美輪明宏が「安倍首相も自民党に投票した人もまず自分が戦地に行きなさい」と一喝!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
miwaakihiro_150714.jpg
美輪明宏・公式サイトより


 昨日、本サイトで、スタジオジブリの宮崎駿監督が、外国特派員協会主催の記者会見で、安倍政権を痛烈に批判したことをお伝えした。同じく高畑勲監督もまた安保法制と改憲への動きに強い懸念を表明しているスタジオジブリだが、そんなジブリが無料で配布している小冊子「熱風」の8月号で、ある人物が舌鋒鋭く安倍首相をこき下ろしていることは、まだあまり知られていないだろう。

 その人物とは、ジブリ作品にも声優として参加している、あの、美輪明宏だ。「熱風」で始まったジャーナリスト・青木理氏によるインタビュー連載で、第一回のゲストとして登場。「戦後70年」をキーワードにするこの対談のなかで、美輪は安倍首相らにこんな提言をしている。

「(人間は)失敗を繰り返してばかりいる。安倍さんや、石破(茂)さんや、麻生(太郎)さんにしても、みなさん、言い出しっぺの責任を取っていただいて、徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。それから、お子さんも、孫も、きょうだいも、それから娘さんのボーイフレンドも、全部一緒に連れ立って第一線に、まず最初に出ていただく。もちろん一兵卒でね」

 それほど戦争がしたいのならば、首相自ら親族も含めてお手本を見せてもらいましょう──記事を通読すれば、これは冗談でも皮肉でもなく、美輪の本気だということがわかる。ある年代より下の人たちからしてみると、あの紅花色の髪色と『オーラの泉』などでの“スピリチュアル”イメージが強いだろうが、今年80歳になった美輪は、長崎で原爆にも被爆している戦争体験者である。青木氏との対談のなかでは、むしろ冷徹なまでの口調で安倍政権の本質をえぐり、安保法制について、自身の戦争体験談を交えながら分析する。

「私は笑ってますね。学習能力がないということでしょう。第二次大戦と同じ。歴史に学んでいないんです。
 日本は、実は戦争ができない国、不可能な国です。大正10(1921)年に暗殺された原敬が言っていたように、日本には何の資源もない。石油も鉄もニッケルも、何も採れない。食料自給率もいまや40%を切って、ほとんど輸入に頼っている」
「とにかく知力が足りないんです。あるのはやまいだれの方の『痴力』。それと情念。それだけ」

 美輪は、太平洋戦争は“横綱に赤ん坊が戦いを挑んだようなもの”として、日本が「知力が足りない」為政者によって、いかに無謀な戦争へと突き進んでいったか強調した上で、安倍首相が「またそれと同じようなことをやろうとしている」と言うのだ。そして、“現在の日本は世界最強のアメリカの手先になろうとしている”と指摘する青木氏に対し、こう返す。

「そんなに甘く考えたら大間違いですよ。だって、アメリカ国債を世界で一番持っているのは日本だったけれど、それが追い抜かれちゃって、中国が世界一になった。最近、中国がちょっと景気減速して日本がまた抜き返したけれど、それでも中国はアメリカ国債を大量に保有しています。アメリカ経済をガタガタにしようと思ったらできる。なのになんでアメリカが日本だけの味方をしてくれます? 甘いですよ」

 さらに、安倍首相が安保法制で法制化させようとする自衛隊による後方支援については、「要するに兵站でしょう」「その兵站を叩くのは戦争の常識です。そこらへんのシビアさというのは、戦時中の人間でないとわかりません。戦争ってそれぐらい卑劣なものですから」と断じて、さらにこう畳み掛けるのだ。

「もうひとつ、日本は(戦争を不可能にする)抑止力を自分たちで作っちゃったんです。原発です。日本の沿岸をなぞるように50数カ所も原発を作っちゃった。今は特攻隊の時代じゃない。ミサイルや無人爆撃機の時代です。原発を狙われたら一巻の終わり」

 美輪は、安倍首相が防衛力増強の重要性を語りながら、その一方で国防上の弱点である原発という“爆弾”を維持し続けているという矛盾を鋭く指摘。そして手厳しい批判を、安倍政権だけでなく、選挙で与党に票を投じた人々にも投げかけるのだ。冒頭に引用した“安倍首相とその家族自らが先に戦地へ行け”という発言は、こう続く。

「それから、それに賛成している選挙民の人たちも、ご自分が支持して選んだんだから、選挙民もまず一家を挙げて、どうぞ出征してくださいって。男の方たちは、ご自分が殺し、殺されにいきたいんでしょ。どうぞ、いらしてください。それだけですよ」

 そこで青木氏が、こうした国民に対して伝えたいことはなにか?と訊いても、「別にないですね。そのときにならなければ人間というのはわからないんです」と冷たく言い放つのだ。

 美輪がここまで国民の責を問うのにはわけがある。たしかに安倍自民党は、先の衆院選でアベノミクスによる経済成長を掲げて議席を守った。しかし美輪は、安倍政権の真の狙いが安保法制であることを早くから見抜き、メディアを使って発信してきた。たとえば衆院選の直前、スポーツニッポンのインタビューではこう語っている。

「国民は経済問題ばかりに目を奪われてはいけません。実はその裏に日本の将来を揺るがしかねない重要な争点が隠されているのです。それは、『集団的自衛権』行使の問題です。(略)きっと首相は、国会で自分の都合よく安保関連法案を通すためには、この時期に選挙をしておくのが最も良いタイミングと判断したのでしょう。(略)ここで再び衆議院で安定多数の議席を確保しておけば、「国民からの信任を得た」と、任期の向こう4年間、首相はやりたい放題好き勝手に、きな臭い「積極的平和主義」とやらを進められると踏んだに違いありません。(略)
 いつの時代も犠牲を強いられるのは、弱い立場の人間なのです。こういう世の中で果たしていいのでしょうか。そういう流れを止めるのも、有権者みなさんの大切な1票に他なりません。よくお考えになり、投票所に足をお運び下さい。日本の未来を良くするも悪くするもあなたの責任なのですから」(「スポニチアネックス」14年12月12日)

 少なくともあのとき、国民は安倍政権の本質を見抜いていなければならなかったのだ。いち早く安倍政権が目指す「戦争のできる国」に抗ってきた美輪明宏だからこそ、忸怩たる思いで「殺し、殺されに行け」と強い言葉を投げかけるのだろう。

 美輪が言うように、「そのとき」になるまで、われわれは過ちに気がつけないのか。現在の安倍政権は、誰がどう見ても、完全に“暴走状態”に突入している。そんななか、われわれにできることはなにか。ひとつは、国民の声で安倍政権の支持率をさらに下げ、解散に追い込み、次なる選挙で自民党にだけは投票しないようにすることだが──。
(小杉みすず)

最終更新:2015.07.14 07:04

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

メッセージ&フォトブック No Nukes ヒロシマ ナガサキ フクシマ

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

美輪明宏が「安倍首相も自民党に投票した人もまず自分が戦地に行きなさい」と一喝!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。小杉みすず自民党の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 マリエ問題で出川はCMゼロも…松本人志も公の電波で枕営業を煽る発言
2 菅首相が米メディアから「五輪を進めるのは無責任」と質問され無視する愚行
3 日本城タクシー坂本社長が橋下徹を再び論破!「アホな議論」と一刀両断
4 名古屋リコール不正で維新市議が関与を証言!吉村知事、松井市長の責任
5 吉村知事は自己正当化モンスター!「重症センター」縮小をつっこまれ
6 吉村知事への批判がテレビでも…北村教授、日本城タクシー社長、小木博明も
7 汚染処理水・海洋放出の蛮行に加え安倍が顧問の「原発新増設」推進議連
8 橋下徹が西村大臣のPCR検査擁護で検査封じの責任に頰被り
9 櫻井よしこ、西岡力、文春…朝日・慰安婦報道叩きのデタラメが次々露呈
10 海外から批判も政府と組織委は五輪強行、選手に特別な感染対策を実施
11 葵つかさが「松潤とは終わった」と
12 五輪演出問題で松本人志、太田光、カズレーザーが姑息コメントも、渡辺直美は
13 菅首相が「まん防」で宣言解除の“責任ごまかし”図るも、変異株拡大で手遅れ
14 竹田恒泰の「差別主義」を認めた東京地裁の判決文を改めて紹介
15 DHC吉田会長がNHKに「社員のほとんどがコリアン系」とヘイトデマ
16 菅首相が緊急事態宣言を出さないのは五輪開催のため ワクチンも五輪選手優先
17 もはや権力の「中の人」…御用ジャーナリスト5位〜2位、大賞を発表
18 大阪に看護師不足は維新のせい!橋下徹は看護師の給料を「バカ高い」と攻撃
19 松本人志「好きな人ができると女はだめになる」に指原莉乃が鋭すぎる反論
20 橋下徹がコロナ対策過剰論を主張するため「熱中症ではそんな対策してない」
1 吉村知事は自己正当化モンスター!「重症センター」縮小をつっこまれ
2 日本城タクシー坂本社長が橋下徹を再び論破!「アホな議論」と一刀両断
3 菅首相が米メディアから「五輪を進めるのは無責任」と質問され無視する愚行
4 池江璃花子復活劇を五輪強行派が利用! 門田隆将や安倍前首相も便乗ツイート
5 名古屋リコール不正で維新市議が関与を証言!吉村知事、松井市長の責任
6 吉村知事への批判がテレビでも…北村教授、日本城タクシー社長、小木博明も
7 「桜前夜祭」問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職か!
8 NHKが聖火リレー中継から五輪反対の声をカット!北京五輪のような情報統制
9 萩生田文科相「子どもが変異株に感染しやすいという知見ない」とデマまがい
10 汚染処理水・海洋放出の蛮行に加え安倍が顧問の「原発新増設」推進議連
11 菅首相が緊急事態宣言を出さないのは五輪開催のため ワクチンも五輪選手優先
12 DHC吉田会長がNHKに「社員のほとんどがコリアン系」とヘイトデマ
13 海外から批判も政府と組織委は五輪強行、選手に特別な感染対策を実施
14 マリエ問題で出川はCMゼロも…松本人志も公の電波で枕営業を煽る発言

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄