美輪明宏がNHKで「『芸能人が政治に口を挟むな』なんて時代遅れ」 過去には安倍政権と支持者を「自分が戦地に行け」と一喝

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美輪明宏「安倍さんも麻生さんも自分が鉄砲をかついで第一線に行っていただく」

2015年7月13日、本サイトで、スタジオジブリの宮崎駿監督が、外国特派員協会主催の記者会見で、安倍政権を痛烈に批判したことをお伝えした。同じく高畑勲監督もまた安保法制と改憲への動きに強い懸念を表明しているスタジオジブリだが、そんなジブリが無料で配布している小冊子「熱風」の2015年8月号で、ある人物が舌鋒鋭く安倍首相をこき下ろしていることは、まだあまり知られていないだろう。

 その人物とは、ジブリ作品にも声優として参加している、あの、美輪明宏だ。「熱風」で始まったジャーナリスト・青木理氏によるインタビュー連載で、第一回のゲストとして登場。「戦後70年」をキーワードにするこの対談のなかで、美輪は安倍首相らにこんな提言をしている。

「(人間は)失敗を繰り返してばかりいる。安倍さんや、石破(茂)さんや、麻生(太郎)さんにしても、みなさん、言い出しっぺの責任を取っていただいて、徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。それから、お子さんも、孫も、きょうだいも、それから娘さんのボーイフレンドも、全部一緒に連れ立って第一線に、まず最初に出ていただく。もちろん一兵卒でね」

 それほど戦争がしたいのならば、首相自ら親族も含めてお手本を見せてもらいましょう──記事を通読すれば、これは冗談でも皮肉でもなく、美輪の本気だということがわかる。ある年代より下の人たちからしてみると、あの紅花色の髪色と『オーラの泉』などでの“スピリチュアル”イメージが強いだろうが、今年80歳になった美輪は、長崎で原爆にも被爆している戦争体験者である。青木氏との対談のなかでは、むしろ冷徹なまでの口調で安倍政権の本質をえぐり、安保法制について、自身の戦争体験談を交えながら分析する。

「私は笑ってますね。学習能力がないということでしょう。第二次大戦と同じ。歴史に学んでいないんです。
 日本は、実は戦争ができない国、不可能な国です。大正10(1921)年に暗殺された原敬が言っていたように、日本には何の資源もない。石油も鉄もニッケルも、何も採れない。食料自給率もいまや40%を切って、ほとんど輸入に頼っている」

「とにかく知力が足りないんです。あるのはやまいだれの方の『痴力』。それと情念。それだけ」

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