菅首相の人気取り「制限緩和方針」の一方で医療体制が信じがたい逆行! 税金を使った一般病床削減を延長、看護師5万人削減計画も

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すでに29都道府県が病床削減を申請も、申請締め切りを11月に伸ばしさらなる削減

 だが、菅政権は何の反省もなく、6月に閣議決定された「骨太の方針」でも、社会保障費の削減や「地域医療構想」の推進を明記。さらに、厚労省が8月末に発表した2022年度概算要求でも「地域医療構想の実現」のために多額の予算が計上されている。

 そればかりか、国会でこの問題を取り上げてきた共産党の高橋千鶴子・衆院議員によると、現時点ですでに29都道府県が“病床削減”事業の申請をおこなっており、今年度予算195億円の予算のうち60億円が申請済み。その上、都道府県から国への申請期限は8月までとしていたが、「コロナ対応で忙しいから」という理由で11月頭まで延長して募っているというのである。

 入院すべきコロナ患者が入院できず、医療にかかれないまま自宅で亡くなるという悲劇をこれだけ繰り返しておきながら、国民が捻出した消費税を195億円も使って社会保障費を減らすために病床を削減しようという狂気──。しかも、4月に国会で厚労省の迫井正深・医政局長が答弁したように、「地域医療構想」で2025年まで予定どおりに病床削減などがおこなわれた場合、看護師の数は2018年と比較して1割、約5万人も減るという。これだけ看護師が足りないと叫ばれているのに、この「地域医療構想」によって看護師をも減らそうというのだ。

 このように、どう考えても「地域医療構想」はすぐさま撤回するほかない愚策なのだが、しかし、菅首相は見直そうともせずに制限緩和策に執着するばかりで、総裁選候補者である岸田氏も「地域医療構想」の撤回は打ち出さない。もっとひどいのは高市氏で、これほど社会保障の重要性が高まっているというのに、社会保障もそっちのけで防衛費の増額を主張。さらには〈「過度の依存心を煽る政策」を廃するとともに、「福祉制度の不正利用」を防止します〉などという文言をHP上に「理念」として掲げ、いまだに弱者バッシングを煽っている。

 自民党政権によって感染症病床も保健所も減らされてきた結果、新型コロナによって大打撃を受けたというのに、首相も総裁選候補者もこの有様──。他方、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党と市民連合は昨日8日、総選挙における「野党共通政策」で合意したが、その共通政策では〈従来の医療費削減政策を転換し、医療・公衆衛生の整備を迅速に進める〉と明記されている。これは「地域医療構想」の見直しも視野に入れたものだろう。

 メディアは総裁選報道によって自民党のPR部隊と化しているが、顔をすげ替えたところで自民党政治は変わらない。むしろ、菅首相も総裁候補も、揃いも揃ってコロナ対策を後回しにしている問題を徹底批判すべきだ。

最終更新:2021.09.09 09:46

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