安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い! 参院選密約の代償、それでも「ウィンウィン」の強弁を垂れ流すマスコミ

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安倍首相は参院選のために交渉妥結を引き伸ばし密約

 実際、4月におこなわれた首脳会談では、トランプ大統領は記者団がいる前で貿易交渉の合意時期について「かなり早く進められると思う。たぶん(5月末に)訪日するまでか、訪日の際に日本でサインするかもしれない」と答えたが、記者団が退室すると、安倍首相は 「7月の参院選があるから、それまでは無理だ。2020年秋の大統領選のことはきちんと考えている」と説明(読売新聞4月28日付)。そして5月末の来日時、トランプ大統領は安倍首相とのゴルフ後に〈日本の7月の選挙が終われば大きな数字が出てくる〉とTwitterに投稿、さらに首脳会談後にも「8月に良い発表ができると思う」と語った。

 つまり、参院選前に貿易交渉を妥結すれば日本国内の農業関係者から猛反発を受け、安倍自民党が地方票を大幅に失いかねないために、安倍首相は選挙が終わった「7月以降」に応じると約束したのである。しかも、来日後の6月にトランプ大統領は「日本は先日、『米国の農家から大量の農産物を買う』と言った」と宣言しており、来日時にはトウモロコシの巨額購入が約束されていた可能性さえある。ともかく、安倍首相が自分の選挙のために密約を交わした結果、国益が売り渡されてしまったのだ。

 しかし、驚くべきはメディアの報道だ。こうして国民を欺いた事実があきらかになったというのに、今回の日米首脳会談の結果について、農産物の関税が「TPP水準内で合意」したと強調するばかりだからだ。

 言っておくが、「TPP水準内で合意」というのは当たり前の話で、日本が要求していた自動車関税の撤廃が見送られたことは完全に日本の交渉の敗北を意味する。にもかかわらず、その点は深掘りせず、菅義偉官房長官の「極めて有意義」などという発言を垂れ流すだけ。菅官房長官は自動車関税についてアメリカに押し切られたのではないかという質問に「米国に押し切られたとの指摘はまったくあたらない」といつもの根拠ゼロの台詞を吐いたが、その詭弁を批判する様子も見られない。

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