氏は泰典氏の証人喚問がおこなわれた昨年3月23日の夜に、100万円の寄付や国有地取引での口利きを否定するコメントをFacebookに投稿。その後はまるで他人事のような言動をとっている。つまり、「祈ります」だの「籠池夫妻には大きな使命がある」だのと言いながら最大の手のひら返しをおこなったのは昭恵氏であるわけだが、一方で諄子氏は獄中の手紙のなかで、こう綴っている。

〈今思うと、昭恵さんがおっしゃったように、主人は天から使命を頂戴したのかもしれない。裸の王様の総理大臣と相対し、時代のけじめをつける、という使命を〉

 この獄中記では、ここまで挙げた問題だけではなく、安倍首相のブレーンで最大支持者であるJR東海の葛西敬之名誉会長や、日本会議、そのほかさまざまな人びとや団体との関係についても詳しく書かれている。さらに、拘置所の非人道的な実態や、そんななかでも前向きに日々を過ごそうとする諄子氏の力強い生き方が綴られ、また、塚本幼稚園時代に保護者に対して「ヘイト文書」を出していたことについても、〈あの文面では『差別だ』と捉えられて当然〉〈本当に申し訳なく思っており、ここに謝罪します〉と問題にも向き合っている。

 今後、籠池夫妻には裁判が控えているが、そのまえに、森友問題というものがいかに“国家犯罪”であるかを、本書で再度確認してみてほしい。そして、これを読めば、森友問題はまったく終わった話ではないことを痛感するはずだ。

最終更新:2018.10.17 05:28

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