自民党が共謀罪批判を「デマ」と決めつけ、「法律ができたら困るから」とテロリスト扱いする悪質チラシ配布!

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首相官邸ホームページより


ニコニコ超会議でばらまかれた嘘だらけの共謀罪PRチラシ

 政権批判を取り締まるために安倍政権が強行成立をめざしている共謀罪法案。国会審議は野党が委員長の解任動議を出すなどして抵抗を見せているが、安倍政権=自民党は12日にも衆議院の委員会で強行採決する方向で動いているらしい。そんななか、自民党はアホさ全開のデマと悪質な恫喝を公然と流しはじめた。

〈テロ等準備罪について「デマ」を流す人は、この法律ができたら困るから〉

 こんな文言が踊ったチラシがばらまかれたのは、4月29・30日に幕張メッセで開かれた「ニコニコ超会議」でのこと。

 2013年の同イベントでは安倍首相が訪れ、自衛隊ブースに展示されていた最新式戦車「10式戦車」にわざわざ迷彩服でコスプレをして搭乗。これには海外メディアも〈安倍首相は国家主義的な傾向を隠さなかった〉などと報道したが、今年のイベントでは、自民党は“歴代総理もクセになる伝統の「自民党カレー」”を無料配布するブースを設置。問題のチラシを配布していた。

「ピリ辛宣言 私は辛党! 甘党では日本を守れない」「「辛党」のピリ辛!政策」と銘打った、ニュースサイトふうのレイアウトで組まれている。その最初の項目は、〈テロが起きる前に捕まえるピリ辛!政策〉という記事。本文では、まず共謀罪について〈世界各地で起きているテロ事件。絶対に許せない。「テロ等準備罪」は、犯罪組織が、テロなどの凶悪犯罪を計画し、その準備を始めた段階でビシッと捕まえてしまえ!という法律〉と解説している。

 テロを未然に防ぐための法律だというのなら、なぜ単独テロや単発テロに対応していないのか。しかも、専門家からも数多く指摘されているように、すでに日本の法律は国際的にみてもテロに広く対応できるよう整備されている。

デマを流しているのは自民党の方だ!

 一方、共謀罪の取りまとめ役となっている自民党法務部会長である古川俊治参院議員は『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)で玉川徹氏の取材に対し、「テロなんて言ってませんよ、この法律だって」「それはいろんな意味でですよ、テロだけじゃないですね」と明言。テロ対策以外の部分に共謀罪の「目的」があるのは明白だ。

 しかし、自民党はそんな事実を一切無視してインチキを延々と書き連ねた後、冒頭に紹介した例のアジテーションを展開するのだ。

〈もちろん、フツーの人が捕まるなんてことはない。居酒屋とか、LINEとかで冗談言っただけで逮捕?!とかってツイートをたまに見かけるけど、こういうのは、まったくのウソ。「デマ」を流す人は、この法律ができたら困るから??〉

 おいおい、「デマ」を流しているのはどっちだよ。LINEやメールでのやりとりによって共謀は成立するのかと問われた際、金田勝年法相は「手段は限定しない前提」と答弁。くわえて盛山正仁法務副大臣は一般市民が捜査対象になりうる可能性を認めている。

 しかも、ただの花見か、犯罪の下見なのかをどうやって判断するのかという追及に対し、金田法相は28日、衆院法務委員会でビールと弁当を持っていたら「花見」で、地図と双眼鏡、メモ帳を持っていたら「犯罪の下見」などと驚くようなことを言い出した。これは双眼鏡を持って散歩に出かけただけで「犯罪の下見に違いない」と認定され、逮捕される可能性もあるという話で、つまり共謀罪は「フツーの人が捕まるなんてことはない」などと言い切れるような内容になっていないのだ。そして、何によって犯罪の下見か花見かを判断するかといえば、「内心」の違い、それだけだ。

 さらに、前述した古川議員は、沖縄の基地反対運動も共謀罪が適用されることを口にしている。犯罪集団か否かを分ける「内心」とは、先にも述べたように護憲の訴えや政権の政策批判を指しているのは明らかだろう。

共謀罪批判を「この法律ができたら困る人」とテロリスト扱い

 しかも、自民党のこのチラシが問題なのはたんに自分たちが「デマ」をふりまいているということだけではない。「この〈「デマ」を流す人は、この法律ができたら困るから〉という文言には、共謀罪をつくろうとする自民党の危険な本質が現れている。ようするに、共謀罪批判を「デマ」と決めつけ、その批判をしただけで、「この法律ができたら困る人=テロリスト」と認定しているのだ。

 共謀罪が恐ろしいのは、こうした「フツーの人」を「フツーの人じゃなくさせてしまう」ことにもある。共謀罪の施行によって市民による抵抗運動が「組織的犯罪集団」と名指しされ検挙対象となれば、社会は次第に「市民運動は犯罪行為」と見なすようになるだろう。いや、すでにネット上では、ネトウヨだけではなく新自由主義の冷笑系たちも抵抗運動を「反社会的」と表現し、参加する市民を「フツーの人じゃない」と呼ぶ。憲法に保障された表現や集会、言論の自由を否定し、「内心」に踏み込んで罰しようとする憲法に反した法律を肯定するのである。

 政権批判ツイートをした人間をかたっぱしから、「デマ」と認定し、「テロリスト」にされてしまう社会もけっして絵空事ではない。

 いずれにしても、この自民党のチラシが証明するように、安倍政権は「デマ」を流して共謀罪を成立させようとしている。彼らの言葉を借りれば、「「デマ」を流す自民党は、この法律ができなかったら困るから」だ。こうやって、安倍首相による姑息な「憲法破壊テロ」は、もうすでにはじまっているのである。

最終更新:2017.12.01 04:42

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