水原希子が卑劣なヘイト攻撃に「2週間くらい泣き続けた」と告白! それでも屈せず発信し続けた反差別と平和への思い

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水原希子が卑劣なヘイト攻撃に「2週間くらい泣き続けた」と告白! それでも屈せず発信し続けた反差別と平和への思いの画像1
水原希子Twitterアカウントより

「あの頃は、2週間くらい泣き続けていました。いろんな人に迷惑をかけていて、プレッシャーもあっておしつぶされそうになって」

 こう語ったのはモデルで女優の水原希子。今月2日付朝日新聞朝刊に掲載された「じぶん流@SNS」というSNSをテーマにしたインタビューで、2016年から2017年にかけて起きた炎上を自ら振り返り、当時の苦しい思いを吐露したのだ。

 たしかに、水原が見舞われた炎上は、彼女の母親が韓国人という出自に関する明らかなヘイト攻撃で、卑劣としか言いようのないものだった。

 きっかけは2016年7月。中国のネット上で「水原が靖国神社に参拝している」「水原が旭日旗を背景にポーズをとっている」とされる写真が出回ったことを受けて、水原が中国の動画サイトに靖国神社と旭日旗の写真に写っているのは自分ではないことなどを説明する動画をアップしたことだった。

 すると、今度は日本のネトウヨが発狂。「迷惑だから日本人の振りすんなや、クソ外人が」「在日は出ていけ」「都合の良い時だけ、日本人。悪くなったら、日本人じゃない」などといった、口にするのもはばかられるヘイトスピーチを水原に投じ始めたのだ。

 ネトウヨだけではない。ネットニュースも「中国に謝るのはけしからん」と大合唱。「中国の芸能界で稼ぎたいから尻尾をふっている」「日本人じゃないから許しては都合よすぎ」などと、水原攻撃を展開した。

 もともと、水原はネトウヨたちから目の敵にされていたが、これをきっかけに、そのヘイト攻撃がエスカレートしていく。そして、昨年9月、水原がサントリー「ザ・プレミアム・モルツ」(以下、「プレモル」)のイメージキャラクターとしてCMに出演すると、プレモルの公式ツイッターアカウントがヘイト攻撃によって大炎上する事態に発展した。

〈日本人じゃないのに!通名と同じ作戦か!?サントリーは当分、不買だろ〉〈エセ日本人がcmしてるから買いません〉〈水原希子は見たくもない=アメリカ国籍の朝鮮人。なんでサントリーは、こんなのをCMに起用するんだ?。反日企業と言われてもしょうがないね!。〉などという、おぞましいヘイトスピーチを含んだリプライが大量に押し寄せたのだ。

卑劣な差別攻撃に、水原希子は「私は地球市民」「世界平和を支持する」と発信

 しかし、彼女はこうした卑劣なヘイトスピーチに屈することなく、毅然とした姿勢を貫いた。

 たとえば、前述した靖国神社にまつわる炎上騒動。彼女が事の経緯を説明した動画は、中国に尻尾をふったわけでも、「許して」と懇願したわけでもなかった。動画のなかで彼女はまさしく正論を語っていたのだ。

「まず第一に、私は世界平和を支持し、戦争に断固反対するものです」

 水原はこう語ってから、彼女が靖国神社に参拝しているとされる写真を取り出し、「写っているのは絶対に私ではない」と否定した。つまり、彼女は中国に対する配慮ではなく、戦争に断固反対しているから軍国主義の象徴である靖国神社参拝に行くはずがない、と堂々と表明したのだ。

 そして、自らのルーツについても、真正面からきちんとこう説明していた。

「私は現在日本で暮らしていますが、生まれはアメリカです。父がアメリカ人で、母は日本で生まれた韓国人です。2歳のときに日本にやってきて、神戸で育ちました。私は多様な文化を背景にもっていて、そのために異なる文化の人々に触れて互いを尊重することを学び、世界中に友だちをつくることができました。私は自分自身を地球市民だと思っています」
「私たちはみんな異なる文化を背景にもっています。でも、私は心から信じています。お互いがもっと理解しあうこと、そして愛と平和が私たちをつなげ、世界をよりよき場所にするだろうということを」

 彼女はこの一連の炎上のなかで、偏狭なナショナリズムを超えた多様性への理解、平和主義を強く訴えた。しかし残念なことに、日本のネットニュースで、彼女が本当に伝えようとしていたこのような思いを理解して報じたメディアはごくごく少数にとどまった。

 また、このような知的で勇気ある態度は「プレモル」騒動でも変わらなかった。この大炎上はツイッターの世界だけにとどまらず、全国紙の新聞にまで取り上げられるような事態に発展していったのだが、しかし、彼女はそんな騒動の渦中でも、毅然とした態度を崩さなかった。

水原希子「卑劣なコメントも削除せず残しています。何が正しいのか一目瞭然だと思うから」

 自らのツイッターアカウントを通じ、〈今この世の中では色んな争いが起きてますが、どこの国で生まれても、どこの国で育っても、どこの国に住んでいても、みんな地球人である事には変わりません。全ての人に自分を理解してもらうのは難しい事かもしれない。でも、この世の中で私の事を理解してくれている人がこんなにもたくさんいるという事に気づく事ができました。一日も早く、この世の中の人種や性別などへの偏見がなくなってほしい。そして、世界中の人がどこにいても自分らしく生きていける世の中になるように、まずは私が私らしくこれからも強い心を持って、生きていこうと想います。全ての争いがなくなる事を心から祈っています。LOVE&PEACE〉といったツイートを投稿。先の靖国神社の事例と同じく、ここでも改めてナショナリズムを超えた相互理解を訴えた。

 しかし、今回の朝日新聞のインタビューでわかったことだが、実際は大量に押し寄せるヘイトスピーチを受けて、水原の心はズタズタに傷ついていたのだ。水原にはなんの非もないのに、「いろんな人に迷惑をかけて」と自らを責め、「2週間くらい泣き続けて」いたと告白している。

 水原はプレモル騒動の渦中、〈自分らしく、正直に生きるってこんなに大変なんだ。でも嘘は嫌だよ。HateよりLoveの方が気持ちが良い。そんなに嫌いにならないで〉とツイートしたが、「当時のこのツイートも、投稿すべきかすごく悩みました」と語っている。

 当然だろう。あれだけひどいヘイトスピーチを浴びせられ、仕事先にまで不買運動をかけられ、平気でいられるわけがない。騒動が沈静化するまで泣き寝入りして黙ってしまったとしても、そのことを誰も責めることはできないだろう。

 しかし、それでも、彼女は卑劣な差別に屈することなく、きちんと自分の意見、自分の思いを表現した。

 しかも、彼女が見事なのは、現在も自分のSNSからこの炎上の痕跡を削除していないことだ。水原は前掲インタビューで、そのことにふれて、こう語っている。

「卑劣なコメントも、削除せず残しています。何が正しいのか、一目瞭然だと思うから」

 水原の言葉はいまだに差別攻撃を繰り返すネトウヨの卑劣さを浮き彫りにすると同時に、私たちに差別と闘う勇気を与えてくれる。

最終更新:2018.04.03 11:09

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