産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて精神を鍛え直せ」 右派の徴兵制&強制収容所的発想があらわに

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「自衛隊で引きこもり克服」って、自衛隊こそ“いじめ”で自殺者続出なのに

 だいたい“自衛隊大好き”宮嶋氏は、自衛隊に入れれば引きこもりを克服させられるかのように言っているが、そもそも、その自衛隊で、いじめやパワハラが横行し、それによる自殺者まで出していることをどう説明するのか。

 たとえば昨年9月には、神奈川県横須賀基地の補給艦「ときわ」の司令部事務室で、当時32際の三等海尉が首を吊って自殺しているのが発見された。これは、ジャーナリストの寺澤有氏のスクープで判明したことだが、寺澤氏によれば三等海尉の自殺の背景には、艦長や上司からのパワハライジメがあった。三等海尉は上官から「バカ」「辞めろ」「死ね」「消えろ」などの暴言を吐かれ、処理しきれないほど大量の課題を与えられたり、艦内から陸上へ出ることを禁止されたりと執拗ないじめにあっていたという。しかも、海自はこの自殺を「過労死」として処理、隠蔽しようとまでしていた。

 他にも、有名なのは2004年には護衛艦「たちかぜ」の乗員(当時24歳)が電車に飛び込み自殺。遺書には上司を名指しで「許さねえ」と記されており、海上自衛隊横須賀地方総監部が内部調査を行ったところ、「虐待」が判明した。 

 また2014年9月1日には、同じく海自の横須賀護衛艦乗務員が、上司の1等海曹からペンライトで頭を殴られたり、館内の出入り口の扉で手を挟まれたり、バケツを持って立たせられたりするなどのイジメやパワハラを受け、自殺した。

 幹部自衛官を育成する防衛大学校でもいじめが蔓延っている。今年2月には、上級生らから暴行や嫌がらせを受けたとして、退学した元男子学生が、在学時に学生だった8人と国に損害賠償を求めた裁判で、福岡地裁がうち7人の違法性を認め95万円の支払いを命じ確定した(国との裁判は継続中)。

 宮嶋氏と産経新聞の言うように、もし懲罰的にこんな人権無視の自衛隊に入隊させたら、それこそ、自殺者が続出するだろう。このグロテスクな提案を聞いていると、もしかしたら「自衛隊に送り込んで、それでも役に立たないやつはどんどん自殺させろ」とでも思っているのか、と勘ぐりたくなる。だとしたら、それこそナチスばりの強制収容所的発想だろう。

 川崎児童殺傷事件をめぐっては、立川志らくらの「ひとりで死ね」発言や松本人志の「不良品」発言が批判を浴びたが、しかし、産経などの右派論壇界隈ではもっとひどいこんな暴論が平気で野放しにされているのだ。いかに、この国の言論が狂ってきているか、の証明と言えるだろう。

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