【2021年、彼らのやったことを忘れるな!】東京五輪めぐり増田明美と有森裕子が論争! コロナを無視して開催を主張する増田のスポーツ至上主義に有森が「社会への愛が足りない」

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増田明美は、佐々木宏の容姿差別演出問題にも「あれは告げ口文化」と告発した側を批判

 世界で300万人近い人たちが新型コロナで亡くなり、いまも命を奪いつづけているというのに、「スポーツに触れれば元気になる」「理屈じゃない」と無邪気に語るのは、いくらなんでも意識が低すぎるし、それこそスポーツファシズムだろう。

 同じ“女子陸上界の先輩”のこの発言に有森氏はあ然とした表情を浮かべ、こう持論を述べた。

「選手のこととか、スポーツのことを思うのは一回やめてほしい。それを応援している人たち、それに日常的に関係しない人たち、その人たちあってのスポーツじゃないですか」
「アスリートファーストじゃない。社会ファーストじゃないですか。社会がちゃんとないとスポーツできないんですもん。社会があって、その下に人間がより健康に健全に生きていくための手段としてスポーツがあり、文化があり、そこのひとつなんです。そのひとつに大きなイベントとしてオリンピックがある。ちゃんとした社会と健全な人たちのもとで守られてできていっている」
「(社会に対する)愛と言葉が足りなさすぎるんじゃないですかって思う」

 どうして人命第一に立たず、スポーツ大会の開催が優先されてしまうのか。多くの人が感じている大きな疑問に対し、元アスリートとして「アスリートファーストじゃない。社会ファーストであるべきだ」と明言した有森氏。まったく正論だが、対して増田氏はこのあとも絶句するような発言をおこなった。

 それは、組織委の中村氏が「開催の意義」について、「ジェンダー平等のためにもやる意義がある」という旨の主張をしたときのことだ。

当然ながら、組織委の会長だった森喜朗氏の性差別発言や佐々木宏氏による容姿差別の演出案問題が話題になり、水無田氏が「開閉会式の案については、ほんとうに止めてくれてよかったなと思う」などと言及したのだが、すると、増田氏が口を挟み、こう言ったのだ。

「いや。でもさ、あれは、告げ口文化じゃない。あれ、あのことをね、打ち合わせで言ったことがね、あんなふうにね、1年前ですよ、なっちゃうっていう日本の告げ口文化、嫌い」

 佐々木宏氏をめぐる報道は、あのような下劣なアイデアを平気で出すような人物が開閉会式の演出トップに立っていることを問題として「告発」したもので、「公益通報」というべきものだ。にもかかわらず、増田氏は女性蔑視の問題は棚上げした上、「告げ口文化は嫌い」などと評したのだ。

 増田氏は森喜朗氏の性差別発言の際も、発言を批判しながらも「女性の目線は必要だけれど、男性でないとできないこともある。男女がうまく役割分担し、自然と調和が生まれる組織がいい」(読売新聞3月8日付)などと発言していた。このような人物がパラ陸連の会長を務めていることも問題と言わざるを得ないが、普段、解説者として増田のことを「選手の小ネタをたくさん披露する詳しすぎる解説の人」とだけ認識していた視聴者には、オリパラ開催のためにここまで無神経な意見を吐けるものなのかと衝撃を与えたのではないだろうか。

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