ICAN面会拒否の一方で芸能人と会食を繰り返す安倍首相に批判殺到! 芸能人を改憲の世論づくりに利用する目的か

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松本をはじめとする『ワイドナショー』の面々とも…


「日程の都合上できない」──。本日、外遊先のルーマニアから帰国の途についた安倍首相だが、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO・核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長との面会を拒否したことに非難の声があがっている。

 フィン事務局長は12日に来日しており18日に日本を離れる予定で、ICAN側は安倍首相との面会を昨年12月下旬から2度にわたって内閣府に要請。しかし、今月14日になってようやく得られた返答は「面会できない」。しかも、要請していた内閣府からではなく外務省経由の回答だったという。

 一方、安倍首相はフィン事務局長が来日した12日から欧州六カ国の外遊に“私人”の昭恵夫人を伴い出発。日程調整をおこなえば十分にフィン事務局長との面会を実現できたにもかかわらず、菅義偉官房長官いわく「日程の都合上難しいということで、それ以上でもそれ以下でもない」という素気ない態度で拒否したのだ。

 オバマ前大統領の広島訪問時に安倍首相は「核兵器のない世界を必ず実現する」と表明したが、そのための活動が評価されノーベル平和賞に輝いたICANに対するこの冷たい対応……。そもそも、ICANの活動は日本の被爆者や市民団体が果たした役割が非常に大きい。だが、ICANのノーベル平和賞受賞が発表された後も、サーロー節子さんが被爆者としてはじめて授賞式でスピーチをおこなった後も、安倍首相は公式に祝福コメントを一切発していない。世界で唯一の被爆国であるというのに、むしろ被爆者の思いを無下にしてきたのだ。

 その上、今回の面会拒否。これにはフィン事務局長も、16日におこなわれた日本記者クラブでの会見で「長崎、広島の価値観と、政府の政策に大きなギャップがあると感じた」と明言。「失望しているが(公開討論で)政府を代表する方(佐藤正久副外相や与野党の代表者ら)と話はできた。次の機会があればいい」「安倍首相に『被爆者に敬意を払い、核兵器禁止条約に署名をしてほしい』と伝えたい。(戦争被爆国の)日本は独特の立場で、リーダーシップを発揮できる」(毎日新聞より)と述べたという。

 核廃絶はおろか、外遊先でも北朝鮮危機を煽りつづけた安倍首相にこの重要なメッセージに耳を傾ける姿勢があるとは思えないが、この面会拒否に対してはこんな批判の声があがっている。それは「芸能人とは会食する時間はあるくせに」というものだ。

松本人志との会食日には、米軍事故対応で官邸訪問した翁長知事の面会に応じず

 実際、最近の安倍首相は「芸能人との会食・対談」が目立っている。まず、12月15日には、松本人志や指原莉乃、東野幸治、古市憲寿という『ワイドナショー』(フジテレビ)の出演者と安倍首相が行きつけにしている四谷の焼肉店「龍月園」で会食。さらに1月5日には、ブルガリ銀座タワー内の「プライベートルーム」にて、津川雅彦や中井貴一、米倉涼子、木村佳乃、佐々木希、宇崎竜童、泉谷しげる、六平直政、松村邦洋らといった芸能人たちと会食。また、1月11日には自民党の月刊女性誌「りぶる」取材のため米倉が公邸を訪問し、対談をおこなった。

 しかも、だ。松本らとの会食当日は、米軍ヘリ窓落下事故を受けて沖縄県の翁長雄志知事が官邸で米軍機の飛行中止を求めたが、やはり安倍首相は面会をしなかった。ノーベル平和賞受賞者であるICANや翁長知事から要請を受けた面会はにべもなく断るのに、芸能人たちとの会食には日程を調整して時間を割く。──どちらが総理として重要な用件かは、誰でもわかるだろう。

 この露骨な姿勢の違いはまったく恥ずかしいったらないが、12月の松本ら『ワイドナショー』チームとの会食は、安倍首相が同番組に出演した際に食事に行くことを約束し、それが実現したのだと番組内で東野が説明。今月5日の大物芸能人勢揃いの会食については、出席者である泉谷が自身のブログでこのように綴っている。

〈津川さんの快気祝い&誕生日を祝うために多くが集まった。
なンと友人・安倍総理まで参加したのだから津川センパイの人脈の凄さったら!!である。
安倍総理と津川センパイは『ジャポニズム2018』と云う日本のエンターテイメントの博覧会的なイベントをフランスで開催するらしく、津川さんはそのイベントの陣頭指揮を取るとか。〉

 津川といえば、安倍の下野時代に立ち上げられた「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の発起人のひとりで、熱心な安倍首相支持者。自身のブログでも再三「安倍晋三氏は政治家には勿体ない程の、人徳と誠実さの持ち主」「安倍総裁ばんざい!」「安倍総理はつくづく純粋な政治家」とエールを送ってきたが、他方で安倍首相直轄の有識者会議「『日本の美』総合プロジェクト懇談会」では座長を務め、拉致問題啓発ポスターのモデルも務めている。

 この津川と安倍首相をつなげたのはNHKの岩田明子記者だと言われているが、これまでも津川は後輩俳優である奥田瑛二や中井貴一を伴って安倍首相と会食を繰り返してきた。つまり、今回の会食はその拡大版で、津川が安倍首相に芸能会人脈を紹介する意味合いもあったのだろう。

 だが、問題なのは、安倍首相が芸能人と会食をする理由だ。昭恵夫人と同じバブル世代的な「ミーハー体質」もあるのかもしれないが、しかし、安倍首相が重要視しているのは、応援団の拡大だろう。それは“スシロー”の異名をもつ田崎史郎・時事通信社特別解説委員などといった「御用ジャーナリスト」と会食を繰り返すことでメディアを手なずけてきた実態とも重なる。

「首相は正しいと発信してもらえれば」…芸能人を改憲のための世論づくりに利用?

 事実、松本は何度も伝えてきたように、選挙期間中に安倍首相を番組に呼んだりと、安倍政権のPRに積極的に協力してきた。松本は安保法制にも大賛成し、共謀罪に対する批判の声を「冤罪があっても仕方ない」と打ち消したり、閣僚スキャンダルに対して全力で擁護。加計学園問題についても「あんなもん、まあいわばわき見運転したみたいなもんなんですよ」と言い放った。無論、こうした松本の発言の影響力は、御用ジャーナリストとは比べものにならないものだ。

 たとえ松本や東野のように情報番組やワイドショーに出演しておらずとも、芸能人とのパイプを強め、安倍首相を支持する芸能界の空気づくりが大衆に大きく影響する、と安倍首相は踏んでいるのだろう。現に、言論弾圧発言が飛び出し問題となった自民党の「文化芸術懇談会」の当初の目的は、「有名人に『首相のやっていることは正しい』と発信してもらえば、一気に広まる」というものだった。

 そして、もっとも警戒しなくてはならないのは、安倍首相は今年、憲法改正の発議を目指しているということだ。改憲に賛成するメッセージを芸能人に発信させ、国民を扇動したい──こうした安倍首相の黒い目論見のための布石として芸能人と会食を繰り返しているとしたら、これはかなり恐ろしい現実が進行していると言わざるを得ないだろう。

最終更新:2018.01.17 11:16

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