浜崎あゆみの恋愛告白本『M』であゆ批判は筋違い! エイベックス松浦勝人の自己PRに協力させられただけ

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『M』出版で浜崎あゆみにメリットなし、非難に晒されただけ

 だいたい「なぜ今頃?」などと非難されているが、浜崎がいまこの本を出す理由もメリットもまったくない。たとえば、昨年は歌手デビュー20周年のアニバーサリーイヤーだったが、今年はそういう節目でもなければ、CDの発売と合わせたわけでもない。

 何より、デビュー以来作詞を自ら手がけてきて、セルフプロデュースにこだわってきた浜崎が、どうして自分自身の手で書かなかったのか。

 実際、『M』出版によって浜崎あゆみが得たメリットはほとんどない。受けたのは「私生活の切り売り」「過去の恋愛暴露はルール違反」などという、汚名と非難だけだ。

 浜崎あゆみの再評価にもまったくつながっていない。「あの名曲は実はたった一人の男性に向けられていた!」などとワイドショーは驚いてみせているが、現在の# Me tooの時代に、この浜崎と松浦氏の恋愛を「純愛」と額面通りに受け取る人は少ないだろう。

 フリーライターの武田砂鉄氏は〈書かれている「赤裸々」の成分は、本人がどうのこうのというより、権力を行使しまくる松浦サイドが作った不可抗力であり、理不尽にしか見えない振る舞いのあれこれを浜崎当人が「ラヴ」に変換して乗り越えていた様子が伝わる〉(ウェブサイト「cakes」8月7日)と指摘しているが、その通りだろう。

 だが、問題はなぜ、浜崎がその# Me tooに逆行する前時代的「権力関係」の匂いしかしない松浦社長との恋愛だけをこの本で描かれなければならなかったのか、だ。

 帯や巻末にある〈自分の身を滅ぼすほど、ひとりの男性を愛しました〉という浜崎の言葉に多くの人が疑問に思ったのは、「TOKIOの長瀬智也は?」ということだろう。TOKIOの長瀬智也と浜崎は、2001年に交際が発覚し、ジャニーズアイドルには珍しく交際宣言までし、お揃いのタトゥーを入れるなど、2007年に破局宣言するまで7年以上オープンに交際。その間に、長瀬との恋愛をモチーフにしたと思われるヒット曲も多数ある。

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