横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」43

総裁選でも争点に! 安倍首相“赤坂自民亭”が豪雨被害を拡大させたとのデータが! ダムを事前放流しておけば…

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豪雨最中のダム緊急放水が被害を拡大! 国交省はダムの事前放流を指示せず


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15日の広島を視察する安倍首相(撮影・横田 一)

 実は、真備町地区に接する高梁川上流のダムで緊急放流をしたのは、県管理の「河本ダム」(高梁市)や中国電力管理の「新成羽川ダム」(同)などだが、なかでも高梁川水系で最大の新成羽川ダムは河本ダムに比べて貯水量が約7倍で、緊急放水量も3倍弱となっていた(視察参加の山崎議員の入手データより)。しかし、国交省の担当者に「豪雨に備えて新成羽川ダムを空に近づける『事前放流』を中国電力に指示したのか」と聞くと、「していません」と回答。河川法52条を行使して洪水を避ける措置をしていないことが明らかになった。

 高井議員もブログで〈どうやらこの規定は『伝家の宝刀』なっており、なかなか抜くことができない、つまり『空文』(規定はあっても使われない条文)になっているようです〉と指摘、また嘉田氏は石破茂・元地方創生大臣が政策提言をする「防災省創設」の必要性を強調、「首相直系の防災省があれば、記録的豪雨の予報が出たのを受けて、ダム管理者に事前放流を指示できただろう」という具体的なメリット(現体制との差異)を語っている。

「初動遅れ(犯罪的職務怠慢、河川法52条違反)による人災説」の可能性がさらに高まった。安倍首相は赤坂自民亭の宴会をキャンセルし、即座に非常災害対策本部を立ち上げ、ダム管理の最高責任者の石井国交大臣らと河川法52条に基づいて「ダム事前放流」の指示を出していれば、これほど多くの犠牲者を出さずに済んだはずなのだ。総裁選対応やカジノ法案審議を優先した“A級戦犯コンビ”が、気象庁が警告を出した7月5日14時から2日半も無為無策の時間をすごした結果、被害拡大を招いたことは、ダム下流域の被災者の実感やダム緊急放水の推移(データ)から明らかなのだ。

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