NHK『NW9』への圧力問題で菅首相が「私は怒ったことがない」と大嘘答弁! 実際は「頭きた、放送法違反って言ってやる」とオフレコ発言

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番記者とのオフレコ懇談で「俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだ」

菅首相自身が自ら圧力をかけることを宣言したケースもある。それは、『報道ステーション』(テレビ朝日)への圧力事件だ。2015年、ISによる人質事件の最中、テロ撲滅への巨額支援を打ち出した安倍首相の姿勢を番組コメンテーターの古賀茂明氏が「私が中東に行ったら『I am not ABE』というプラカードを掲げる」と発言。レギュラーコメンテーターを降板させられたのだが、このとき官邸は古賀発言に大激怒し、本サイトでも当時伝えたように「菅官房長官の秘書官」が放送中から番組編集長に電話をかけまくった。そして、編集長が出ないと、今度はがショートメールで猛抗議したのだが、その内容は「古賀は万死に値する」などという、明らかな恫喝だった。

 古賀氏が著書『日本中枢の狂謀』(講談社)で明かしたところによれば、このとき菅官房長官の意を受けて電話をかけてきていたのが、中村格官房長官秘書官(当時)。また、同じく古賀氏の2018年のツイートによれば、中村氏と一緒に番組を見ていて「古賀は万死に値する」などのショートメールを送ったのが、やはり当時官房長官秘書官だった矢野康治氏だったという。

 しかし、この中村氏や矢野氏の行動は菅首相自身が指示を出した結果といわれている。というのも、『報ステ』の古賀発言に中村氏と矢野氏が電話とショートメールで恫喝した際、菅官房長官は一緒に番組を見ていたともいわれているからだ。

しかも、菅官房長官は、古賀氏が『報ステ』で「I am not ABE」発言をした少し後の2015年2月某日、会見の後のオフレコ懇談で番記者相手にはっきりと圧力をかける姿勢を示していた。

当時、本サイトが入手したオフレコメモには、菅官房長官と報道陣のこんなやりとりが記されていた(https://lite-ra.com/2015/03/post-986.html)。

〈Q 会見で出た、ISILの件でまったく事実と違うことを延々としゃべっていたコメンテーターというのはTBSなんでしょうか。
A いやいや、いや、違う。
Q テレビ朝日ですか?
A どことは言わないけど
Q 古賀茂明さんですか?
A いや、誰とは言わないけどね。(※肯定の反応)ひどかったよね、本人はあたかもその地に行ったかのようなことを言って、事実と全然違うことを延々としゃべってる。放送法から見て大丈夫なのかと思った。放送法がある以上、事実に反する放送をしちゃいけない。本当に頭にきた。俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだけど。〉

「俺なら放送法違反してるって言ってやるところ」 これはつまり、秘書官に抗議させたが、俺ならもっと直接的に恫喝するという意味ではないか。

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