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稲垣、草なぎ、香取のパラリンピックサポーター就任ではっきりした日本財団の後ろ盾…フジ元社員の笹川会長四男が仕掛人か
“退所組3人”がパラリンピックスペシャルサポーターに起用された裏側とは
2020年に開催される東京パラリンピックのスペシャルサポーターに、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が就任することが15日に発表された。
もともとは2015年にSMAPがスペシャルサポーターに就任しており、当時、中居正広は「これからは(SMAPの)のPの部分をパラリンピックのPに」と抱負を語っていたが、解散によって辞退。それが今回、3人を新たに抜擢するというかたちとなった。
この「新しい地図」の起用の背後にあるのは、パラリンピックサポートセンター(パラサポ)を運営する日本財団の存在だ。
公益財団法人日本財団は、2015年にパラサポを設立し、パラリンピック競技団体の運営支援や広報などを担っているが、もともとは「右翼のドン」「戦後最大のフィクサー」と呼ばれた故・笹川良一氏が創設した日本船舶振興会が前身。公営ギャンブルである競艇利権を一手に握り、その巨額の利益を政界や社会資本にばらまくことで、大きな影響力を保持してきた。
その後、不透明な体質がマスコミで追及されたことをきっかけに、日本財団に名称変更。現在は良一氏の三男である笹川陽平氏が会長を務めているが、この陽平氏も父親ほどではないにせよ、相当な実力者だ。8月には、安倍晋三、森喜朗、小泉純一郎、麻生太郎という4人の元総理大臣が陽平氏の別荘に集まり、食事会が催されたことでも話題になった。
実は、この政財界に強い影響力をもち日本財団とそれを牛耳る笹川一族が元SMAPの3人と、彼らが所属する新事務所・株式会社CULENの代表である飯島三智マネージャーの後ろ盾になっているようなのだ。
笹川会長四男が3人の独立発表直前に退社し新会社立ち上げ
両者をつなげたのは、笹川陽平会長の四男である笹川正平氏。実はこの正平氏、元フジテレビ社員で、アソシエイトプロデューサーとして『SMAP×SMAP』などを担当してきた人物だ。
「ジャニーズの派閥抗争が起こった際、テレビ局では『J1』と呼ばれるジュリー派と『J2』の飯島派の真っ二つに割れていました。そんななかで正平氏は飯島派のプロデューサーとして有名でした。たとえば、稲垣が半同棲状態にあるとして話題になっていた“ヒロくん”が初お披露目された『中居正広のISORO』も、正平氏のプロデュース。飯島さんが山下智久を担当していたときには、山下が初の司会となった『ジェネレーション天国』や山下メインの『大人のKISS英語』というバラエティ番組でもプロデューサーを務めていました」(フジテレビ関係者)
2015年11月にSMAPがパラリンピックスペシャルサポーターに就任したのも、正平氏がパイプ役だったと言われている。実際、SMAPサポーター就任の発表会では、正平氏自らかけつけて現場をしきり、自身のFacebookには、主催者側のようなスタンスで発表会の報告を行っていた。
しかも、正平氏は3人がジャニーズから独立を発表したのとほぼ同時、2017年6月末に退社。同年6月には株式会社SHOWBEEZという会社を立ち上げたのだが、これも独立したメンバーを支えるためだったのではないかといわれている。
「正平氏の新事務所は飯島氏が立ち上げたCULENの目と鼻の先にあります。しかも、正平氏の新会社と同じビルに、飯島氏の後ろ盾である免税店大手のラオックスの関連企業がある。そんなところから、CULENには正平氏もしくは新会社が出資しているのではないかという見方も流れました」(週刊誌記者)
いずれにしても、独立後の3人に日本財団が強力なバックアップをしていることは間違いない。
先月、東京・青山のスパイラルギャラリーで開催されていたアート展「ミュージアム・オブ・トゥギャザー」に、香取が作家としてはじめて作品を出展。同月30日には安倍首相が来場し、香取と握手するツーショットが大きく報じられた。このアート展も、日本財団が主催したものだ。
そして、今回の稲垣、草なぎ、香取のパラリンピックサポーター就任だ。周知のようにSMAPのサポーター就任は、解散発表の際、ジャニーズ事務所から辞退の申し入れがあり、一旦は無くなったと思われていた。
「ジャニーズ事務所はおそらく、SMAPのかわりに嵐やTOKIOなどを押し込もうとしていたんじゃないでしょうか。それを、サポートセンターを仕切る日本財団が頑としてはねつけ、3人の独立を待って、サポーターに就任させたということらしい」(スポーツ紙記者)
実際、日本財団が運営するパラリンピックサポートセンターは、ジャニーズの辞退申し入れがあった後も、SMAPの後任を決めず、香取慎吾がサポートセンターの壁に描いた絵もそのままにしていた。また、それまでSMAPがサポーターとして参加していた関連イベントのパラ駅伝も、代役をたてなかった。
ようするに、日本財団はかなり早い段階から3人の独立を見込んで、サポーター就任を決めていたということだろう。
地上波ではあいかわらずタブーのまま。『72時間ホンネテレビ』も無視
ジャニーズの圧力を跳ね返して、3人が起用されるというのは、日本財団がバックについていなければ、ありえなかった話だろう。いや、パラリンピックだけではない。本サイトでは何度も伝えてきたが、ジャニーズ事務所を退所したタレントが、日も浅い内にこれほどマスコミに露出することは、異例中の異例のことだが、これも、日本財団がバックについているということが大きく影響しているはずだ。
ただし、その力を持ってしても、地上波のテレビについては、崩せていない。先日、AbemaTVで放送された『72時間ホンネテレビ』はネット上で大きな反響と話題を呼んだが、それでもテレビの在京ワイドショーはそろって沈黙。AbemaTVに出資するテレビ朝日でさえ取り上げることはなかった。全国放送では『情報ライブ ミヤネ屋』が唯一、森且行と3人の再会を紹介したが、これは『ミヤネ屋』の制作が関西の読売テレビだからこそ可能だったはずだ。つまり、キー局はジャニーズの顔色を伺い、3人をアンタッチャブルな存在として扱っているのである。
こういう状況だからこそ、飯島氏は日本財団とのパイプを使って、ジャニーズの強大な権力に対抗していこうとしているのだろう。そういう意味では、飯島氏の気持ちはわからないでもないが、しかし、日本財団はあまりに政界と近すぎる。飯島氏には、くれぐれもSMAPの元メンバーたちが政治目的に利用されることのないよう、釘を刺しておきたい。
(時田章広)
最終更新:2017.11.19 12:31
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